『遠いけど近い。オンラインリハを活用した介護の形』No.4 3Kナラティブインタビュー
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3Kナラティブインタビュー
テーマ:『遠いけど近い。オンラインを活用した介護の形』
インタビュアー:鷺谷 公平
インタビュイー:いつき|オンラインリハビリの人
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【概要】
数々の体験を経て「どこでもリハビリを受けるためには?」を
追求した結果、導き出した「オンラインリハビリ」
大好きだった現場から離れ、
現在は株式会社Rehab for JAPANの事業推進部にて
7月からオンラインリハビリサービスを展開している。
そんな佐藤斎がこれからの介護に目指す形とは何かインタビューしていく。
●オンラインリハビリとは
文字の如く
「オンラインでリハビリテーションを行うこと」
遠隔リハビリテーションの位置付けである。
提供媒体としては、
タブレットやTVを活用して行う。
直接、患者に触れることなく以下が可能となっている。
・健康相談
・視診による評価
・運動療法の処方や修正
・バイタルサインやエクササイズ強度の分析、管理
しかしながら、
日本内での前例がほとんどなく
臨床研究数では、ヨーロッパと北欧が多いのが現場である。
●趣味
・家やオフィスで豆を挽いて入れるコーヒー
・Mr.Children
【理学療法士としての出発点】
理学療法士(以降PT)を目指したきっかけは
表と裏のストーリーで語ってくれた。
・表ストーリー
自分の祖父が脳梗塞になり、そこで初めてリハビリと出会う。
治療とは違い
人に寄り添って社会復帰を目指す姿勢に感銘を受けた。
さらに
昔から人と接すことが好きだった佐藤さんは
人と関わりながら人を助けることが性に合っていると思い
PTを目指す。
・裏ストーリー
佐藤さんは卓球が得意であった。
そのため、
高校は卓球が強い高校に入学し
学校生活は卓球を中心に過ぎていく。
卒業間際、
卓球を磨いていくことを視野に入れた大学も考えた。
しかし、
「それって意味あるのかな?」っと自問自答
進路に迷っていた。
そこで力になったのが
「医療系の仕事に携わっていた母」である。
母から「リハビリはどうかな?」
っと勧められ、縁も重なり病院の見学へ。
また当時、
妻夫木聡演じる「オレンジデイズ」が流行っており
彼の演じる役は「リハビリ職」出会ったことも
インスパイアされた要因の一つであったと話す。
Learn”表裏一体となって今を目指す”
【介護に関わるきっかけ】
理学療法士と言うと
病院で働いている印象が強い。
実際に卒業生の8割は病院勤務のルートを辿ると話す。
彼自身の判断条件には
「みんなと同じは楽しくない」がある。
病院以外の選択肢を模索している中
訪問リハビリの実習が
彼を介護現場に突き動かすきっかけになる。
そこで目の当たりにしたのが
寝たきりの方のリハビリだった。
当時、リハビリ=ある程度どんな人も元気になる!
低下した機能を取り戻して活き活きしているイメージであった。
しかし
訪問リハビリの実習を経て
「退院後の生活をどう彩るかが重要なのでは?」
っと感じ始める。
それにリハビリテーションとして関わって行けることが
面白そうだ!
っと彼の好奇心とやる気を奮い立たせた。
結果、キャリアスタートは
スタンダードな「病院」ではなく
「介護老人保健施設」から歩み始める。
Learn”みんなと違うベクトルが、違った轍を作る”
【介護現場が教えてくれたこと】
介護老人保健施設での経験は
「多角的に見ることの大切さ」であった。
利用者が良くなっても
「家族の関係性や家族の介護レベルが追いついていない」
そうなると
利用者がいくら「家に帰る」を希望しても
実現できない現実があった。
ここで佐藤さんが得たことは
「家族の状況、サービスの組み合わせなど」
広い視野で捉えなければ
利用者の第二の人生は支えられないことだった。
また、
「サービス時間内ではその時間内でのその人しか見れないこと」
に強いジレンマを抱きながら
デイサービスに転職を進める。
そのジレンマを糧に
利用者本人だけではなく
「家族」にスポットを当てた活動を展開し始める。
それがNPO法人として活動展開をした
「家族の会」であった。
この家族の会の最大の目的は
「家族の介護負担軽減」である。
介護という生活の現象は消えることはないが
集い語らうことで精神的な負担は減少させることができる。
内容としては
日常の困りごとや要望
家庭ごとの介護の工夫や苦悩を
共有、共感を持って
当事者たちがコミュニケーションを取っていく。
実際に私個人も活動に参加したが
当事者たちが「見える関係」で
「類似する苦痛や成功体験を共有」する場は
かなりダイナミクスであった。
彼は理学療法士である。
しかし、活動内容は
身体的なリハビリよりも
精神的な(というか心の拠り所のような)
空間的リハビリを展開していったと感じる。
これらの体験は
佐藤さんの
今後のキャリアデザインに大きく関わる出来事だったと感じる。
Learn”当事者たちに当てたスポットが今後の自分を照らす”
【見つかるまで。オンラインリハビリ】
「自分の今までの経験をもとに介護そのものを良くしたい」
そんな気持ちがいつもあった。
その背景には自身の故郷、秋田に対する貢献心である。
どんな場所にいても自分の経験で
秋田を少しでも支えたい。
さて、それを実現するためには
以下の条件が必要であった。
・オンラインサービスの展開
・成長産業
・新規事業に関わって提案できる
それを実現できると魅力を感じた企業が
現職の株式会社Rehab for JAPANだ。
そこでのミッションは
「介護、ヘルスケア関連をITを活用して人を良くして行く取り組みをする」
見つけた。
彼は当時の職場を後にし、
見事
株式会社Rehab for JAPANへ入社
思いを形にする歩みを進めていく。
Learn”バックボーンは故郷への思いと自分の思い”
【実際。オンラインリハビリ】
株式会社Rehab for JAPANでは
日本では例が少ない
「オンラインリハビリ」の実用化を提案して行く。
そして2023年7月に無事ローンチされた。
(サラッと書いたが、
多大な時間と言葉と人の力があったと思われる)
さて、
オンラインリハビリとは何か?
