【ワーキングホリデー回想録】カナダ/バンクーバー編①
こんにちは、ROUTEMAP COFFEE ROASTERSの松村です。
ROUTEMAPを立ち上げる前、僕はワーキングホリデービザでカナダ、オーストラリアへ渡り、色んなコーヒーショップで働きながら、コーヒーの勉強、バリスタの経験を積んできました。
海外での生活で体験した全ては、ROUTEMAPにとってだけでなく、僕のこれからの人生を歩むための道標となるような、大切な出来事ばかりでした。
noteではこれまで、ワーホリの体験や海外の生活についてふわふわっと出していました。
今ではコロナが徐々に収束していく流れで、僕の体験したことなどを色々と聞いてくださる機会も多くなってきました。(本当に嬉しいことです!)
そこで、会話で全てをお伝えするのは難しいと思い、僕が経験してきた海外での生活、ワーキングホリデー期間の体験の記録を、ROUTEMAP COFFEEの創業3周年という節目で、一度このnoteに全てまとめてみようと思います。
長くなると思いますが、他のトピックと並行しながらのんびり書いていこうと思います。。。
1)みなさんの励みになりますように
はじめに、このテーマを書いていくにあたって僕個人の思いの部分を。
これから海外へ留学、または生活をしたいと夢をみている方はみなさん、それぞれ大きな目標や達成したいことなどを掲げていると思います。
その方達に向けて、僕が体験してきたことが、海外へ留学する夢を叶えるまでのモチベーション向上になったり、あるいは何かに向けて努力している時や、辛い時などに、もうひと頑張りするきっかけとなれるよう、役立ててもらえたらと願っています。
(僕自身、海外生活で色々大変な思いをした時は、同じく海外留学を経験をしている日本人留学生のブログやSNSを見て励みにしていました)
正直、今回のテーマをnoteにまとめて投稿することは、僕にとっても、“コーヒーと一生携わっていくと決めた時の気持ちを、いつでも忘れないようにするため”でもあります。
それくらいワーキングホリデーで過ごしてきた日々は、僕にとってかけがえのない思い出であり、どんなに辛いことや大変なことがあっても、この日々を思い出せば、いつでも自分を奮い立たせることができるのです。
そして、振り返りながら思い出せる範囲で、ワーキングホリデーで過ごした海外での生活において大切だと思ったこと、反省したことなどをまとめて行こうと思います。
成功談も失敗談も踏まえて、あくまで参考になりそうなところだけをピックアップしていただき、貴重な海外生活の一部にしていただけるととても嬉しいです☺︎
2)海外留学を決めたきっかけ
2017年4月〜
大学を卒業したあと、僕は大手コーヒー企業のカフェ店舗で働いていました。
入社して2年くらい経ったある時、僕の所属していた店舗が閉店するということになり、僕は他の店舗に移動するか、その会社を辞めて別の環境でコーヒーを学ぶか、大きな選択を迫られていました。
他の店舗とはいっても、まだ会社の飲食カフェ部門自体立ち上げて間もないため、当時は関東圏内に4〜5軒くらいしかなく、また、住んでいた成田市周辺にはコーヒーショップ自体店舗数がほとんどありませんでした。
なのでどちらを選ぶにせよ、その時住んでいた成田から離れた場所へ移らなくてはならない状況にあり、他の店舗に移りカフェ運営の経験を積むか、またはステップアップとして違う環境でコーヒーを学んでいくか…なかなか決断できないままでいました。
そして、この時もうひとつの選択肢として浮かんでいたのが、一度海外でコーヒーを勉強することでした。
コーヒーの世界に飛び込んだばかりで、とにかくコーヒーに飢えていた僕は、休日に社内でバリスタレーニングをしたり、都内の方へワークショップに参加しながらコーヒーの情報を聞いて集めていました。
その時よく聞いていたのが、メルボルンやポートランドなどの海外のコーヒーシーンがとにかくアツい!という話だったので、「いつか海外のカフェにもいけたらなぁ」という憧れを抱きながら、留学することについても少なからず興味だけは持っていたのです。
ですが、この時はまだ海外で活躍しているバリスタはごくわずかで、その時すでに日本でもすごい技術を持ったバリスタやロースターもいたり、有名なスペシャルティコーヒー専門のカフェもどんどん立ち上がっていたので、海外の方にまで視野を広げられていませんでした。
しかも英語も話せないし、コーヒーの知識もまだまだだし、バリスタとしての経験も浅いし、海外に行ったとしても絶対通用しないよなぁ…と、かなり消極的なスタンス。笑
この選択肢を選ぶことは正直無いかなぁなんて思っていました…
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お店が閉店する数ヶ月前、部長と今後についてのミーティングをしていた時のことです。
まだ今後歩んでいくべき道に悩んでいた僕に、その時部長が勧めてくださったのは、海外で生活して、色んな経験を積むことでした。
当時の部長とは僕が入社した頃から、仕事のこと以外にも、将来お店を持ちたいこと、コーヒーをもっと色々勉強したいことも話していました。
きっとそのことも踏まえ、今置かれた状況に悩んでいる僕に対して、部長の立場では言えないとしつつも、いち個人としてかけてくださった言葉だったと思います。
「まだ若いから、今のうちに経験できることをした方が松村くんの夢のために絶対なるよ」
今でもこの言葉は、僕がコーヒーに携わる中でのひとつの原動力となっています。
この瞬間、僕は海外留学をすることを決めました。
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[追記]
帰国後にROUTEMAP COFFEEを立ち上げてから『蜃気楼珈琲集団』として東京世田谷に週一で出店しているその日に、当時の部長と上司たちがコーヒーを飲みに来てくださったことがありました。
実は退社した後、留学中も部長はずっと僕のことを気にかけてくださっていて、連絡のやりとりもたまにさせていただいていたのです。
その日はサプライズでの来店だったので、かなり驚きとまどってしまいましたが笑、ROUTEMAPを立ち上げてからもずっと応援してくださっていたこと聞き、本当に嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
お世話になった方々に、ずっと夢見ていた自分のお店のコーヒーを淹れられたこと、そして「コーヒーおいしいね」と言ってもらえたことは、今までも、そしてこれからも忘れることはありません。
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3)行き先の決定とワーキングホリデービザ取得!
