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【宅建】合格しました!独学で一発合格した勉強法と勉強時間

11月26日(火)、嬉しい結果が出ました。10月20日(日)に受験した宅建=宅地建物取引士資格試験に、4ヶ月の対策で一発合格しました!(50問中41問正解)

独学で一発!

宅建は国家試験の中でも特に人気が高く、そして難関と言われている資格です。独学で合格するには、戦略的に対策することが必要だと思います。

来年受験する方々のために、試験日までの4ヶ月でGenZeeが行ってきた、「会社員として働きながら独学の勉強で合格した」受験対策をまとめました。

1. テキスト

専門学校に通ったり、特別な講座を受講せず、書籍とスマホアプリの2本立てで対策をしました。

書籍はこちら、「宅建士の教科書」

3300円の教科書をまず購入

でも、正直Amazonで最もレビューが多かったという理由でたまたま選んだだけで、他の教科書でも良かったかもしれません。教科書の選定で合否が決まるものではなく、後述する活用方法が大事だと思います。

そしてアプリはこちら、「宅建 過去問 10年分」

「本気で勉強プラン」500円/月で過去問対策

資格試験対策は何と言っても過去問をこなすことが大事。このアプリで過去問をひたすら解きます。

アプリはもう一つ購入しています。
辞書代わりにお世話になった、「宅建用語集」

「追加カテゴリ」2つ 計800円

このアプリは、教科書を読んだり、過去問アプリを解く際に、そもそも用語が分からない、という時期に多用しました。コンピュータ科学科出身のGenZeeにとって、法律用語は難解な単語の連続だったので、この用語集アプリは大変重宝しました。

2. 勉強法

1) 教科書をフル活用する

購入した市販のテキストは、重要事項を理解するため教科書として、過去問取り組み後の解説書として、フルに活用しました。

【通し読み】

購入したテキストは、まずざっと1回目を通します。どの分野が苦手か、逆に実生活や他の試験で勉強したことがある、などを確認しながら、なるべく早く読み進めました。途中、重要と思える箇所には、1巡目は少なめにマーカをします。この教科書に目を通す勉強を、2回行いました。

【辞書代わり】

そして、過去問を解く段階では、教科書が辞書代わりになります。

テキストは常に手元に置き、いつでも参照できようにしておきます。問題の解説、特に間違えた問題や問題そのものが理解できない問題を読み返す時には、一緒にテキストにおける該当のページを確認します。

このように、問題を解きながら、何度もテキストを参照し、認識違いだった箇所やうろ覚えだった箇所には、1回目よりも、目立つようにマーカを付けたりメモをします。

多くの問題を解くにつれて、徐々に教科書が汚くなっていきますが、気にする必要はありません。”マーカを引く、赤丸を付ける、という行為”によって、記憶の定着度が増すのです。

マーカ、赤ペン、鉛筆を重ねた教科書

2) 多くの問題に触れる

資格試験の対策において、過去問題と予想問題への取り組みは必須です。

限られた時間の中で、効率良く勉強し、試験に合格するためには、どのようなタイプの問題が出るのか、その問われ方の傾向などに慣れておく必要があります。

【過去問題】

まず行うべき過去問への取り組みは、「宅建 過去問2024」アプリがお勧めです。ウェブで提供されているタイプの、「過去問道場」シリーズなども当初は試したのですが、間違えた問題の復習の容易さで、アプリの方が断然良かったです。

このアプリで、1問1答から始めて、四択の練習を繰り返し、間違い箇所の復習を何度かします。GenZeeは、通勤中や細切れ時間はいつもこのアプリを開き、全ての問題で2回以上正答になるまで、繰り返しました。

【予想問題】

ただし、過去に出た問題と同じ問題が出る訳はありません。様々な問われ方になれる必要があるのと、今年の出題問題の予想をプロに委ねることも大事です。そこで、LEC総合研究所の「出る順当たる!直前予想問題集」に取り組んでみました。

この予想問題に取り組んだおかげで、危機感が高まり、暗記すべき事項の徹底や、その後に続く試験当日の対策などを決めることができました。

【注意】

ただし、一つ注意点があります。

市販本の予想問題は、イマイチな引っ掛け方が多く、実力を試された気がしませんでした。ですので、予想問題のテスト結果の点数自体に一喜一憂する必要はない、と思いました。

予想問題に取り組んだ結果、きちんと覚えていなかった箇所が判明したら、改めてテキストを読み直して、マーカを付け、更に、重要事項や苦手事項は、後述する暗記キーワード集にも記録します。

