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ロウドウジンVol.8 巻頭言

2014年5月5日発行 ロウドウジンVol.8 所収

 メーデー、メーデー。ロウドウ者の祭典、メーデー、メーデー。社畜のみなさん、5月ですよ~。突然ですが、緊急事態のお知らせです。なんと原稿がまったくできておりません! メーデー、メーデー……。

 というわけで、ロウドウジンVol.8です。みなさんがこの文章を読んでいる頃、わたくしことnoir_kはもうこの世にいな……てな感じで遺書風にはじめてみましたが、いかがでしょうか? 遺書といえば松本人志……ではなく、死ですね。社畜もいずれ死ぬ。そんなキャッチコピーで特集「死」を出したVol.3からも3年近く経ちました。時の流れは残酷なものでして、年々葬式に参列する機会がリアルに増えたりしています。南無三。

 そんなことを考えながら、しっぽりと深まる夜に飲酒したりしているのですが、たとえば人生で飲める酒の量はどのくらいなのかみたいなことをつい考えたりしてしまいます。一晩で少な目にみてビール1リットルを飲むと仮定します。週に五回で5リットル。月になると20リットル。年になると240リットル。人生あと50年とすると12000リットル。……えっと、相当飲めますね。とはいえ、小学校なんかによくある25mプールが36万リットルですので、その三十分の一。つまり80cmプールくらいの容積です。ちなみにビールはだいたい1リットルあたり1200円くらいですので、1440万円になるようです。よぅし、断酒するぞ! そしてフェラーリを買って、貴族になるぞ! 運転免許はないけれど。

 なんて戯言はほどほどにして、原稿をがりがり書きたいのです。この巻頭言ですが、過去のものを見直すと、毎回「原稿がやばい。原稿がやばい」しか書いておらず、人間は成長しないなと思わせるほっこりエピソードに脳内変換しないとやっていけない感じです。しかし、ものごとは多面的にとらえるべきです。世の中のものは、いやがおうにでも変化していきます。移ろいゆく、だからこそ美しいという「儚」な概念も生まれたわけです。花の色は移りにけりないたずらに……。そんな中、変わらないものがある。その人格の一貫性! これは賞賛に値する。ワハハ。ワハハ。

 というわけで、ロウドウジンVol.8。お楽しみください。ワハハ。

 今回の特集テーマは「冠婚葬祭」です。なぜこのテーマを選んだのか、うすうす感づいているひとも少なくないかもしれません。率直に書きますが、冠婚葬祭、特に人によってばらばらに発生する「婚葬」イベントの増加を身の回りで実感しているからです。交友関係が自分の年齢にも多少なりとも関係する以上、わかってはいたことなのですが、直面するようになるとなかなか考えさせられるものがあります。身につまされる、といっても良いかもしれません。じゃあ、それを記念(?)してテーマを冠婚葬祭にしよう! というあたりから方向性を検討し始めたのですが、なかなか難しい。ぱっと思いつくところですと、冠婚葬祭のマナーの意味を深読みする、なんてのもあります。だけど、そのあたりってVol.3「死」で結構やってしまっているのです。うーん、どうしようか。そんな苦労も見え隠れしながら、特集をお楽しみいただければ幸いです。

 また今回は1年前に頒布したVol.6「就職活動」で取り上げたふたりの就活生(kondoyukoさん、魔法使いみじんこさん)が、無事就職したことを記念して、ドキュメンタリタッチな追跡記事をお送りします。なかなか他では聞くことのできない情報がつまっていると思います。

 あと今回の個人的目玉は、1年ぶりの社会人アート。「35年間定時で帰り続けた男」と題して、壮大なスケール(3ページ)でお送りします。めくるめくスペクタクルとカタルシスに、落涙必至です。ご期待ください。

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