2017年5月〜
コーヒーの世界へ飛び込んだ時から、自分のコーヒーショップを20代のうちに立ち上げることを目標としていたので、会社にいた時は運営や経営的な部分は経験できました。
そのほかに、お店を立ち上げるために必要だなと思う経験をこれから日本ではなく海外で得るとイメージした時に、「学生ビザではなく、就労にも勉強にもできるだけ自分の思うように時間を使うことができるのが理想かな」と考えます。
色々調べ、約1〜2年間(期限は国ごとや条件で異なる)その国で滞在できる『ワーキングホリデービザ』を取ることに決めました。
次に、日本とワーキングホリデーの協定を結んでいる国を探して、行き先を決めます。
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元々バリスタになる前はイタリアンレストランで仕事をしており、ヨーロッパの”バール”という文化に魅力を感じてバリスタの道を歩むことを決めたことから、当時バリスタとして海外で経験を積むとしたらイタリアかなぁ、と考えていました。
バリスタになるきっかけとなった『バリスタ』という漫画。主人公はイタリアで6年間修行していて、ワーホリ前に僕は何度も読んでモチベーションを上げていました。この漫画から、イタリアでバリスタとして働いているイメージばかりしていました。笑
…しかし調べてみると、イタリアと日本はワーホリの協定国ではなく、長期で生活するとしたら学生ビザを獲得するしかなかったのです。(2022年5月からイタリアでのワーホリビザが取得可能になりました!)
イタリアは学生ビザだけとなると、他の国で行く目処が立ちそうなところは、やはりカフェ大国のオーストラリア。
日本と最初にワーキングホリデー協定を結んだ国というだけあって、ビザも取得しやすいのと、やっぱりメルボルンのカフェシーンが気になり、行き先の候補に上げたのですが…一度踏みとどまってしまいます。
というように、もともと留学することを消極的に考えていたことと、『1年間』という期間の短さ(…後述しますが、ビザを切り替えたりして滞在を延ばす方法もあったのですが、僕は“1年間だけ”ということをあらかじめ決めていました)をイメージして計画を練った結果、ワーホリで最初にオーストラリアへ行くのは断念。
また、ここで一度“最初に行く国では何を目標にするか”が具体的になってきたので、条件を整理してみることにします。
これらを優先条件とし、さらにアメリカの国境を跨いだすぐ先にサードウェーブ発祥の都市ポートランド、スタバなどカフェ文化が根強くコーヒーの歴史があるシアトルなどが近いことから、最初のワーホリはカナダのバンクーバーに決まったのです!🇨🇦
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[追記]
ちなみに、カナダのワーホリビザの申請も比較的易しいことも理由のひとつでした。
いろいろなことが初めてなので、せめて海外へいくまでのハードルはなるべく下げるようにしたいなと…
調べた時は、申請から許可が降りるまで1ヶ月かかるともありましたが、定員も他と比べて枠が多く、抽選もないので、申請したら余程のことがなければビザは取れるとのこと。
ちなみに僕はネットを調べたりコピペで文章を翻訳しつつ自力で申請し、多分1ヶ月もかからず(2週間くらいだったような)にビザを取得できた気がします。
申請の手順も優しく教えてくれる記事もネットにはたくさんあったので、特に大きなトラブルもなく申請ができました。
ちなみに申請代行やエージェントに相談しながらの申請が一番確実ですが、サポート費用が3万くらいかかるそうです。少しでも費用を節約したい人は自力で申請しても全然良いと思います。
ただ初めてで不安だという人は、まずはしっかり情報を集めて、相談しながら進めるのもおすすめです。
僕の場合、基本「まあいけるっしょ!」というスタンスでしたのでこの辺はよく調べずにいました。(このノリが後々に色んな苦労を招いていきます…泣)
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その時点では、カナダで英語に慣れた後からオーストラリアへ同じワーホリビザでいくことを目標に立てていましたが、最初の行き先にバンクーバーを選んだことは、後々僕のコーヒー人生にとって大きな財産を得ることに繋がります。
②へ続く・・・