ロウドウジンVol.7 巻頭言
2013年11月4日発行 ロウドウジンVol.7 所収
東京よ、これが文フリだ! というわけで、すでに「日本よ、これが映画だ!」(『アベンジャーズ』2012年)のキャッチコピーも久しい今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
ついにロウドウジンもVol.7です。なんとなくVo.6で一区切りかなぁ、と思っていたので、個人的には今号からが新生反社会人サークルな気分だったりもします。タイトルも「反社会人サークル通信」にしようかと思ったくらいです。嘘です。
実際、判型を変更するというのは考えていたりもしました。正直、この判型、この制作方法では、かなりのレベルまで(いろいろな意味で)突破してしまったと感じていたので。だがしかし、時間というのものは、なんて残酷なものなのでしょう。天使のテーゼくらい残酷ですよ。ぷんすか。……「天使のテーゼ」って、よくよくみるとものすごくカッコE言葉だなあ。……この表現が最高にカッコワルイですね。はい。
とまれ、今回ロウドウジンに変化がないわけではありません。ついに「ロウドウジン」のロゴが完成しました。これはウサギマーク以来の進歩だったりします。
それにしても、やりましたね、楽天。優勝ですか……って、また時事ネタですか? この「巻頭言」は執筆優先度が低いため、ぎりぎりのタイミングで書いているのです。だからって、毎回毎回、普段録音放送なのがたまに諸事情で生放送になるときのラジオ番組、たとえば『爆笑問題カーボーイ』みたいなことする必要ないでしょうが! とセルフツッコミ。
結局、B5の判型であいもかわらずMicrosoft Power Pointを駆使して組版作業を行っています。嗚呼、Microsoftから支援金とか出ないかなあ。なんてことを思っているだけじゃ仕方がない。Microsoftの知人がいないので、読者の方でお友達になってくれるMicrosoftにお勤め方がいましたら、ご連絡いただければ幸いです。楽しいこと(隠語)を一緒にやりましょう!
そんなこんなですが「ロウドウジンVol.7」特集:燻製、無事にみなさまの手にお届けできて嬉しい限りです。ぜひお楽しみいただければ幸いです。
燻製(smoked)とは、食材を燻煙することで保存性を高めるとともに特有の風味を負荷した保存食のことである。スモークチップと呼ばれるサクラ、クルミなどの木材を意図的に不完全燃焼させることで発生する煙を食材に当てる(いぶす)ことで製造する。一般的によく知られているベーコンの場合、30~60度ほどの煙で数時間いぶすことで出来上がる。食材に含まれる水分量が減少することによる引き締まった味わいと、スモークチップの燻香が食材の新たな一面をみせる。近年では一斗缶やダンボールなどの簡易的なキットも市販されているほか、自宅でも中華鍋を使った簡単燻製ができるなど、手軽さも魅力のひとつだ。その調理方法の汎用性の高さから、なんでもかんでも燻製にしてしまう燻製愛好家を生んでいる。
燻製の魅力はどこにあるのか。
それは単なる保存食を超えた独特な深い香りや味わいだけではない。燻製の魅力は、燻製にする=煙をまとわせるだけで、素材の持つ別の魅力が再発見できることにある。冷蔵庫に眠っているかまぼこひとつとっても、燻製にすることで、想像だにしていなかった、新しいかまぼこに出会えることだろう。
ロウドウジンVol.7では「燻製」をテーマにお送りする。何をいっているのか、よくわからないかもしれないが、もう一度書いておく。ロウドウジンVol.7では「燻製」をテーマにお送りする。気にすることはない。読者諸氏もおいおいわかってくるはずだ。だって──燻製は世界なのだから。