
『応急処置の間違いあるある③』
応急処置の間違いあるある①②からの関連として、今回は③を書かせていただきます。
■鼻血
以前、選手同士が接触して鼻血を出している選手に対し、
鼻をつまんで顔を上向きに向かせ、首の後ろをトントン叩いているマネージャーさんがいました。
最近はあまり首トントンは見かけなくなりましたが、
上を向かせている局面は良く見られます。
首トントンは全く根拠が無いばかりか、接触により首を痛めている場合もあるのでやめましょう。
では、上を向かせることはどうでしょうか?
これも実は適切な処置ではありません。
鼻の穴を塞ぐようにつまんで下向きにさせるのが正しい処置となります。
上向きだと血を飲み込むことになり、
大量の場合は気持ちが悪くなってしまったり、固まりになると喉が詰まる可能性もあります。
下向きにさせ、血が溜まってきたら飲み込まさせずに口から吐き出させます。また、再出血を防ぐために強く鼻をかむことは避けましょう。
少量の白色ワセリンを塗った綿球などで鼻栓をするのも有効ですが、
固まりかけで引き抜いてしまうとまた出血がおきてしまうので注意が必要です。
また、鼻栓はティッシュペーパーやトイレットペーパーだと繊維が鼻の中に残ってしまうので、なるべく綿球やガーゼにしましょう。
⇒次回(7/7)『熱中症の危険性』について