「イタズラなKiss」と「愛してナイト」の元ネタは?多田かおる作品のルーツを探る。
前書き
諸事情で少女漫画を研究することに
LINEマンガで無料で「イタズラなKiss」が読めたのでこれにすることにアジアでは爆発的な人気で、色んな国で、リメイク版ドラマが作られている。
僕も子供の頃「愛してナイト」のアニメは見てたので、作者の多田かおる氏が一緒なんでちょっとびっくりしました。不慮の事故で亡くなって「イタズラなKiss」が未完で終わってしまったんですが多田かおる先生のメモからアニメでラストシーンが描かれたそうです。
よく見たら高橋留美子先生の「らんま1/2」に設定がよく似てる
+父親同士が親友で家族で同居させてもらう。
+ヒロイン側の母親が亡くなっている。
+親が息子と娘をくっつけたがっている。
+男主人公と女主人公としょっちゅう口喧嘩をしているが
お互い意識して結婚する(らんま1/2は婚姻予定)。
「イタズラなKiss」は1990年「らんま1/2」は1987年スタートで
3年「らんま」が早いなぜ似たのか?パクリではなく
元ネタが同じだからだと推測します。
イタキス設定の元ネタ
本ネタと思われると思うものをチョイスします。
【雑居時代】
【気まぐれ本格派】
【おくさまは18歳】
【ブラックジャック】
高橋留美子先生(1957年)と多田かおる先生(1960年)はほぼ同年代生まれちょうど石立鉄男の黄金時代1970年代から1980年代、とブラックジャック連載時(1973年 - 1983年)の時子供だった。
【おくさまは18歳】(1970)あらすじ
18歳の高校生の飛鳥(岡崎友紀)は、急病で倒れたおばあちゃんの「花嫁姿を一目見たい」という願いを聞きいれ、親同士が決めた許婚・高木哲也(石立鉄男)と結婚式をあげる。ところが飛鳥は、なんと哲也が教師をしている名門高校・北辰学園に転入学することに!もし結婚がばれたら哲哉はクビ、飛鳥は転校…。ドキドキの新婚&学園生活が始まった!
平均視聴率25%、最高視聴率33.1%をたたき出した大ヒットドラマで
石立鉄男と岡崎友紀をビッグスターにのし上げました。
高木先生は女子高生や女性職員にモテモテ
それに嫉妬する新妻飛鳥!ただ秘密がバレたら両方とも学校から追放されてしまいます。「イタキス」の医療編によく似てますね(笑)
原作の「おくさまは18歳」が週間マーガレット、「イタズラなKiss」が別冊マーガレットと同じ集英社の系列雑誌なのが面白いですね。単行本はマーガレットコミックスで同じだそうです。
ドラマの中だと54年前の作品なので「キス」と言わず
「接吻(せっぷん)」と言ってますね。
まだそこまでメジャーな言葉でなかったんですね。
54年前だと「悪戯な接吻」?
「雑居時代」(1973)あらすじ
外交官・大場鉄也は、アフリカのケニンゴ(架空の国)へ赴任するにあたって、家屋を友人の栗山に格安で譲った。中年のサラリーマン・栗山は男やもめで、子供は娘ばかり5人という、完全な女性上位の家庭。
そこに、大場の一人息子で、勘当されているカメラマンの十一が同居することに。仕方なく女5人との共同生活となる。姉妹は、無神経で口の悪い長女・春子、しっかりものの次女・夏代、男勝りの三女・秋枝、いまいち大人になりきれない四女・冬子、おませな末っ子の阿万里(あまり)。
阿万里は十一になついているが、上の姉妹とは何かともめごとが絶えない。特に夏代と十一は、顔を合わせるたびにいがみ合ってばかりだが、そんな中でいつしかお互いを意識するようになり……。
「イタキス」の入江家の広いリビングの間取りがよく似てます(笑)
「雑居時代」は同居ラブコメの元祖的ドラマです。父親同士が親友なのも同じ。リメイクが決まった「らんま1/2」(2024)の元ネタとしても有名ですね。「雑居時代」は「おひかえあそばせ」のリメイクで「おひかえ」は13話だが「雑居」は26話でより掘り下げた内容となっている。キャストも石立鉄男、大坂志郎、冨士眞奈美が続投している。「おひかえあそばせ」は同居ラブコメの元祖とも言えます。
