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2020年読んだおすすめ本
2020年も終わりが近づいてきました。みなさん、よい読書はできましたか?
今年読んだ本をいくつか、感想とともにご紹介します。
本のジャンルはごちゃまぜです。ほおっておいたらキャッチーな実用書しか読まなくなってしまいまますよね。普段小説なんて読まないよ〜って人は、ぜひ小説をお手にとってもらえると嬉しいです。逆に、普段小説しか読まないよ〜って人は、実用書も面白そう!と思ってもらえれば本望です。
(※本のカバー画像からAmazonへと飛べます)
晩鐘
ジャンル:小説 著者:乃南アサ
主人公はいわゆる「被害者家族」と「加害者家族」。犯罪に巻き込まれた母を持つ娘と、犯罪を犯した父を持つ兄妹。社会は彼らにどのように接するのか、また彼ら自身が事件とどのように向き合っていくのか…
実は初めて読んだ乃南アサさん。元記者の方かな?と思うほど、地に足のついた、リアリティのある作風でした。この小説は「風紋」という小説の続編なのですが、両方読みたい方は風紋から読むのがおすすめです。(私はさきに晩鐘を読んでしまったので、全て結末を知った上で風紋を読む羽目になりました)
他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論
ジャンル:経営学・組織論 著者:宇田川元一
対話の重要性について書かれた本。なぜ、人間関係に歪みが生まれるのか、またそれを乗り越えるにはどうしたらいいのかがよくわかります。ジャンル的には組織論の本ですが、そこまで学術的すぎず著者の宇多川先生のあたたかみのある人をみる目がよく伝わってくる一冊でした。全ての人間関係に悩む人におすすめです。
さくら
ジャンル:小説 著者:西加奈子
家族みんなのヒーローだったお兄さんの自殺が引き金だったのかもしれない。少しずついろいろな歯車がずれていき、傾いていってしまう長谷川家。そんなみんなを、いつもと何も変わらず見守っている飼い犬のさくら。
西さんらしい溢れ出した愛が素敵な小説でした。西さんと言えば個性的な家族を描くのがとってもお上手ですが、この本も直球ど真ん中ストレートです。「漁港の肉子ちゃん」も今年読んだのですが、こちらもふつうじゃない親子の、でも愛のある姿を描いていて、おすすめです。
「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考
ジャンル:アート 著者:末永幸歩
アートに対する姿勢をがらっと変えてくれる本。著者は美術の先生で、中高生でもわかるような、平易なことばで綴られている。私も美術が苦手で、技術を教えてくれないのになにを評価しているんだろうと思っていたけれど、そう思っていたこと自体がアートから遠い位置にいたんだなと気づかされました。アートとか苦手だな〜なんかよくわからないな〜と思っている人にこそ読んで欲しいです。
大いなる遺産
ジャンル:小説 著者:チャールズ・ディケンズ
思いがけなく多額の資産を相続することになったピップ少年。育ててもらった田舎のお姉さん夫婦のもとを離れ、大都会ロンドンでお金持ちの紳士として暮らすようになります。友情を育み、恋をし、駆け引きをし、階層を体感して、どんどんと「大人」になっていきます。
オリバーツイストは何度も読んでいたのですが、初めて大いなる遺産を読みました。いや〜ディケンズは少年の描き方がうますぎて、毎回自分も子供にかえったような気持ちになります。
いま翔び立つとき
まだ翻訳が出ていなかったときに原書を読んだのですが、なんと!日本語訳が!出ている!紹介できる!!
ビル・ゲイツの妻、メリンダ・ゲイツが自身の財団で行った世界中の支援について振り返りつつ、普段私たちからは見えないような後進国の現状、また夫とのパートナーシップに悩むメリンダ自身について綴られています。貧困と社会の抑圧に苦しむ後進国の女性たちに、少しの支援と意識改革をするだけでめきめきと活力を取り戻す様子は、読んでるこちらも元気になるような内容でした。
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ちなみに今年の読書冊数は62冊でした。
年間100冊にはなかなか届きませんねー。
みなさんの今年のおすすめの本もぜひ教えてください!
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