![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/31191946/rectangle_large_type_2_597b054679d6c4f6cfebd5e316716462.jpeg?width=1200)
Photo by
ayame_yamamoto
ときに優しさは逆手のナイフ
(プライベートの会話をご飯炊きながら思い出して)
素晴らしくあろうとした優しい人が、闇の向こうに消えてしまった。
全力で優しさが貫かれても、急にとり残されてしまったら凄くかなしいから、そんなの少しでもサボって、だめでも居て欲しかった、そう思うけど、優しいひとはずっと苦しいんだよね、など。
そう話をしていたら、その相手から、言ってなかったんですが、実は自分は、からはじまる、失った過去についての打ち明け話。まず、話してくれて嬉しかった。
知らなかった真実に少し泣いた。
びっくりしただけで、後から悲しくなって泣きません、って言い、ティッシュで鼻をかむ。
普段の会話で、言おうかどうしようかー?って迷い、いろいろ自由に話したいから言ってしまっただけだから、気にしないでって。
だけどきっと、知らなかったわたしがつい言っていた言葉は、わずかだけど、あなたの気持ちをキュッと摘んでいた。
自分の話すときの視野はどうなんだろう、あなたがまとう環境は、あなたそのものじゃないんだ、わたしの見つめる先が、あなたそのものだけであれば、そんなことにならなかったのか。だれがわるい、となる話じゃないかもしれないけれど考えてしまう。
あなたが席を外して、また少し、優しさに涙がこぼれてしまった。だからしばらく、わたしにナイショにしていたのだとわかる。心配をかけないほどにつよくありたい。
ふとナイフを逆手で握りしめるイメージ。
優しいひとが、優しさでさらに苦しくならなければいいのに。
(ご飯が炊けたからおしまい)