「ブラックジャック」(1973)手塚治虫 あらすじ
ブラック・ジャックは、天才的な外科医で、死の危機にさらされた重症の患者を、いつも奇跡的に助けます。しかしその代価として、いつも莫大な代金を請求するのです。そのため、医学界では、その存在すらも否定されています。
人里離れた荒野の診療所に、自ら命を助けた助手のピノコとともに、ひっそりと暮らすブラック・ジャック。彼の元には、今日も、あらゆる医者から見放された患者たちが、最後の望みを託してやってくるのです。
https://tezukaosamu.net/jp/manga/438.htm
入江君がなんで医学の道に進むのか?・・・疑問だったのですが
原作「イタキス」の作品中に琴子が「ブラックジャック先生みた~い」・・・・てなセリフを言うので分かりました(笑)
医療編はどう見てもブラックジャック先生とピノコですね。
ブラックジャックとピノコ
「イタキス」は「らんま1/2」のように男女入れ替わり要素、格闘技要素がないのでラブコメ展開がわかりやすい、「イタキス」は大学生、成人、就職まで話が進むので結婚がリアル。らんま1/2の場合高校生のまま結婚式だけ挙げて婚姻届は卒業後とちょっと苦しい設定になっている。
あと「おくさまは18歳」が好評で作られた
岡崎友紀のライトコメディシリーズ第二弾
「なんたって18歳!」に設定が似てますね
あらすじ
大財閥の令嬢・まどかは家訓により18歳になったら祖母と母親の決めた許婚・竜二と結婚しなくてはならなくなっていた。そんな息苦しい家を飛び出した彼女は「はるか」と偽名を使い、婿養子で一家では弱い立場にあった父親の経営するバス会社にバスガイドとして就職する。バスガイド「青山はるか」として働き始めたまどかは、失敗を繰り返し上司からは「最低最悪」とまで呼ばれるが、持ち前の明るさで乗り越えていく。
https://www.dailymotion.com/video/x2dnasx
ドジでオッチョコチョイで上司に叱られまくってるところがよく似ています。
入江君の元ネタ
・入江君を作者は福山雅治がモデルと言ってるがこれに
「雑居時代」の大場十一と「ブラックジャック」のブラックジャックの設定をミックスしたと思われる。
普段は冷たいがいざとなった時には優しいこれは「雑居時代」の大場十一、ブラックジャックの基本設定と同じ。「雑居時代」の大場十一のニックネームが「ジャック」なのでちょっと面白いですね(笑)
琴子のセリフで「ブラックジャック・・・」てなセリフがちょこちょこ出てきますね。
・無理やりキスシーンが有るのも「雑居時代」と同じ。
女性側がへなへなとなるのも似ていて
その後相変わらずケンカするのもよく似ている。
・基本二枚目でモテモテだが琴子や入江ママ相手だと三枚目に崩れる。
少女漫画では珍しいですね。「ブラックジャック」のブラックジャック
も基本二枚目でモテモテだがピノコ相手だと三枚目に崩れます。
・原作に入江くんを母が女装させる理由として入江ママが「リボンの騎士」や「ベルサイユのばら」に憧れていたと描かれています。
・石立鉄男の石立と入江の文字の形が似ている。
石 立
入 江
琴子の元ネタ
・琴子のキャラクター元ネタは「おくさまは18歳」の高木飛鳥と「ブラックジャック」のピノコと思われる。両方ともドジでおっちょこちょい料理が下手の3枚目設定。もし70年代の俳優で「イタキス」の実写キャスティングすると高木飛鳥を演じた岡崎友紀になるはず。歌が上手く作詞も手がけ主題歌も歌って70年代のテレビのトップスターだった(明石家さんま氏も大ファンだった。)。アニメ版だと歌手でも有名な水樹奈々が担当。コメディエンヌはリズム感が必要なので。演技を比較するとよく似ている。これに「ブラックジャック」のピノコをブレンドした感じ。
琴子の名前はピノコと響きが似てるのとピアノを漢字で書くと洋琴だからではないか?と推理しました。本家ピノコはピノキオから取られてる。
ピノキオの娘版でピノ娘(ピノコ。)医学編に入ってから琴子の役割がほぼ
ピノコなので当たってるかも?
