見出し画像

あなたの会社は大丈夫? 感染症最前線

2014年11月24日発行 ロウドウジンVol.9 所収

爆発的な感染力を持ちながら、ヒトへの有害な影響が判別しにくい感染症が増えているという。本稿ではロウドウ感染症研究所の協力のもと、現代日本ロウドウ環境に潜む最新の感染症事例を紹介する。

イエスマン氏病
Yes-Man’s Disease

画像1

罹患すると「イエス」か「はい」としか言えなくなる奇病。高圧的な上司の付近で大量発症することが多いというが、その実態には不明な点も多い。その上司の方もイエスマン氏病患者との共生関係にあると考えられている。患者の歩いた後にはすったゴマが落ちていることから、感染状況を把握することが可能となっている。

反イエスマン氏病
Nul-Yes-Man’s Disease

画像2

先立って存在が確認されているイエスマン氏病とは反対に、何に対しても「ノー」としか答えられない病気。イエスマン氏病の突然変異種のひとつであると考えられている。常にノーと言い続けるため、飲み会も断るし、転勤の命令も断る。口癖は「それは業務命令ですか」。春先に流行することが多い季節病としての側面もある。

生活残業病
Lifestyle Working Disease

画像3

残業が生活に染み付いて離れない状況をきっかけに、複合的に発生する疾病群の総称。息をするように残業をし、水を飲むように残業をし、睡眠をとるように残業する。末期患者においては出社していないのに残業をしたり、リストラされたのに残業をするケースも確認されている。現時点において、有効なワクチンは存在しない。

長時間便通異常
Longtime Stool Abnormality

画像4

その名の通り、便通が長時間化する病気。高頻度便通異常を併発することも多い。業務中にも関わらず、高頻度でトイレの個室に閉じこもる。感染者の数は少なくなく、トイレの使用状況改善の観点からも、撲滅が期待されている現代病のひとつである。ソーシャルゲームのイベント発生時に発症する例が多く、関連が取り沙汰されている。

会議時無呼吸症候群
Meeting Apnea Symdrome

画像5

会議参加時に呼吸停止または低呼吸となる病気である。会議の場で短時間のうちに局所的に感染拡大することが確認されている。発症した場合、テーブルの下で足を蹴る、消しゴムのカスを投げつけるといった対症療法が確立されているが、感染を未然に防ぐ手段はいまだ不明。会議出席者が全員感染すると、会議は自動的に終了となる。

セキュリティ失禁
Security Sick-ing

画像6

いわゆる「ダダ漏れ社員」に代表される、無意識にセキュリティ失禁を繰り返す症状。電車の中で迷わずかばんを網棚に置いたり、USBメモリを紛失する等の傾向がある。症状が悪化すると、業務上知り得た顧客リストを名簿屋に売却することもある。感染力は中程度だが、発症時の会社への被害が甚大であるため、要注意である。

オフィス性依存症
Sexual addiction in Office

画像7

オフィスにおける性行為においてのみ脳内分泌される特殊な快感物質に対する依存症。オフィス性病と呼ばれることもある。オフィス性依存症患者がオフィス性行為を第三者と行うことで感染が拡大していく。場合によってはオフィス性性病を併発することもあり、危険性は高い。人気のない会議室、倉庫などが感染経路となる。

ロウドウ病
ROUDOU Disease

画像8

感染初期は人体に大きな影響はないが、重症化すると精神混濁のうえ、最終的には過労死にいたる危険度の高い病。特に抵抗力の低い新入社員は、重症化(社畜化)のリスクが高いため、全人調査が政府により義務付けられている。その遂行のためのロウドウ基準監査局が設立されたが、いまだ感染傾向はとどまることを知らない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?