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【考察用 エルデンリング史書】狭間の地における生命の循環『坩堝』

『坩堝』
物質を溶融させる際に用いる容器のこと
転じて、さまざまな物が混ざり合って渦巻いている様子を形容する表現として用いられる

https://www.weblio.jp/

『嵐丘の封牢』に囚われていた『坩堝の騎士』だが、そもそも彼らが「坩堝」と呼ばれる理由をご存じだろうか?

明確に分かっているのは、かつて『最初の王、ゴッドフレイ』に仕えた重装の騎士たちであり、赤褐色の鎧を身に纏っているのが特徴的である。

赤褐色は原初の黄金樹の色を表していると言われ、当時の黄金樹は「生命の坩堝の力」を宿していた。

古い黄金樹の祈祷のひとつ
大角を肩に生じ、低い姿勢から突き上げる
タメ使用で突進する
それは、黄金樹の原初たる生命の力
坩堝の諸相のひとつである
かつて、生命は混じり合っていた

『坩堝の諸相・角』の伝え聞き

最初の王、ゴッドフレイに仕えた
坩堝の騎士たちの足甲
原初の黄金樹、生命の坩堝の力を宿し
坩堝の諸相の祈祷を強化する
その姿、そして力は
後に秩序無きものとして蔑まれた

『坩堝の足甲』の伝え聞き

狭間の地における「坩堝」とは「様々な生命が入り混じった混沌たる状態」を指しており、騎士たちが翼や尾などをその身に生やすのは、坩堝の力を利用して異形の技を駆使するからである。

嵐丘の封牢にて坩堝の騎士を撃破すると、『坩堝の諸相・尾』が手に入ると思われるが、この「諸相」を使いこなすのが坩堝を冠する者の特徴だと言える。

しかし現代において坩堝の諸相は穢れとして扱われ、過去には先祖返りとして神聖視されてはいたが、こうした生命が入り混じる状態を今では忌避する傾向にある。

古い時代、人の身体に生じたという
諸相の混ざった鱗のタリスマン
致命の一撃のダメージを軽減する
それは、生命の原初たる坩堝の名残である
部分的な先祖返りであり、古くは神聖視されたが
文明の後には穢れとして扱われた

『坩堝鱗のタリスマン』の伝え聞き

……余談だが、輝石魔術の源流を追求すれば、いずれ坩堝の混沌へ辿り着くと言われている。

我らの魔術は、輝石の内に力を見出し、それを振るう術だ
では、その力とは何であるのか?
…輝石とは、星の琥珀なのだ
金色の琥珀が、古い生命の残滓を、その力を宿しているように
輝石には、星の生命の残滓、その力が宿っているのだよ
覚えておくがいい
輝石の魔術とは、星と、その生命の探求なのだと
今や、それを忘れた魔術師もどきばかりだからな

追放者『魔術師セレン』の語り

レアルカリアから追放された女の戯言など耳を貸す必要はないが、セレンは禁忌とされている輝石魔術の源流を探求し、再び学院を混乱に貶めようとしていた。

彼女の研究は危険だ、それだけは断言しておく。

輝石魔術による生命の坩堝

……では話を黄金樹へ戻すが、そもそも原初の黄金樹は何故赤みを帯びていたのだろうか?

原初の黄金樹が「生命の入り混じった状態」だと考えると、その赤みは血液の赤だと言えるのかもしれない。

鮮血を含んだ、育つことのなかった若芽
アイテム製作に用いる素材のひとつ
かつて、幼き聖血を与えられ育てられた若芽が
その原種であるという

『聖血の木の芽』の伝え聞き

『聖血の木の芽』の伝え聞きにあるように、狭間の地での樹木は人間の肉体を養分にする可能性がある。

地下墓地での『還樹』の儀式

『還樹』の儀式から察する通り、黄金樹の根である『大樹根』に張り付いた無数の死体が何よりの証拠であり、黄金樹とこの地の生命は切っても切り離せない存在だと言えるだろう。

主に、地下の大樹根から採取できる天然樹脂
地上の木の側などで見つかることもある
アイテム製作に用いる素材のひとつ
その根は、かつて黄金樹に連なっていたといい
故に地下墓地は、大樹根の地を選んで作られる

『根脂』の伝え聞き

還樹は肉体の死後、黄金樹に齎された祝福を再び黄金樹へ還す儀式だと言われているが、それが黄金律に則って「正しい死」、「名誉の死」であるかは疑問が残る。

また、狭間の地に住まう民は原初の黄金樹時代から思想があまり変わっておらず、こうして地下墓地で「坩堝」を再現していることから、坩堝の騎士たちを穢れた存在として差別するのは御門違いではないかと苦言を呈したくなるのである。

……それはいずれ対立する『忌み子』たちにも関わる問題でもあるのだ。

<参考資料>


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