本家ブラックジャックはピノコを娘と思っているのだが
ピノコは奥さんと思ってるので揉めるエピソードがあります。
ピノコ (ピアノは洋琴)
コトコ (琴子)
琴子が失敗をしたときに「アッチョンブリケ」と聞こえてくるようです(笑)
アニメ版は琴子を水樹奈々さんが担当してるのだが
「おくさまは18歳」高木飛鳥役の岡崎友紀さんの演技にソックリ。
看護学科編で入江くんがモテモテで本当の妻だと切り出せないのも「おくさまは18歳」の変形パターン。そのために早めに結婚させたのかも?、入江くんがモテモテ琴子が嫉妬ってパターンが後半増えるので。
あと石立ドラマの基本パターンである
「二枚目半でドジでおっちょこちょいで喧嘩っ早いが人情家
分けあって同居した女性とケンカしまくるが最後は結ばれる。」という
基本設定と顔芸演技を琴子のほうが受け継いでるのが面白いですね。
入江君がなんで医学の道に進むのか?・・・そりゃ作者が
「ブラックジャック」の二次創作をやりたかったんでしょうな・・・。
別に親の玩具会社に入る話でも作れるのにねw
入江ママの元ネタ
・「おくさまは18歳」で高木夫婦の隣に住んでるお節介なおばさんがいて、高木哲也をお見合いさせて結婚させようとするのだがキャラ設定が似ている。
これと「雑居時代」の栗山パパをミックスしたのでは?
栗山パパは同居することになった親友の息子大場十一にほれ込みいろいろ世話をやいたり
「私の4人の娘のどれかと結婚してくれればいいんだが。」・・・とか言い出すので。
「イタキス」の松井菜桜子さん「おくさまは18歳」の横山道代さんの演技がよく似てる。
入江弟の元ネタ
・「気まぐれ本格派」(1977)に天然ボケのお母さんとしっかり者の小学生の子供新太が出てくる。主人公清水一貫が兄が事故で死んだため兄の妻が継いだ衣装店を手伝うため船員を辞め同居するのだが清水一貫は学がなくインテリ小学生新太にしょっちゅう馬鹿にされるのだがこれが入江弟の元ネタっぽい。最初不仲だったがある一件で和解するところも同じ。
松木裕子の元ネタ
・主人公の恋のライバルが「おくさまは18歳」が松坂慶子演じる松木エミで「イタズラなKiss」が松本裕子、高飛車なお嬢様で美人で勉強もできてスポーツも得意。同じテニス部に所属してるのも同じ。相原琴子も高木飛鳥もドジでオッチョコチョイの三枚目ヒロインなので配置が似ている。特に琴子と松本裕子のケンカシーンはそっくり。
こちらもバチバチwハイテンションになると
岡崎友紀さんと水樹奈々さんの演技が似てくるのがポイント!
・「イタキス」に海外の取引銀行の頭取令嬢クリスと入江直樹
の縁談を琴子と松本裕子が妨害するエピソード(アニメ版)があるが
「おくさまは18歳」でも高木哲也がPTA会長に
縁談を勧められそれを高木飛鳥と渋沢先生 が邪魔するエピソードがある。
この回の松本裕子はクールビューティではなく三枚目全開で
「おくさまは18歳」の渋沢先生 に似ている。
名前も
松本裕子
松木エミ(松坂慶子)
これは合ってると思います(笑)
須藤先輩の元ネタ
・「イタキス」テニス部の須藤先輩が「おくさまは18歳」のテニス部顧問の海沼先生に似てる。須と海の文字が似てる、テニス部の指導者ポジションも同じ。
須藤先輩は松本裕子にアタックするが無視、
海沼先生も高木飛鳥にアタックするも気づいて貰えない
髭を剃ったら顔も似ている。