アプリの過去問と書籍の予想問題に取り組む

3) 問題の本質を理解する

過去問や予想問題に取り組む上で重要なのは、正解した数や点数ではありません。設問のパターンに慣れることと、解説を読みながら関連法律についての理解を深める、本質を捉える、という目的があります。

多くの問題は、その選択肢4つのうち2つは、正しいか誤っているかは明白で、残りの2つは、大いに迷う文言が埋め込まれている文章となっている傾向があります。

【解説文】

正誤の結果よりも、その迷った選択文について、どこで、どうして間違えたのか、(正答だったとしても)どこで引っかかりそうになったのかをチェックし、自分の理解の浅さに気付くことが重要です。その際、解答コーナーの詳細な解説文を読むことに、頭と時間を割きましょう。

【暗記ポイント】

そしてその解説を読んだら、その次のステップが重要です。

解説文を丸ごと理解、ましてや暗記するのではなく、その本質、どの関連法規がベースになっているのか、別の模試で同じ法規をベースにした類似の問題は無かったかを考え、本質を理解し、簡潔なポイントだけを暗記するよう努めましょう。

本質を捉える

4) 重要事項を暗記する

さて、何ヶ月もの間、教科書を何度も読み、蛍光ラインを引き、過去問アプリを解き、解説を熟読する作業を繰り返してくると、関連法規の主要条項の文章、などは十分頭に入ったと思っています。

【暗記作業】

しかし、実際にはただ10回教科書を読むだけでは記憶を定着させることはできず、意識して情報を記憶する作業を行わないと、しっかりと脳に刻み込まれません。

広さ・高さ・金額・割合(%、比率)、人数など、法律で定められた数字は、ノートに記してしっかりと覚えるしかありません。手順、計算式、原則、重要な例外事項など、覚えるべき原理原則も丸ごと暗記しておきましょう。

記憶のメカニズムにおける忘却曲線を理解した上で、ラスト一週間は毎日この暗記帳を見直して暗記作業を繰り返しましょう。

【コンパクト暗記帳】

ただ、暗記するためのノート(Google Keepへのメモ)が大量になってしまっては本末転倒。暗記ノートは小さくコンパクトに、が良いです。文章を丸ごと書くのではなく、覚えていることを思い出す作業だという前提に立って、キーワードを記すような形式、暗号のような形でも十分です。

そんな意図で作ったGenZeeの暗記帳はこちらでダウンロードできます。

5) 試験当日の心得

長らく準備してきた試験対策の勉強を重ね、ついに、年に一度しかない試験日の朝を迎えます。各設問自体、まず問題を理解することに時間がかかかるし、4つの選択肢は迷いポイントを突いてきます。そのため120分の試験時間は、あっという間に経過してしまいます。

そんな宅建士の試験は、前日から当日にかけての取り組み方次第で、合否の30%くらいがかかっているのではないでしょうか。

【前日の準備】

まず、せっかく詰め込んだ記憶を試験当日に効率よく引き出せなければいけません。すっきりした頭(脳)で試験に挑むため、いつもより早く入眠し、できるだけ深く眠る方法を考えて、脳を充分に休ませましょう。

また、試験の前日は、脳が疲れてしまうような事、すなわち新しい予想問題を解くなどをせず、教科書を振り返る作業や前項の暗記帳の復習に務めましょう。

【逆から解く】

試験当日、本番試験の取り組み方はとても重要です。

まず最大の対策は、試験問題を50問目から逆順に解いていくことです。

宅建の試験問題の特徴ですが、前半は、権利や関連法規問題等、条文や設問をよく読み、深く考えなければ答えを導けない問題が多く、そして後半は、宅建業法や税や相続など、暗記すべき事項をきちんと理解しているかを試されるような問題が多い傾向にあります。

そこで、試験日直前に、最後の暗記ものの復習をした、その短期記憶を最大限に活かすために、後ろから順に解いていくことで、早い段階で吐き出すことができます。逆に、1問目から順に解き始めると、1時間経過した頃には脳が疲れてしまい、せっかく暗記したものが出せなくなってくるということが起きます。

また、前半の難問が続く中で残り時間と出来具合が気になり、本来の実力だったら解けるはずの後半の問題でも、焦りから思考が止まってしまうことも起こり得ます。

記憶脳が疲れるまで、おおよそ1時間、後ろから30問目くらいまで、記憶を頼りにテンポ良く解いていきます。GenZeeの場合、後ろからの30問中、27問を正解できていました。

【正答の導き方】

続いては、問題を解く際の作業、答えの導き方も工夫が必要です。

一問一問、まず初めに、「正しい」、「誤っている」のワードを四角で囲みます。次に、「建物」「売買」「媒介」「脅迫」「業者A」「個人の買い手B」など、判断材料となるキーとなる単語を丸で囲みます。そして、「~を除き」「必ず~しなければならない」「~することができる」という、キーとなる動詞や副詞、語尾のニュアンスの部分に下線を引きます。

