【考察用 エルデンリング史書】深き暗闇へと堕とされた忌み子たち
狭間の地では褪せ人を含めしろがね人、蛇人、混種、そして『忌み子』などが穢れた存在として忌避されている。
詳しく人種を分けると以下の通りとなる。
【褪せ人】祝福無き瞳の黄金が色褪せた者たち、殺害の対象
【神人】二本指の選定によって新たなる律を掲げる者、契りを結ぶ者はエルデの王となる
【デミゴッド】神となった永遠の女王マリカの血縁者たち
【忌み子】角や尻尾が生えた呪われし者、初の忌み子はゴッドフレイとマリカの間に生まれた双子モーゴットとモーグである
【坩堝】様々な生命が交じり合った異形の者たち、穢れた存在
【巨人】黄金樹に仇為す火を宿す者たち、赤い髪が特徴
【トロル】巨人族を裏切り黄金律への忠誠を誓った者たち
【稀人】狭間の外からやって来たマリカの同族たち、かつての永遠の都の住人、長い手足が特徴
【夜人】銀色の血が流れるノクスの民、かつての永遠の都の住人、宵眼の女王との関係が深い
【竜人】竜たるものとして産み落とされた種族、古竜の力を得た者たち
【蛇人】ラダゴンとレナラの子であるライカードの眷属、呪われた存在
【混種】坩堝に触れた罰の存在、生まれながらの奴隷であり穢れ者
【石肌の種族】隕石の落下と共に生まれた古種族、石の肌を持つ
【しろがね人】人に創造された生命、穢れた血として忌み嫌われる
【結晶人】無機物でありながら生命でもある存在、その肌は結晶鉱物
【獣人】黄金樹時代以前から狭間の地に住まう者たち、見た目は獣そのもの
【蟲人】腐敗の女神の落とし子たち、腐敗の律を信奉する
【壺人】巫女と罪人たちの肉塊が詰め込まれた動く壺
【角人】壺人の生成方法を知る塔の街ベルラートを拠点とする者たち、角の生えた仮面を身に着けている
【亜人】祝福無き人間の成り損ない、夜になると目が赤く光る
【狭間の民】狭間の地に住む商人などの一般市民、一部は亡者と化している
この地において穢れた者として扱われるのは、諸相となる角や尻尾、喉袋、双翼、獣の針、花などが身体に表れ、生命が入り混じった坩堝の混沌を想起させる存在が対象となる。
また、黄金樹の祝福を受けられない者も忌み嫌われており、褪せ人やしろがね人、亜人などがこれに該当する。
こうした差別の発端となったのは、神となったマリカが産んだ双子『モーゴット』と『モーグ』が角の生えた忌み子だったからである。
マリカは双子を穢れた存在として地下深くに幽閉し、その二人は後に黄金樹の守り人として数多の褪せ人を狩る『忌み王、モーゴット』となり、片や自らの血に愛を求めモーグウィン王朝を開廟する『血の君主、モーグ』となった。
どちらもエルデの王を目指したのは共通しているが、モーゴットは黄金律に反する者たちを徹底的に排除する立場を貫き、対してモーグは差別される者を匿う場を提供しているという意味で、互いの思想は相反している。
思想は違えどその忠誠心や寛容さ、そして長男である『黄金のゴッドウィン』の輝かしい功績を鑑みれば、二人にも王たる資格があるのは明白であり、息災なら狭間の地の繁栄に貢献していただろう。
……不幸なのは「忌み子」であったという、ただ一点だけなのだ。
王都にある『忌み捨ての地下』を訪れた者には分かるだろうが、この地の隠蔽体質を顕現したような場所であり、多くの忌み子たちが囚われている。
後に出会う『糞喰い』にも多大な影響を及ぼし、彼が歪んだ思想に傾倒した理由は、忌み捨ての地下牢での生活があったからである。
母の愛を受けずに成長した者は、生涯に渡り心の傷が残り続ける。
モーゴットは王の座と黄金樹に愛を見出し、モーグは己の血とミケラに愛を見出そうとした。
……だが彼らが愛を知ることは無いだろう。
あるのは切られなかった諸相と執着する思想だけであり、近い将来、褪せ人によって命を狩られる哀れな存在である。
<参考資料>