須藤先輩
海沼先生
寺尾聡演ずる海沼先生、頼りないです(笑)
・原作にテニス部合宿エピソードが出てくるが(アニメはカット)
おくさまは18歳にもテニス部合宿エピソードあり。
池沢金之助の元ネタ
琴子に惚れている同級生の金ちゃんが全く相手にされず外人のクリスと結婚するが、「雑居時代」で大場十一の写真の師匠の稲葉先生が夏代に求愛するも相手にされず夏代が十一を好きなのを知って身を引き海外に山岳写真家として仕事に出かけるんですが帰国したらネパールの現地人と結婚していたという設定になっています。料理上手という設定なので金ちゃんを板前にしたのかもしれませんね。キャラクターはのんびりやの優柔不断で全然違いますが。作者によると俳優の故・我王銀次さんがモデルだそうです。
ノブヒロの元ネタ
・ノブヒロ(ノンちゃん)のエピソードはブラックジャックの
間久部緑郎とのエピソード「刻印」と思われますね。
ブラックジャック(間黒男)と間久部緑郎(まくべ・ろくろう)の幼年時代のエピソードを
入江祐樹(弟)に置き換えたと思われます。
間久部緑郎(ロック)のトレードマークのサングラスと緩いパーマも
性格が悪いところも一緒。間久部緑郎は成人時は暗黒街の帝王として登場します。
間久部 緑郎
ノブ ヒロ
文字も並べると似てる
間久部緑郎「きみはおそらく世界一の名医になるだろうね。しかもとんでもなく悪い医者さ。もうそうなったら、ぼくはきみにある手術をお願いすることになる。」
間久部緑郎は悪の道に入り指紋の証拠隠滅のためブラックジャックに手術を依頼する。
ラストの改心のオチも同じ。
その他の元ネタ
・新婚旅行で知り合ったカップルが出てきますが
その妻が入江くんを誘惑しようとするがこれは「雑居時代」の長女春子(富士真奈美)と青木のエピソードが元ネタで気弱な男と奔放な女の組み合わせが一緒。春子もフィアンセがいながら勤務先の病院のイケメンの先生を誘惑する。オチはフィアンセの青木がビンタして春子が惚れ直すのだがそこも同じ。
・入江くんのファーストキスの相手として
いとこの入江理加が家にやってきて琴子が嫉妬するエピソードは
「雑居時代」に全く同じエピソードがあります(十一のいとこの京都の娘がやってきて夏代さんが嫉妬する)理加の母親が1カット出てきますがこちらも富士真奈美さんがモデルと思われます。
・原作で親友の理美の結婚式で琴子のスピーチのエピソード。
これは「じゃりン子チエ」だと思いますね。「じゃりン子チエ」だと親友のミツルの結婚式で破天荒親父のテツがスピーチするんですが真面目なスピーチを考えてきたけど、つい本音のスピーチを喋ってしまい結果奥さんのヨシ江はんが惚れ直すってオチなんですが「イタキス」だと、琴子が酔って本音を喋って騒動に入江くんが惚れ直すストーリーでじゃりン子チエと役割が逆になってますね。
そういや「愛してナイト」のお父ちゃんのデザインが「じゃりン子チエ」のテツにそっくりですね。やっこちゃんを成人したチエちゃんのイメージで描いたかも?多田先生が大阪出身で関西人なら「じゃりン子チエ」のアニメはおなじみなので(再放送が多かった)。「イタキス」も「愛してナイト」も大学生の学年が1回生、2回生になってるがこれは関西独特の言い方で東京だと普通に1年生、2年生です。
ジュリアーノもチエちゃんの飼い猫の小鉄のイメージも入ってるかも?
