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つたえあわないと、わかりあえない。

どちらかというと私は自分の気持ちを抑えてしまいがちだ。ちょっと我慢しても、円滑に事が進めば良いと思っている。

結婚する以前の家庭が父の圧倒的権力に支配されていたので、他人に干渉しない夫との生活は本当に快適だった。

一人暮らしを経験している夫は一通りのことはできるし、言えば大抵のことはやってくれる。

ただし、「言えば」の話。

私は自宅で仕事をしているのでフルタイムで働いている夫に比べれば、時間的余裕は多い。

なので、空いた時間に家事をするのは必然的に私の役目になっていた。しかし、人間なので疲れるときもあるし、やりたくないことも出てくる。

あるとき、爆発した。

なぜ、私も働いているのに私だけが家事をしなければいけないのか?

私が休みの日も家事をしているのに、なぜあなたは休みのときでさえ、ひとつも家事をしてくれないのか。

悔しくて悲しくて、ぽろぽろ涙を流しつつ夫に話した。

なんだかばかばかしくて、子どものような言い分だけれども、一杯一杯だったのだ。

夫もそこまで私が思いつめていたとは思っていなかったようで驚いていた。一緒に暮らすうちにわかったことだが、彼は、とても鈍感なのである。

夫は家がそんなに綺麗じゃなくても良いらしいし、食事の品数も全く気にしていない。おおらかなのだ。

私のなかで、人に「お願いする」ということはずっとストレスフルなことだった。人に頼るということに負い目を感じてしまうのだ。なので、伝える時に相当な力を必要とした。

でもそれって、夫婦間ではおかしくない?

家事は終わることがない。とても不毛に感じることもある。とても孤独な思いにかられることもある。

夫婦という役割に支配されて、女は家事、男は仕事、というイメージにとらわれ過ぎていない? 皆。

夫婦という名前に縛られず、「お互いに支えあう二人」くらいの関係が気楽だと思う。

言葉にして伝えなければ、すれ違ったままいびつな方向に進んでしまいかねない。言わなきゃ、わからない。お互いの心のなかなんて一生見えないもの。

妻も夫も、ひとりの人。キカイじゃないんだよ。

そうはいっても、未だに私の方が多いんだけどさ、家事。たまにやってくれるとほんと、株が上がりますよ。

世の夫の皆さま、よろしくお願いします。


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