リムグレイブの東にある『霧の森のはずれ』の祝福より更に東へ進むと、そこには瓦礫の上で何やら助けを求めている『領主の嫡男、ケネス・ハイト』と出会う。
如何にも貴族らしい横柄な振る舞いだが、「吝嗇(意味はケチ)ではない」と本人が語るに、報酬は其れなりに期待して良いだろう。
そして霧の森を抜け南へ向かうと、ゴドリック兵や亜人の残党で守りを固めた『ハイト砦』が姿を現す。
砦の入り口には『亜人の女王』の遺体が転がっており、恐らく「母を攫われた亜人」の母とは、この倒れている巨大な骸のことを指しているのだろう。
いずれにせよ、混乱の元凶となったのは上階にいる『血に狂ったゴドリック騎士長』なので、さっさと倒してしまうのが賢明である。
また、ハイト砦は重要な物品が幾つか落ちているため、慎重に回収することをお勧めしておく。
【ハイト砦で回収できる恵みの品】
デクタスの割符(左)
血の薔薇
放浪戦士の製法書【6】
戦灰『血の斬撃』
黄金の種子
砦を支配する騎士長についてだが、前回でも触れたように血の君主に仕える信者に影響を受けたのだろう。
騎士長が得意とする戦技『血の斬撃』の伝え聞きによると「血の君主の分け与える力」とあるため、亜人の女王を倒せるほどの力を得たのだと考えられるが、褪せ人の敵では無かったようである。
砦内ではゴドリック兵が中心となって褪せ人を襲うことから、ストームヴィル城の主である『接ぎ木のゴドリック』が放った刺客たちなのであろう。
ケネス・ハイトの話が事実であればゴドリックの評判は頗る悪く、騎士長が血に狂った原因も、己の主に愛想を尽かしたからだと邪推してしまう。
最初は褪せ人すら差別するかのような素振りを見せていたが、亜人たちとの交流を再開すると聞き、貴族には珍しく差別意識が他の者より薄いようである。
因みに彼を倒すと『黄金の種子』が手に入るため、根っから黄金律の信奉者であるのは間違いないだろう。
その後、ケネス・ハイトはハイト砦へと向かうが、その惨状を目の当たりにして自信を失ったかのような態度に変わる。
……こうしてケネス・ハイトとの主従は一時断たれたが、後に彼とはストームヴィル城で出会うことになる。
<参考資料>