人格があって拗ねるとことかw
原作の神戸編で入院中の関西弁の女の子が出てくるがチエちゃんぽいw
・相原実家帰郷編で出てくる親戚がそのまんま笑福亭鶴瓶師匠w
どうも鶴瓶師匠と多田先生が知人だったそうですね。
ウィキペディアより
「愛してナイト」というタイトルは、MBSの深夜ラジオ「ヤングタウン」がきっかけとなっている。この「ヤングタウン」の月曜日のコーナー(パーソナリティーは笑福亭鶴瓶・中村行延ら)で、リスナーから詞を送ってもらい、シンガーソングライターである中村が曲をつけて番組内で発表するというコーナーがあり、そこで採用された歌詞のひとつが「愛してナイト」だった。著者と鶴瓶は知り合いだったため、新連載の際にこのタイトルを頂戴したのだという。
あと原作の入江パパが倒れて入江兄が玩具会社の後を引き受けるとか
琴子のお父ちゃんと入江君が仲良しで家飲みをしてるとか
これ少女マンガではあまり見ないですが
石立ドラマでよくある展開ですね。
「雑居時代」でも栗山パパと十一がよく二人で飲んでるシーンがあります。
アニメ版「イタズラなKiss」
原作は琴子の妊娠発覚で終了してしまった。そこで原作者の残した構想メモからアニメのオリジナルパートが作られたそうです。
・ アニメ版のヤマサキオサム監督も「ブラックジャック」が元ネタと気づいていたらしく原作者が亡くなった後に製作されたアニメオリジナルパートで琴子の娘琴美の設定がピノコそっくりになってる。そら急に医学部編になったら怪しむわな(笑)ヤマサキオサム監督は1962年生まれで多田かおる先生とも同年代。石立ドラマやブラックジャックもリアルタイム世代。
・アニメ版は年齢差別、オタク差別、ルックス差別、LGBT差別が薄められてるので今見ても見やすい。
・琴子はわがまま度、妄想度が緩和されよりひたむきで可愛くなっている。水樹奈々さんの声もピッタリ!(ここまでコメディ演技が上手いとは)
・入江くんはキザさが減って良い奴に。デザインも原作より柔らかめになっている。(アニメのブラックジャックより原作のブラックジャックっぽいwアニメは冷たさが足りなくて原作ファンには不評。)
・金ちゃんもウザさが減って男気がアップしてより良い奴に。キャラデザインもやや男前になっている。琴子が金ちゃんと入江君とで悩むところがよりリアルになってますね。(金ちゃんルートもありな演出に)
・2クール24話なので原作をかなりカットしておりサクサク進んで見やすい。
・須藤先輩と松本裕子がいい関係になるオリジナル展開が追加されて須藤先輩が男気を見せるシーンがいい感じ。(大塚明夫さんの声がバッチリ合ってる)
・帰郷編をラストに持って来て入江ファミリーで帰郷する時に思い出す展開にするのは良かった。
・鴨狩啓太が原作より男気ある人間に。神奈延年さんの声もぴったりで魅力がアップしている。
・監督ヤマサキオサムが男性なのでうまく男性キャラが男らしさがチューニングされていてより魅力的に琴子の可愛さもアップされてる。
・男性にも楽しめるのでアニメ版はオススメ。声優さんやギャグのテンポも抜群でかなりクオリティは高いです。監督ヤマザキオサム氏、シリーズ構成清水友佳子氏。の男女コンビでバランスが取れたんでは?
・アイキャッチのスロットの絵が原作の絵になってますが
原作の絵だと日常芝居が描きにくいのでアニメ用のデザインにしたんでしょう。
アニメの尺で入らなかった話(入江弟の恋愛、相原実家帰郷、理美の結婚式編)や、新規で独立して小児科医を始める話をオリジナルでやればいいのでは?
娘の琴美メインで進めれば面白いかも?
ネットフリックスやアマゾンプライムにファンでお願いすれば届くかも
元ネタは判明してるので推理しながら話はできるはず。
「イタズラなkiss」の主題歌のコメント欄が外国からの書き込みが多いですね。
続いて多田かおる先生の別作品も調べてみました。
愛してナイトの元ネタは?
ずばり「パパと呼ばないで」でしょう。
「パパと呼ばないで」あらすじ
独身男の安武右京は亡くなった姉の娘、橋本千春を引き取り、中央区佃の米屋・井上精米店の2階に下宿を始める。子供の扱いがわからず、とまどう右京だったが、次第に情が通い、千春はかけがえのない存在になっていく。
・「愛してナイト」の剛の弟橋蔵ちゃん(腹違いの弟)はやっこが大好き
兄の剛とやっこを結婚させてママ(法律上は義理の姉)になって欲しいと願っている。猫のジュリアーノを飼っている。(原作だと父親の隠し子、アニメだと腹違いの兄弟になっている。)
・「パパと呼ばないで」の右京の姪っ子千春(チー坊)は下宿先の園子お姉ちゃんが大好きなので右京と結婚させてママ(法律上は義理の叔母)になって欲しいと願っている。猫のニャロメを飼っている。
・「愛してナイト」のやっこの父親(下町のお好み焼き屋)は橋蔵ちゃんを可愛がってるが、「パパと呼ばないで」園子の父親(下町の米屋)もチー坊(千春)を可愛がっている。
・幼稚園児の橋蔵ちゃんが何故かアフロパーマ
これは石立鉄男の髪型から取ったと思われる。アニメの橋蔵は優等生だが原作マンガの方が表情豊かなのですぐわかった。
・「愛してナイト」だと同居が設定上難しいので
橋蔵ちゃんと猫のジュリアーノが「まんぼう」にしょっちゅう通うという設定にしている。
・愛してナイトの4角関係の絵だが
剛とやっこが相思相愛五十鈴が剛が好き、里美がやっこを好きなのだが
「パパと呼ばないで」も同居してる右京さんと園子お姉ちゃんが
お互い好きなのにケンカばかりで上手くいかず
魚屋の治子さんは右京さんが好きでアタックし
右京さんの勤務してる会社の村松係長が園子さんに惚れてアタックするんですがそのへんも似てるかも?
