箱
来る令和2年11月1日(日)には,我が臺(うてな)俳句会の大会があります。そこで,薩摩琵琶の演奏をみなさんに聴いていただこうと思っています。
新俳号の「箱蔵 剣」は薩摩琵琶の古歌「蓬莱山」から取りました。平和な世の中,無理なく自然に存在する理想郷を語っている内容です。
様々な事象を語る最後に「弓は袋に,剣は箱に蔵(おさ)めおく。」と。
マドモアゼル・愛先生の「パンドラの箱」の話とか浦島太郎にの「玉手箱」とか「開けないから力がある」というような内容を伺っていたとき,たまたまこの歌を練習していたことからの運びです。
竹取物語の「玉手箱」も最後は「蓬莱山」で燃やしたそうです。「蓬莱山」で語られる豊かな事象も,最後にある「剣を蔵めた箱」から発せられたような気がしてきました。
「箱蔵 剣」という名前にしてから思ったことは,俳句の先生であった北海道の俳句結社「壺」の四代目主宰でいらした「金箱戈止夫(かなはこかしお)」先生のお名前と,意味が同じであることです。金箱先生は本名でらしたけれど。
改号は金箱先生が亡くなられたことがきっかけでしたが,なにか共にいらしてくださっているような気がしています。先生のお名前は老荘の碩学でいらしたお父様がつけてくださったように聞いております。
それも長年親しんでいる琵琶がきっかけであったり,マドモアゼル・愛先生のお話からであったり,いろいろなご縁が重なってのことだと思うと,なにか目に見えないつながりに思いを巡らせて,とてもうれしく,ありがたく,安らかな気持ちになって来る感覚を覚えます。
琵琶についての雑談です。