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質問の”意図”を汲むかどうか問題
たとえばレストランに行って、ウェイターさんが石の乗ったお皿を持ってきたとしましょう。
料理が運ばれてくると思っていたお客さんは驚いて、「これ、なんですか」と聞きますね。
するとウェイターは、
「石です」
と答えました。
…
…
いや、その答えはおかしい。
質問の答えにはなっているけれど、そういう意味で聞いたのではないのだよ。
そう思いませんか。僕は思います。
…
…
ただ、社会に出てみると、このウェイターのような受け答えをする人って意外と多いことに気づきます。
もちろん、冒頭のは極端な例ですけど、「質問の”意図”を汲んで答える」ということをしない人がけっこういる。
冒頭の例で言えば、「これなんですか?」の”意図”は、
「レストランに来て料理を注文したのになんで石が乗った皿を当たり前のように持って来てんだよお前頭おかしいのかこのクソ(以下略」
ということなんですけど、彼の言い分としては、
「これはなにか、と聞かれたので、その質問に過不足なく答えただけなんですけど」
ということになる。
さらに言えば、
「料理ではなく石を持ってきたこと自体に違和感があったのなら、なぜ最初からそういう風に言わないのですか」
とか、
「あなただって、聞かれてもないことまで勝手に汲み取られて返事されたらウザいでしょう。質問で聞かれた内容以上の返事をすることは、往々にして生産性を下げますよ」
とか、逆に反感を持たれてしまったりする。
…
…
確かに、彼の言い分もわかるわけです。でも同時に、こっちの言い分もわかってほしい。
「それくらい察してよ」というこっちサイドと、「それなら最初から言ってよ」というあっちサイド。
現実的には、その2つのサイドはぱっきり分かれるわけではなく、場合によったら同じ人でもシチュエーションによってサイドが変わったりもして、一定しない。
だからこそ、やっかいな問題なのですね。
…
…
まあ、結局、完璧な対応策なんてないんですけど。
自分がどちらかというと「言わなくても空気とか雰囲気でわかってよ(期待以上にわかってくれたら超気持ちがいい)」タイプの人間なので、「伝えたいことがあるならはっきり言語化すべきでは?(言語化されていないことは存在しないのと同じです)」タイプの人とはどうも話が噛み合わない。
僕はそういう相手を面倒だと思うし、きっと相手はそういう僕を面倒だと思うんでしょう。
まあでも、ね。
うん、ね。
今後も頑張っていこう(雑