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8/10 vs水戸ホーリーホック(ホーム)

今節はSYLA(株式会社シーラ:不動産会社さん) MATCHの神奈川区民DAYということで1万人を超える観客数に。かなりの暑さの中、これだけ見に来てくれる人がいるのは(≧∇≦)b。POとか、ガンバがJ2に落ちてきた年のホーム戦とか、数えるほどしか経験のない満員のニッパツ三ツ沢球技場でした。毎試合このくらい入ると嬉しいけど、通路めっちゃ狭くて混雑してたので、それはなんとかしてほしいですな。

試合の感想

そんな満席の中で行われた試合で、勝利して観客のハートを鷲掴み!と行かなかったのは残念でしたが、見応えのある試合ではあったと思います。水戸とのドロー後に始まった連勝は、水戸とのドローで終了。つまり次から7連勝するってことですね!ヨコハマバンザイ!これでまたPO争いが混沌としてきますね……

事前情報でレドミ微妙っぽいな?という印象だったが、残念ながらその通りレドミはベンチ外に。おかげで選手サイン会はレドミ!無事にサインを入手できたぜバンザイ。今節も光毅がトップ下という前節同様の4-2-3-1布陣。謙介に代えて松井がスタメンに。レドミを欠いた状況で組織的に守る水戸を真ん中から崩しに行くよりは、シンプルにサイドの裏に蹴り込んでいくことを狙うということで、悪くないチョイスだと思った。水戸ホーリーホックはオーソドックスな4-4-2。スタメンの予想はハズレ(苦笑。浅野弟がスーパーサブ起用ってところくらいしかあってない。

前半

2トップの水戸ホーリーホックに対してセオリー通り田代がCB間に落ちて、CBが幅を取り、SBは高い位置へ、SHは中に絞る。という形に移る横浜FC。それに対して水戸ホーリーホックは、コンパクトにライン間を保ちつつ、2トップもセンターサークル付近まで引いて守る形。が、そこで水戸がバランスを崩さないからと後ろ3枚がボールを下げすぎると猛然と全体でラインを上げて2トップはキーパーまでプレスを掛けに来る。相手のボールの位置に合わせたプレスの掛け方が、新加入の小川にまで浸透していたのは敵ながら見事だった。4-4-2のラインの揃い方も常に安定していて、『これが組織的な守備だ!』と言わんばかり。今年対戦した中で最も完成度の高い守備組織だったと思う。それに横浜FCは個の能力でぶち抜きに行くというわかりやすい戦い方で応戦。実際に個人技やファーストタッチの巧みさで相手を躱していくのだが、結果的に中盤でアフター気味のファールを受けまくるという展開に……それでも、裏へのロングボールを織り交ぜつつサイドから仕掛けて決定機を演出したものの、シュートが枠に飛ばずゴールが遠い前半に。

守備では、ただひたすらに小川が脅威だった。高さも強さもそれなりの速さも兼ね備えていて、五輪世代のエースストライカーは伊達ではないな、と思わせてくれた。ただ、主に伊野波がよく抑えていてくれたので、ミスからのピンチ以外ではあまり怖さを感じない前半だった。伊野波が中央高めに釣り出されて、北爪がそのカバーのために内側に絞った時に、その外側を使われた時はちょっと怖かったけれども。

後半

水戸は白井と黒川の位置を交換し、少し変化をつけてきた。前半に起きた武田と松尾の連携ミスに、付け入る隙があると見たのかもしれない。プレスを掛ける位置が少し高く、かつ、サイドの高い位置にもプレスを掛けてくるようになった。攻撃でも横浜の左サイドから中央の方へ、最終ラインの前でボールを動かしていって、マークの受け渡しやサイドステップのギャップを狙ってシュートを狙ってくる形を何度か見せるようになっていた。また、小川は伊野波よりは田代相手の方が勝率が高いと踏んだのか、少し降りてきてハイボールを受けて、小川の後ろに水戸の選手が走り込む形も後半になってから目立っていた。

横浜FCは変わらずサイド攻撃を仕掛けていたが、前半と比べると低い位置からサイドに追い込まれるような形になっており、中央を経由しないサイドから縦→縦の攻撃を點せられているような状態に。それでも、前への意識が強くなった水戸からボールを奪ってカウンターでチャンスを作ったりもしたが決めきれず。そうこうしているうちに中山が負傷し松浦と交代する事態に。タイプの違う松浦の投入で、あらためて右サイドから水戸を切り崩して相手ゴールに迫ったものの、松浦の空けたスペースをどう守るのかがはっきりせずに右サイドにスペースが生まれてしまう状態に。そこに浅野を投入され、右サイドはダイナミックな展開が繰り広げられることになった。最終盤にはFKのチャンスで中村俊輔の左足から田代へ素晴らしいボールが出たものの、ヘディングはキーパー正面に最後のチャンスも仕留めきれず。白熱したゲームはドロー決着に終わった。


全体的な感想

出せる選手でベターな戦い方はしたと思うが、勝てる試合で勝ち点2を落とした感は否めない。シュート数そのものもそうだし、その内訳を見ても横浜FCはPA内のいわゆる『ビエルサゾーン』からのシュートが多く、一方の水戸はエリア外からのシュートが多かった。「枠に飛んでいれば……」と思わずにはいられない。

ただ、時間が経つごとにピッチ中央エリアを相手に封じこまれて使えなくなっていったのは今後の課題だろう。いくらサイドが強いと言っても、中央でサイドアタッカーのための時間とスペースを作れないのでは困る。


あと、主審は前半の内にカード出してくれても良かったんじゃないですかね?やっているのは別々な選手だから1度目のラフプレーは注意で済ます、で済む話じゃないでしょうよ……


選手への雑感(偏ってるよ)