そこでチー坊が何とかくっつけようと画策するんですが。
この辺も橋蔵ちゃんも同じですね。
右京さんの親友に内田さんという
八方石油の同僚がいていいコンビなのだが
飲み屋のシーンが剛と里美がやっこちゃんの
「まんぼう」に食べに行くシーンにそっくり。
剛と里美がやっこちゃんを巡って争うが友情関係は変わらないし。
(少女漫画では珍しい)
「ビーハイヴ」のバンドもモデルがあるそうでノヴェラというそうですね。ヴィジュアル系バンドの元祖的存在だったそうです。
多田先生が好きなロックと石立ドラマを合体させたような気がします。
ロックバンドのサクセスストーリーと下町のお好み焼き屋ってのが
ミスマッチで面白いですね。
ビーハイヴの楽曲もオリジナルで作られました。
アニメ版はリアルタイムで見ていましたw
日常生活を掘り下げていて剛さんはイクメンパパ(代行)に
やっこちゃんはしっかりもののおかみさん代わりになっていて
より「パパと呼ばないで」に近いですw
橋蔵の生き別れの母親もアニメには出てくるし
橋蔵ちゃんの声を三田ゆう子さんが担当してるのですが
可愛いですねw
https://www.youtube.com/watch?v=frTUc76qep8
一話が無料で見れます
アマゾンプライムで全話見れますね。
堀江美都子さんのやっこちゃんが可愛すぎますなw
お父ちゃんの青野武さんもいい味出してて最高!
里美もいいやつだし、このへんは「イタキス」と共通点あるかも?
根っからの悪人が出てこない。
原作だと大阪が舞台なのにやっこちゃんや剛などの若者が標準語
父親や客は大阪弁と変な構成になってますが
多田先生が大阪出身だがたぶん編集に止められたのでは?
今でもオール大阪弁のマンガ、アニメって
「じゃりン子チエ」以外ほぼないですから。
やっこちゃんの父が「じゃりン子チエ」のテツそのままで笑えます。
アニメだと東京に舞台を変えたのはいい変更だと思います。関西人からしたらやっこちゃんやビーハイヴの連中が標準語なのが変ですしねw
「じゃりン子チエ」も元ネタの一つだと思いますね。
「チエ」だと家がホルモン焼き屋、知人のおっちゃんの店がお好み焼き屋で雰囲気は似てますね。
・「パパと呼ばないで」の園子の妹の和子も右京さんが好きなのだがおばあちゃんに言われて姉に譲るのだが演じてる有吉ひとみさんとアニメ版「愛してナイト」の五十鈴ちゃんを演ずる間嶋里美さんの活発な感じのキャラがそっくり。五十鈴ちゃんも剛が好きだがあきらめてやっこちゃんに譲りますね。
・原作でライバルバンドのキッスレリッシュが「気まぐれ天使」という歌を歌うがこれは石立ドラマの「気まぐれ天使」から取られてますね。
石立ドラマ「気まぐれ天使」
高橋留美子「うる星やつら」や「らんま1/2」の元ネタの一つ。
・原作で橋蔵ちゃんの運動会でやっこちゃんとやっこパパ、店の客が応援に行くがこれ「じゃりン子チエ」ですね。チエちゃんの店の客とテツがチエちゃんのマラソン大会を応援しに行くシーンとそっくりですね。舞台も大阪の天王寺界隈でじゃりン子チエと同じ地域です通天閣も見えるし。
・原作で剛とやっこちゃんと橋蔵ちゃんで遊園地へ行くがこれも「じゃりン子チエ」でありますね。夫のテツと妻のヨシ江はんとチエちゃんがみさき公園に遊びに行きます。