そのマークの後、4つの選択肢を読んだ上で、
・絶対自信をもって正しいと思う選択肢には〇〇
・絶対誤っていると思う選択肢にはXX
・確信は無いけれど、正しい、誤っていると思う場合は〇かX
・迷っている選択肢には△(〇に近い)
・全然分からない選択肢には”?”
を文章の後ろに記します。

△が複数ある場合など、後で冷静な頭でもう一度チェックしたい問題には、問題の番号に、目立つようなマーク(〇や?や☆)を打っておきます。一方で、たとえ全く分からない”?”があっても、明確にXXだ、〇〇だという選択肢が一つであれば、?を深く考え込まず、自信を持って選びましょう。

【後回し】

また、設問を読んでその分野を確認したときに、苦手だったり、明らかに難問だと思ったら、後で戻って解こうとした時に、何のテーマで何を迷ったかを思い出せる程度に読んだら、さっさと飛ばしていいです。

一つの問題であまり熱を上げず、120分の中でどれだけの時間、冷静な脳で問題に取り組めるかは、合否を分ける重要なポイントとなります。

問題用紙は〇やXや下線で汚くなります

【休憩】

次は、問題を解く順番と同様、宅建試験ならではの重要な対策です。

後ろから解き始めて60分経過した頃を目安に、デスクにうつ伏せになり、目をつむり、頭を冷ましましょう。ほんの1~2分の休憩で十分です。

運動と同じで、脳も、1時間も使いっぱなしだと、間違いなく疲労します。特に熟考しなければいけない問題に取り組む前には、脳を冷まして、フレッシュな状態に戻しましょう。

【見直し】

そして最後の対策です。当たり前の作業ですが、残り5分くらいになったら、必ず以下の見直し作業をしましょう。

宅建の試験は1点の重みがとても大きいので、作業的ミスで落とす1点が致命傷になりかねません。

名前間違い、マーク箇所間違え、誤っているものを選択せよ、なのに、正しいものの一つを選択していた、などがあるかもしれません。

一方で、やはり2番じゃなくて3番じゃないかな…まだ迷うな、、という回答。これは変えないこと。十分考えた上での回答、最後の最後に本当の正解が見つかる可能性は低いです。この迷いは、単なる不安の現れなだけなので、潔くそのままで貫きましょう。

【まとめ】

長丁場となる難問続きの宅建の試験は、前日の晩の準備からその試験対策は始まっています。当日は、試験中の問題の解き方や進め方も重要な試験対策と心得ましょう。そして、120分を通して常に冷静な頭で取り組み、それまで一年かけて積み上げた実力を最大限に発揮しましょう。

宅建試験は当日の試験の取り組み方が、合否を分けます。

3. 勉強時間

このような対策により、無事宅建に合格したのですが、そもそも受験しようと決めたのは、受験申込開始日である7月1日の、ほんの少し前でした。6月20日頃だとして、試験日の10月20日までのおよそ4ヶ月=120日、試験勉強をしました。

新しいことを学ぶには、毎日少しずつの継続と、頭がフレッシュな朝の時間を有効活用することが良いとされています。毎朝、出勤前に1時間程の間、会社近くのカフェで勉強をしました。

そして、週末や祝日には、平均して6時間程、勉強時間に充てました。つまり、平日に比べて4時間プラス。

ということで、ざっくりした計算ですが、累計で、

1時間 x 120日+4時間 x 20週末=200時間

の勉強をしました。

ただ、GenZeeの場合、昨年の春と秋に、それぞれFP=ファイナンシャルプランナー3級と2級を取得しており、その試験対策で累計150時間勉強しています。

そしてそのFP試験の中には今回の試験対象となる不動産関連法規、相続、税、などが含まれていました。従って、宅建の受験の前準備としての基礎知識習得に既に50時間かけていた、と仮定して、

・宅建に必要な対策時間は、50時間+200時間=250時間
FP2級を保有している場合は、200時間

ということになります。

なお、GenZeeは法学部出身でもなければ不動産関連の仕事に就いている訳でもありません。学生時代は情報科学(コンピュータソフトウェア)部卒業、30年以上、情報通信業会にで勤務の会社員で、宅建の分野に関して、特別なアドバンテージはありません。

受験の動機や試験10日前の取り組みなどについては、こちらの記事をご覧ください。↓


以上、長文でしたが、難関資格の宅建に、独学で合格を目指す方への参考になれば幸いです。

資格について、マガジンの形でシリーズにしました。よろしければ読み返してみてください。


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