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【ネタバレ注意】『ASMR刑事〜ゲムマでもらったチラシ〜』ネタバレ解説+よもやま
みなさん、こんにちは。反社会人サークルです。
このたびはゲームマーケット2023春で無料頒布した『ASMR刑事〜ゲムマでもらったチラシ〜』をプレイいただき、ありがとうございました。
ちなみに、ちゃんとプレイ完了した方ですよね?
この記事はネタバレを含みますので、少しでもプレイするつもりがあるのでしたら、さっさと踵を返してGO!いただければさいわいです。
※このタイミングではまだですが、近日中にオンライン上でもPDFで頒布予定です。ゲムマ会場で手に入れられなかった方も、おってPDFをダウンロード&印刷して、お友だちを誘ってプレイしてみてください。
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いにしえの習わしにしたがって、1ページ以上の空白をあけました。もう、未プレイだ、なぞという不届き者はいないですね。
そろそろネタバレ解説をはじめたいと思います。
解説(ネタバレあり)
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ゲムマ会場で偶然チラシをもらったアマミヤは(そう、あなたのように!)チラシに書かれていた直筆(右上についている「特別割引券」のシリアルナンバー)を面白半分でASMRしようとします。もちろん、不必要なASMRは褒められたものではありませんが、平穏で退屈な日々がアマミヤを狂気に駆り立てたのでしょう。しかし、成功するはずでなかったASMRは成功し、直筆の主は死んでいることがわかるのでした。
ASMRの再生
『ASMR刑事』シリーズ本編では、まずASMR対象のものを特定するところから物語がはじまるのですが、今回はアマミヤの暴走によるASMRであり、その対象は「特別割引券」だと明確でした。
ASMRの中では、落ち着いているような、激しいような老人の呼吸音が入っていました。背後ではピッ、ピッと心電図を思わせる音が聞こえます。しかし、その音は長い単音に変わります。男は亡くなったのでしょう。
実際のASMR音声
裏設定ですが、男は大富豪であり、死期が迫った状態で自宅療養していたようです。最後は誰に看取られることもなく、死に至りますが、その胸には1つの野望を抱えていました。それが最後に明らかになる「自分の死を利用したASMR能力者選抜試験」だったのです。大富豪がどのような経緯でASMR能力を知ったのかはわかりませんが、一部界隈では有名な話なのかもしれません。
※今回は明示していませんが、ASMR能力は一般には広く知られているものではありません。なんせ、いわゆる「超能力」「サイキック」ですので……。そんな能力者いたとしても、おおっぴらになるのはFBIだけだと思います(何)。
男の特定
男はASMRの中で、誰も聞くはずがないが、もしかしたら誰かASMR能力者が聞いているかもしれないという状況で「謎を解いてくれ」と訴えます。そこであなたたちは、男の正体を確かめるべく、調査を開始します。
唯一の手がかりになるのが、直筆が残されていた「チラシ」です。直筆を書くには、本人がこの紙に触れて、書いたということになります。当然、チラシの主体である「反社会人サークル」は、直接的にせよ間接的にせよ、直筆の主を知っているはずです。
あなたたちはその推測をもとに、反社会人サークルにコンタクトを取ろうとします。いくつか方法が考えられると思います。たとえば、反社会人サークルはTwitterアカウントを持っています。リプライやDMで質問することもできるでしょう。ゲムマ当日だったら、ブース「キ35」にいけば、サークルメンバと直接会話をすることができたでしょう。
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もうひとつ。チラシをよくみると「お問合せフォーム」の二次元コードが掲載されていることがわかります。このフォームから実際に問い合わせを行うことで、直筆の主について回答をもらうことができました。
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ここから直筆の主の名前が「オオトミゴウ」だとわかりました。
オオトミの残したメッセージ
反社会人サークルから得られた情報をもとに、さらにオオトミゴウについて調査を深めていきましょう。
メールによるとオオトミはこんなことを言っていたようです。
自分について尋ねる者が現れたら
某巨大匿名掲示板で「私の名前」を検索しろ
「某巨大掲示板」というのがよくわかりませんが、反社会人サークルが優しく教えてくれているので、素直に信じてそのスレッド検索サイトにアクセスしてみましょう。
そして、実際に「オオトミゴウ」で検索すると、このように1件のスレッドがヒットします。
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実際にそのスレッドにアクセスしてみると、どうやら「オオトミゴウ」の死に関する噂話が集まっているようです。生前のオオトミがこのことを予知していたのだとするとすごいですが、とにかく情報を集めていきましょう。
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掲示板の中には有用な情報とそうでない情報が玉石混交状態になっています。そうです。「うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」というやつです。