GK:南雄太

枠外シュートはしっかり見極め、枠内のシュートはしっかりと正面で受けていてとても安定していた。ビルドアップ時に結構プレスを掛けられていたが、今節はキックミスもなくて非常に良かったと思う。

DF:北爪健吾

開始早々からラフプレーで倒れ込み、その後もラフプレーでピッチ外に出たりしたが、その後もプレーには影響なくタフに走り回ってくれていた。頑丈だな北爪……攻撃時は連携で右サイドを切り裂き、守備でも志知や浅野にしっかり対応していたのでかなり頑張ってくれたと思う。

終盤に敵陣で浅野と空中パス交換を繰り返したのはなんだったんですかねw

DF:伊野波雅彦

守備では小川を封じ込め、攻撃でも精度の高い縦パスを出したり、後半に手詰まりになった際はキャラのように自分でボールを持ってあがって状況を打開しようとしたりと今シーズン一番の出来だったのでは?と思わせてくれるくらいに良かった。今後もこの調子でお願いします。

DF:カルフィン・ヨン・ア・ピン

あわや大惨事のミスを1度やらかした以外は相変わらず良かった。後半になってから際立っていたキャラのプレス回避能力の高さは本当にありがたいので、とにかくしっかり休んでほしい。

DF:武田英二郎

守備面では非常に効いていた。迎撃に出たキャラの後ろへカバーに入って相手を防いだシーンなどは素晴らしかった。欲を言えばやはり攻撃面、特にクロスの精度、というか安定性が……絶妙のクロスを光毅がモノにしてくれていたら、MOMは武田で良いんじゃないの?と思わせてくれる仕事をしていたと思う。絶妙なクロスをコンスタントに送れればその可能性はもっと高くなるので頑張ってほしい。

MF:田代真一

小川に少し手こずっていた感がある。ビルドアップも前半は良かったが後半になると状況をあまり動かせていなかった。とは言え、ミスがあったわけでもなく、中盤の守備もやられていたと言うほどの状態でもなかったので、今後も安定したプレーを続けてほしい。最後の俊輔のFKに合わせたシュートが入っていれば……

MF:松井大輔

前回対戦時に退場させられた無念を晴らすべく攻守に奮闘していた。特に前半は攻撃で良い形を演出できていた。後半になって受け手としても出し手としてもあまり機能しなくなってしまったのは残念。ジュビロ時代の同僚だった松浦とあまり噛み合ってなかったのはしょんぼりでした。

MF:斉藤光毅

18歳のお誕生日おめでとう!……まだ18かよ

前節同様トップ下での先発。ボールを受けるための動きはかなり良くなっており、ボールを持っては何度も相手を躱して前を向いていた。松尾との連携もよく、右サイドの2人との関係も悪くなかったが、やはりレドミと比べるとボールを離すタイミングが早かったり遅かったりというシーンもあった。そこをレベルアップすればJ2では完全に敵なしの選手になれると思う。ヘディングシュートは本当に惜しかった。セットプレーのキッカーも務めていたが、エリア内でのテクニックを考えると中にいてくれたほうが良かった気がする。

……18歳でこれかぁ

MF:中山克広

今節もそのスピードで水戸の守備を切り裂いていた。前節初ゴールも生まれたし、これからはドバドバ点が取れるかな?と思っていたけれど、うん……前半の絶好機は決めてほしかったなぁ。何度もチャンスを生んでいてたが、かなり気掛かりな負傷交代。横浜FCの攻撃のキーマンとなっているので、大したことがなければいのだが……

MF:松尾佑介

右の中山同様、スピードとドリブルで左サイドを攻略していた。守備時の動きも相変わらずの良さ。ただ、武田との連携がまだ足りない感じはある。今月末には一旦大学側の方に戻ってしまうらしいので、もう1ゴール1アシストくらいしてから離脱してほしいものですな。

FW:イバ

チャンスを活かしきれなかったのは残念。最前線の起点としてもあまり機能できず……っていうか、ファールだろあれは。なんでイバへのファール取らないんだよ。少し脚を痛そうにしていたので、琉球戦までしっかりケアして、また頑張ってください。

MF:松浦拓弥

負傷した中山と交代で久々の出場。ボールを受けて最初のディフェンダーを躱す動きはスペシャルだった。よくまあここまで見事に無力化できるなと言うくらいに一瞬で振り切ってボールをゴール前に運んでくれるのだが、いかんせん、それ以外の動きが……確実に躱すための相手選手との位置関係を重視しすぎてボールを持っている味方との位置関係もあまり良くなかったし、守備も全くサボりはしないのだが、ネガトラ時のスタート地点が悪いのであまり貢献できないどころか、空けたスペースのカバーに味方選手が行かなければならず、正直味方の守備を混乱させていた。ボールを持てばスペシャルなのは間違いないので、ポジショニングを改善してほしいところ。

FW:皆川佑介

終盤にイバと交代で出場。ただ、味方からあまりボールが来なかった……

MF:中村俊輔

残り5分ほどで光毅に代わってトップ下出場したものの、やはりスピードが足りず、攻守にあまり絡めなかった、が、日本フットボール史上最高の左足は健在。水戸の選手がほぼ全員エリア内に入って待ち構える中で田代にピタリと合わせてみせたのは流石としか言いようがない。スピード不足がコンディションの問題なのか加齢のせいなのかで今後の起用は変わってきそう。


おわりに

久々の無得点試合で、順位こそ変わらないものの上と勝ち点では離されてしまいました。間に天皇杯を挟んで中2日で未踏の地・沖縄でのアウェー琉球FC戦という厳しい日程だけれども、ここでしっかり勝って、昇格戦線に残っていかなければなりません。ここからは負けられない戦いではなく、勝たなければならない戦いになっていきます。頑張れ、横浜FC!

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