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やさしさが包んだなら

他者に対する自己犠牲は常に美しさを保っている。

そこには主体が極限まで消えかかっている。
煩悩が極限まで消えかかっている。

そこには優しさだけがあいまいに漂っている。

それは身勝手な主体の押し付けなどと言う自身の欲による物ではない。

これには、星の王子様のような、小沢健二の歌詞のような、純粋さだけが含まれているのだ。

そこには確実な事象が存在しない。

すべてがあいまいな事象で構成されている。

私はすべてに優しくありたい。
私はすべてを包み込みたい。

世界全てを包み込もうと、
宇宙全てを包み込もうと、
事象すべてを包み込もうと、

極限まで表面積を増やそうとして薄くなった姿が私です。

少しでも触れたら全てが瓦解してしまいそうな身体。

しかし宇宙は加速膨張を続けていく。
銀河は加速して広がっていく。
世界は常に大きくなる。

それで私は痛々しいほどに薄くなった身体をさらに広げようするのだ。

そして、常に優しく微笑み続けるのだ。

そう言う人に私はなりたい。

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