しっかり流れを確認してみましょう。スレ主(スレッドを立てたユーザ)は、大富豪のオオトミが亡くなったことをきっかけに、その遺産にまつわる噂・情報を集めようとして、このスレッドを作ったようです。その目的のもとに行動しているため、実際にスレ主がコメントを返している書き込みを中心にみていくと、重要な情報がつかみやすいと思います。
特に重要な情報を提供しているのが、9番などの書き込みをしている「割れ蓋」というユーザです。この人物は「オオトミの息子と幼馴染」を自認しているため、一定の信頼がありそうです。
まずは、この「割れ蓋」の書き込みをもとに、オオトミの残したメッセージに関する情報を整理していきましょう。
「割れ蓋」の書き込みを集めると次のようになります。
・オオトミは3人の息子に情報を残した【12】
・長男:大は小を兼ねる【18】
・次男:頭を英語にする【18】
・三男:胡椒(コショウ)が証拠(ショウコ)になる【18】
・「我輩を変換しろ」と言っていた【24】
ほかのユーザも書き込んでいるように、これは文章を変換するような暗号のように考えることができそうです。3人の息子へ残した言葉は、3つの変換ルールだと推測できます。
・大は小を兼ねる=「大」を「小」に変換する
・頭を英語にする=「1文字目」を「英語」に変換する
・コショウがショウコになる=「1文字目」を末尾に移動する
変換のスタートになるのは「我輩」のようです。ここで、ほかのユーザの書き込みで「我輩」に関するものはなかったでしょうか。
あらためて「我輩」を軸に調べていくと、こんな書き込みがみつかります。
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俺も知ってるぜ
「「「吾輩は【大富豪】である」」」
てやつだろ
どうやら、オオトミは「我輩は【大富豪】である」というフレーズを気に入っていたようです。ちょうど求めていた「大」も入っているようです。この「大富豪」という単語に、3つのルールを(推測も含めて)適用していきましょう。
すると、このようになります。
「大」富豪
⇒「小」富豪(長男のルール)
⇒「スモール」ふごう(次男のルール)
⇒「モールス」ふごう(三男のルール)
=モールス符号
どうやら、オオトミの指示で得られた手がかりは「モールス符号」のようです。「モールス符号」という言葉に聞き馴染みがない方もいるかもしれませんが、これは「モールス信号」の正式名称(モールス符号を使ってやりとりする信号がモールス信号)です。
オオトミはどこかにモールス符号でメッセージを残していたのかもしれません。そこで思い当たるのが、ASMR音声でした。
ASMR音声を聞き返すと、背後で聞こえる心電図の音に違和感があります。規則的ないようで、たまに乱れがあります。単なる不整脈みたいなものとは一線を画する異常性があります。なにか理由がありそうです。
あらためて掲示板の書き込みをふりかえると、こんな情報もありました。
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オオトミの鍛え上げられた全身の筋肉は、不随意筋である心臓すらも自在に動かすことができたようです。ということは、この不自然な心電図の音=心拍は、オオトミの意図したものかもしれません……。
そうです。オオトミは心臓の拍動をコントロールし、ASMR音声の中で「モールス符号」を使ったメッセージを隠していたのです。あらためてASMR音声を確認すると、背後で鳴っている心電図の音は「・・・・ ・ ・−・・ ・−・・ −−−」となっており、その後、死亡を告げる長音になっていました。
これをモールス符号として英語に変換すると「HELLO」になります。
・・・・=H
・=E
・−・・=L
・−・・=L
−−−=O
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この「HELLO」というメッセージにたどり着いたあなたは、「反社会人サークルが用意したゲームサイト」にその言葉を入力したのでした。
真相
というわけで、あとはご自身が経験したとおりです。オンライン捜査会議に割り込んできた「反社会人サークル」を名乗る声は、次のような内容を告げます。
あなたたちが導き出した「HELLO」というメッセージ。
これはまさに大富豪が残した言葉で間違いありません。お見事です。
ここでちょっとした種明かしをしましょう。
この大富豪は、ある能力を持つ者を日本中から探し出すために、我々、反社会人サークルに協力を依頼したのです。
そう。……それが「ASMR能力」です。
直筆を大量にゲームマーケット会場で配布し、さらにASMRで謎をしかけることで、推理力、観察力、ひらめき力、分析力……それらをあわせもった優秀な人材をみつけたい、それが大富豪の最後の希望だったようです。
無事にオオトミのメッセージを受け取ることができたあなたたちは、晴れ晴れとした気分で、オンライン捜査会議をあとにするのでした。
本記事ですが、今後追記を予定しています。また課金エリアには、もう少しおおっぴらには言いにくい創作の話なんかも書きたいなと思っています。そこに何が書かれるかももちろん大事ですが、思ったよりも気合が入っている(と我々は自負してます!)無料お試し版に対して、少しでも「面白いな!」と思ってくれたようでしたら、(誤用ではなく)軽率に投げ銭いただけると、コピー代やらコーヒー代くらいにはなると嬉しいなと思っております。あ、銭のかわりにネット上で面白かった!と薦めてくれるのでも全然OKです。もっと多くのひとに『ASMR刑事』をプレイいただきたいので、ご協力いただければさいわいです。
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