・原作でまんぼうの客とお父ちゃんとやっこちゃんと橋蔵ちゃんが海へ行くエピソードがありますが、これも「じゃりン子チエ」ですね。こちらも店の常連とテツとチエちゃんとヨシ江はんで海に行きます。
・原作でバンドのベース担当の杉さんが親が倒れてビーハイヴを抜け実家の呉服屋を継ぐ話があるがこれは「水もれ甲介」だと思います。こちらもバンドのドラム担当の甲介が実家の水道屋の父親が死んだので家を継ぐために夢を諦めて家業を継ぐ話です。腕がいいので同じバンドの先輩でギター担当の須貝さんから引き止められます。「イタズラなKiss」でも玩具会社の社長の父親が倒れて息子の入江くんが代理で後を継ぐという話がありますね。
石立ドラマでよくある親族が亡くなって、家を出ていた主人公が家業を継ぐ
パターンです。
・原作ではまんぼうで剛とやっこちゃんが結婚式をあげて橋蔵ちゃんに「おかあちゃま」と言わせてるのに。アニメだと婚約だけで結婚式がないのはターゲットが子供だったからでは?ちなみに元ネタの「パパと呼ばないで」でも右京さんと園子さんが結婚式を挙げてからチー坊が「園子おねえちゃん」から「ママ」に言い方が変わるシーンがありますね。
終盤の「パパと呼ばないで」右京さんと園子さんがほぼ夫婦状態になっているこの後結婚をしチー坊はママを手に入れることに成功する。
・原作がアニメの「じゃりン子チエ」と被るので
アニメスタッフが意図的に東京にしたかもしれません
「チエ」の監督はアニメ界のレジェンド高畑勲さん(宮崎駿さんの師匠)
なのでまずいですよねw見比べると面白いかも?youtubeで一部見れます。
山田玲司のヤングサンデーの「多田かおる特集」で「じゃりン子チエ」との共通点が語られてます。多田かおる先生の元アシスタントの方による「イタズラなKiss」解説もあります。小柄で気さくな方だと語られてますね。
イタリアで作られた実写版、アニメが好評で作られた続編だそうですが
お父ちゃんがそのままですねwお好み焼き屋でなくてミートボール屋さん、日本酒でなくてワイン・・・でもお父ちゃんの衣裳はアニメと一緒ですねw
店内のピンクの電話や鉄板までアニメと一緒で笑えますw
イタリア人が好きな恋愛、食事、芸術が全部入ってるのでうけたのかも?あとイタリアは家族愛が強いからお父ちゃんとやっこちゃんの親子愛や剛さんと橋蔵ちゃんと橋蔵ママの話などが響いたのでは?
橋蔵ちゃんが使ってる占いコンピュータゲームがバカ売れして
一年間の長期放映に成功しました。女の子の家に必ずあったらしいです。
お父ちゃんがコテを投げてますねw
あとがき
「イタキス」は悪い人間が出てこず会話のテンポ感も石立コメディドラマに近く見やすかったです。高橋留美子作品もそうですが石立鉄男コメディと手塚作品に影響受けた作品が結構多いみたいですね。高橋留美子作品だと
「MAO」の摩緒と「犬夜叉」の殺生丸がそのまんまブラックジャックなので(笑)「鬼滅の刃」だとブラックジャックの仕事人パートを冨岡さん、恋愛パートを伊黒さんに分けてますね。女性作家さんはブラックジャック好きだな~やはりクールな仕事人なんだけど実は優しいというツンデレ要素にやられるんでしょう男から見てもカッコいいもんねw
家庭パートが「雑居時代」
学園パートが「おくさまは18歳」
医学編が「ブラックジャック」
・・・てなところでしょうか?