・費用:介護保険外
・媒体:タブレットの貸し出し、ネット環境の提供
・対象:BtoB(介護保険事業所)/BtoC (個人)
(現在:事業所と提携し、利用者へ展開している)
2種類の方法
・スケジューリング:週1回のライブリハビリサービス
・カスタマイズ動画:本人に必要なトレーニング動画の提供
やはり大きな特徴は
ライブで行うリハビリにある。
人は個人だけのモチベーションでは継続は難しく
利用する側は「これでいいのか?」と疑問を抱く。
これを放置してしまうと、
結果が見えずに放り出してしまう。
これは、私たちも似たような経験があると思う。
例えば、筋トレやダイエットなど。
実際に第三者から
「筋肉ついたね」とか「痩せたね」などの
評価がついてきて実感を強くする。
そこでTV越しに話す専門職のライブリハビリは、
実際にエクササイズを一緒に行ったり
動作をしてもらう中で
専門職の目と言葉で評価・承認を行う。
佐藤さん曰く
「動画サービスだけだと利用者は続かない」
これは
面と向かい、言葉で承認して行くライブサービスがあることで
利用者のモチベーター的役割を果たす。
リアルタイムで現場の評価・課題を対話の中で行うことで
「放り投げ状態にしない」状況を作っている。
個人的な感想では
ただただ行われる受動的なリハビリではなく
能動的に行える取り組みとして
より、個人のフィールドで行えるのが
自宅でリアルタイムで行える
オンラインリハビリの強みであると感じた。
実際に利用する人は
買い物を目標にする人や
ギターを弾くためにエクササイズに取り組むなど
当たり前だが
「得たい行動に向かって」
オンラインで自分の時間を調整して行っているようだ。
現在見える課題は
「対象者の限界点」である。
例えば、寝たきりの方や認知機能の低下など
スケジュールの管理ができないことや
使いこなせないなどの障壁はあると話す。
特に認知症の方は、家族や周囲の力がないと難しい場合がある。
この課題は、次にも話す
「遠隔操作」で管理して行くことも検討されている。
Learn”遠くいても近くに感じられるオンライン”
【今後の展望。オンラインリハビリ】
オンラインリハビリの中では
オンラインでリハビリを行う以外のメリットが存在する。
以下に列挙する。
・バイタルデーターの収集、分析
・AI活用の姿勢、動作解析
・ADL、QOL等定量的なデーターの蓄積
・データー解析での障害の予後予測
・遠隔操作による見守り機能
・関係者との連携機能
今後はこのシステムで
全国の高齢者がデバイスにつながることで
生活水準をチェンジしていく。
もちろん
関わる家族の心身的な介護負担の軽減も視野に入れてのことだ。
佐藤さんが過去に経験したジレンマを糧に
こういったシステムを介して全国展開されていく。
そんな佐藤さんのプロジェクトは
これからのの高齢化社会に
新しい可能性を作って行くと感じる。
世界的に超高齢化社会に突入している日本
このような取り組みが脚光を浴びる日は近い。
Learn”使えないのではなく使えるために何をするか”
【質疑応答】
●ニヤさん
オンラインのリハビリは初耳
外に出なくてもコミュニケーションが取れるのは魅力的。
Q:アイパッドの操作はスムーズにできているのかな??
A:専用端末=アプリしか立ち上がらないようになっている。
3動作でシンプルにできるようにしている。
体験もできる。
サポート窓口電話あり。
遠隔操作対応も可能にしている。
Qレベル 介護度は?
A 関心=支援
介護度マックス=4(座位保持 受けごたえ可能でOK)
運動したいけど1人でできない人にもおすすめ
●アクアさん
訪問介護=限界があると感じている。
端末とか使ってできることがあるんだろうなっと感じることがある
伝えきれないところがある。
認知症の方が多い 元気な時はもっとできることあるのになー
っと感じることがある。
タブレットの工程が少ないのがいいと思った。
【ナラティブを一文字に】
オンラインやデバイスって
ご年配の方とは無縁ワードだと思っていましたが
環境のセッティング次第で
そんなことなくて
実際に活用していくと
リハビリ職員だけではなく
家族、医療、友人
いろんな可能性や関わりのネットワークを
繋がることができると感じました!
そんな一文字漢字はこちら!
繋げるよりも
強く結ぶ
そんな印象が強かった!
これからも
たくさんの人たちを結んでいってくださいね♪
これからも佐藤斎さんの
ナラティブを応援しております♪
インタビュイーの佐藤斎さん
ご清聴された皆さん
ご覧いただいた皆さん
ありがとうございました!
実際のインタビューも聴いてみてくださいね(*^^*)
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