自主制作映画 “ロウドウムービー” への道(ロウドウジンVol.8)
2014年5月5日発行 ロウドウジンVol.8 所収
@noir_k(以下「の」):どうもどうも。こんな深夜に。
@Nerd_Arthur(以下「な」):え? 今何時の設定?
@2tar(以下「に」):文フリ当日の朝1時です……。
の:それ設定じゃなくて、リアルなやつじゃん! というわけで、反社会人サークルによるロウドウムービーをつくろうのコーナーDEATH。いきなりですが、映像を撮る機運が高まっていたのに、もろもろあって叶わず。残念でしたねえ。
に:どういうこと?
な:あなたの結婚式二次会の余興映像ですよ。
に:ああ、前日の昼間に花見をしてる「の」のところにいって、今から作れないかってきいたやつか(笑)。
の:さすがにあの段階からは作れない……。相当お酒飲んでたし、しかも素材ないとかいうし!
な:まあまあ。映画の話しましょうよ。良いネタあるんですよ。
に:おお、期待しちゃいますね。作品は?
な:『LEGOムービー』です!(どやぁ)
の:レゴブロックでできてる世界のアレですよね。予告編みましたけど……うーん。とてもじゃないけど、ダメダメな感じでした。
な:自分は予告編は観ていないのでわからないのですが。
に:いつも思いますけど、それはそれですごいですよね。事前情報入れなさすぎでしょ。そこまで信頼できるのがすごい。
の:映像的には、確かに面白そうでした。CGなんだけど、ちょっとストップモーションぽい感じの凝った映像になってて。んで、中の世界もすべてレゴブロックでできてるんですよね。ただねえ……。
に:予告編は何がダメだったの?
の:キャラクターがですね、なんというかエンタの神様的なこと言うんですよ。まじで。「いつやるの、今でしょ!」とか「じぇじぇじぇ!」とか「フライングゲット!」とか。個人的には「ワイルドだろう」ってのは妙にツボだったんですけど。
な:そりゃ酷いな(笑)。だけど、本編は全然違いましたよ。
に:結構好評らしいという噂は聞きましたね。Twitterで絶賛しているひとをみた気がする。
の:確かに。よくみるとスタッフすごいですね。監督は『くもりときどきミートボール』のひとなんですね。
な:内容もすごい良くて。まず、いきなり出オチぽくて申し訳ないのですが、敵の親玉の名前が「おしごと社長」。またの名を「おしごと大王」。
に:何ですか、そのネーミングセンス(笑)。
な:いや、そうなんだから仕方ないじゃないですか。
の:ちなみに原語だと……Lord Businessだから、おしごと卿ですかね。
に:なるほど。元からすでにそうなのか……。
な:で話の説明をすると、おしごと社長がレゴワールドを支配しているんです。主人公を含め、レゴワールドの住人はみんなおしごと社長からタブレット端末を持たされていて、それに「マニュアル」が表示されて、その通りに行動しなきゃいけないんです。
の:なんだか『世にも奇妙な物語』みたいな世界観ですね。
に:うおお! 監視社会だ!
な:さらに主人公は、そんなマニュアルに従う生活にとても満足しているんですよ。むしろ、喜びすら感じている。それがその世界の常識なんですね。その中でもとりわけ、没個性。そのことに本人すら気づいていないくらい、没個性。
の:そのあたり、ちょっとアメリカの王道モノぽいですね。
な:物語は伝説のブロックが背中についちゃうところから動き出します。すると、それはマニュアル外の行動らしくて、タブレット端末から警告が出るんですよ。まあ、それを無視したことで、彼は追われることになるんですけど。……あんまり話すとネタバレになるから、やめておきます。ざっくり言うと、マニュアルどおりで無個性に思えたやつが勝利するという話で、それがまた良いんです。
の:ちなみに、レゴの世界はブラック企業で、おしごと社長はワタミみたいなもので、主人公は洗脳された社畜みたいな理解で良いのかしらん?
な:みんな定時で帰っているから、ブラックではないかな。完全にマニュアル化されているから、それはそれでブラックじゃないみたいですね。
に:どちらかというと、福音館書店?
な:というよりは、共産主義国家ですかね。生活レベルはそんなに低くなくて。定時で帰宅して、ビール飲みながらテレビ観るくらいの感じですね。
の:悪くないですね(笑)。しかし、あらためてみるとすごい映像だな。爆発とかのエフェクトも、レゴブロックになってる。こんなの過去に観たことない。いやあ、すごく気になってきた。
に:しかし、それにしても酷いなあ(まだ予告編を観てる)。
の:誰がどんな権利で、こんな予告編にしたんだろ。
に:確かに(笑)。築き上げたブランドを粉々にしてるもんな。
の:あっ、あとこれすごいですね。吹き替えは8人の声優で150以上のキャラクタを演じているんだって。
な:……それは気づきませんでした(笑)。
に:それくらい自然だったということで(笑)。
の:森川智之、山寺宏一、矢島晶子、玄田哲章……この中でヒロインを沢城みゆきってのは、よくよく考えるとすごいですよね。いまだに自分のなかではぷちこ(プチ・キャラット)だにゅ。
な:そうですにょ。
に:……。
の:……なんか微妙な空気になりましたが、これにて閉幕! 次回、ロウドウジンVol.9でお会いしましょう! チャオ!