少女漫画は苦手なんですが僕の好きな作品が元ネタのため見やすかったですね。後半からは元ネタが分かってるので全部展開が読めましたw
「イタズラなKiss」は中国、韓国、タイ「愛してナイト」はイタリアで
は大人気だそうで韓国、タイでは「イタキス」のリメイクドラマが作られ。イタリアでは「愛してナイト」の続編の実写ドラマが作られました。
2013年版の日本ドラマ「イタズラなKiss~Love in TOKYO」は中国で大ヒットし入江君の古川雄輝さんのファンミーティングが日本人俳優としては初めて中国で開催され中国で舞台化されました。
こちらは『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』のイタリア人監督ガブリエーレ・マイネッティ氏のインタビュー記事です。
GM:ぼくは色々な要素に囲まれて育ってきました。小学生の頃は学校から夕方ぐらいに家に帰って来ると、日本のアニメを昼夜放送する「Bim Bum Bam」というTV番組ばかり観ていました。イタリア中のぼくたちの世代の子どもたちがその番組を観て育ちました。もちろんアメリカの映画やTVドラマ、アニメも大好きでしたが、毎日時間割が決まって観ていたものは日本のアニメでした。それを通じて、ぼくたちは特殊な日本のアニメ文化に触れました。『マジンガーZ』や『ヤッターマン』、『鋼鉄ジーグ』から、『キャプテン翼』や『愛してナイト』『魔法の天使クリィミーマミ』『キャッツ・アイ』『ルパン三世』などまでとにかく観れるだけ観ていました(笑)。特に多田かおるの少女漫画『愛してナイト』はイタリアで男の子からも女の子からもすごい人気があって、主人公の女の子にイタリア人の男の子は誰しもが恋をしてましたよ!(笑)。
やっこちゃんにイタリア人が夢中とは!!「Kiss Me Licia」という題名でLiciaが向こうのやっこちゃんの名前だそうです。
女性雑誌だと男キャラはは理想のイケメンにしないといけないので
ヒロインの琴子に3枚目要素をぶち込んでますね。
男性雑誌だと主役がイケメンすぎると、感情移入にできにくいので
主役は三枚目寄りが多いです。少年誌の高橋留美子作品だと「イタキス」で例えると主役が金ちゃんタイプでライバルが入江君タイプになってますね。
「イタズラなKiss」が長期シリーズになり全世界で愛されてるのも
ストーリーの骨格が過去の名作をもとに作られてるのが大きいかも?
LINEマンガで無料で「イタズラなKiss」のカラー版が見れます。
アマゾンプライムでアニメの「イタズラなKiss」
「雑居時代」が見れます。
「おくさまは18歳」も追加料金でアマプラで見れますね。
電子書籍でブラックジャックも販売中なので
ぜひ。(チャンピオンコミックス版がおすすめ)
サブスクのアマゾンキンドルでも見れます。
ちなみに「らんま1/2」もサンデーうぇぶりというアプリで無料で読めるので比較すると面白いかも?
「じゃりン子チエ」もLINEマンガやピッコマアプリで無料で読めます。
こんな記事も書いてるのでお暇でしたら。
「らんま1/2」は組み合わせが「イタキス」と違ってて
石立ドラマの「雑居時代」「気まぐれ天使」手塚治虫先生の「リボンの騎士」が元になってますね。
らんま1/2の元ネタは?高橋留美子作品と石立鉄男ドラマの関係性について~日本のラブコメの歴史~
余談ですが
水樹奈々さんは二代目サザエさん候補だなと思いました
コメディセンスが求められるので、
琴子の3枚目モードのちょい低めの声でやればいけそうな感じですね。
私の第1候補は3枚目演技が得意なセーラームーン役の三石琴乃さんだったんですが新たな候補が現れたって感じですね。
途中で琴子の髪型がツインテールになる回が
セーラームーンのうさぎちゃんそっくり(イタキスが2年先だけど)
結局創作ってのはパクってアレンジしての繰り返しで
手塚治虫先生はストーリー漫画の
元祖なので元ネタマンガが基本ないが
会話はユーモア漫画の「のらくろ」戦前の作品としては珍しくページ数が多くストーリー漫画の元祖ともいわれてます。テーマはディズニーアニメ、小説、宝塚歌劇、実写映画、昔話から取ってて
あとがきでこれを参考にしたとネタ晴らししてることが多いです。
他の「〇〇の元ネタは?」の記事も読んでいただけたら幸いです。
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