自主制作映画 “ロウドウムービー” への道(ロウドウジンVol.2)
2011年6月12日発行 ロウドウジンVol.2 所収
@noir_k(以下「の」):さっそくで申し訳ないのですが、そろそろわれわれ反社会人サークルもそろそろ映画づくりに挑戦してみたいと思うのですが。もともと反社会人サークルは総合エンタテインメントジェネレータを指向しているわけですし。
@2tar(以下「に」):ちゃんと動画を撮れる一眼レフも買ったしね。こういうところでは金は惜しまないからね、反社会人たるもの。
@Nerd_Arthur(以下「な」):だいたいのコンセプトとかは決まっているんですか? 映画ってそこにかける労力が半端ないから、ある程度先を見据えて取り組み始めないと途中で頓挫しちゃいますよ。
の:あはは……。コンセプトはですね、「ロウドウムービー」。ずばり「ロードムービー」の駄洒落です(笑)。一応説明しておくと、ロードムービーとは「いずこかへの旅の途中で起こるさまざまな出来事が、映画作品の物語となっているもの」フロムWikipedia。代表的なところだとデニス・ホッパーの『イージー・ライダー』(1968年)とか。
な:奥田民生の曲は何でしたっけ? 1996年の。
の:『イージュー★ライダー』ですね。懐かしい(笑)。
に:ロードムービーの反社会人バージョンって感じか……。となるとコメディか。社会人あるあるネタをちりばめて。
な:実際の学校である保健室登校のノリでトイレ出社ってどうですか? 足が痺れて立ち上がれなくなるまで便器から尻を離さない、とか。
の:トイレにこもっていたらウラシマ効果みたいなので、トイレの外の時間ばっかり進んじゃって取り残されるみたいなSFはいかがですかね? 『タイムマシン』みたいなビジュアルイメージで。
に:誰がCGやるんだよ(笑)。でも『猿の惑星』みたいに宇宙で不時着したら反社会人に征服されている星で、エンディングで実は×××だったことがわかるとか。
の:ほとんどネタバレしてるんだから隠す必要ないよ(笑)。でも人類の進化の先に反社会人があるというのは、とても夢のある話ですね。
な:基本的にはやっぱり小ネタの集合とかが良いのかなあ。元ネタがロードムービーだから、行く先行く先でいろいろな反社会人に出会うわけ。そこでショートコントみたいなのが……。
に:もうちょっと社会派というか、問題提起が含まれてても良いかもしれない。たとえば「文系ホワイトカラー問題」とか。
の:どういうこと? 皮肉としての「会社に申し訳がない」とか、そういうの?
に:うーん。たとえば「この仕事俺がやるの問題」とか。
な:なるほど。ということは「上が悪い問題」とかかな?
に:仕事を選り好みするとかかな。転職・将来のためにならない仕事はしないみたいな。これは「意識の高い学生」の問題にも近いかもしれないけれど。
の:なんか問題のための問題みたいのばかりですねえ。でも「意識の高い学生」という言葉の使いやすさは問題な気もする。使いやすすぎない?
に:確かに。たとえば「やる気がなくても起業できる」という言葉は他者に届きにくい。けれど「意識の低い学生でも起業できる」だと、なんかわかるような気がする。
な:あはは。
に:というか、意識の高い学生的なやつ。たとえばTwiterのプロフィールのテンプレみたいなスラッシュ切りの単語の羅列なんか(参考:早稲田/政経/学生団体代表/起業コンサル/外資/インターン/社会貢献/国際交流/就活アドバイス)。
な:かっこいい感じの言葉を並べてるけど、全然かっこよくない(笑)。むしろ逆効果になってますね。
に:これはおそらくわかってて逆にやってるひとも少なくないんじゃないかと思いますが。
……だけどそもそもさ、懲戒歴がないだろ、お前らは(笑)。
の:そりゃないよ。仕事だけは社会人以上にこなしてこその反社会人ですからね。午後半休(ハンキュウ)とって映画『阪急(ハンキュウ)電車 片道15分の奇跡』を観に行くのが反社会人。やることはやる。不謹慎刈りには負けない。不謹慎ガリガリ。
に:……このあいだ減給された(笑)。
な:あはは。
の:あはは。
に:……とまあ、そもそもさ、なんで映画なの?
の:……撮りたいから。
な:……なるほど。そんなことより、もしかして反社会人って人気がないのでは?
に:……はっ!
の:……い、以上、自主制作映画『ロウドウムービー』への道(ロウドウ)兼『ロウドウジン』Vol.2 編集後記座談会でしたっ!
全員:……な、何っ?!