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魚のフライ


魚のフライですが、昨日担当してくれた看護師さんは若い頃の永作博美さんだったので大変ラッキーなストライクでした。


さあさあさあ、そんな私も大手術が終わりICUから大部屋へと戻った場所こそは、呼吸器疾患の高齢重症患者が集う暗黒ワールドだったのです。

満員の6人部屋で50の私が一番若いという、意味不明で摩訶不思議な闘いのワンダーランドでありました。


当然ながら私の周囲を囲んでいるのは高齢重症患者なので、何をするにも看護師のサポートが必要になります。

喉が乾いても痰を吐きたくてもトイレに行きたくても、ナースステーションへのマシマシコールを24時間フルで鳴り響かせる訳です。


このような環境下に、ほぼ何の不自由もない若人が紛れ込んだとしたら、どうでしょう。

見渡せば高齢者です。


ゲームでもしようかと思えば、右からナースコールです。

昼寝しようかと決めれば、左からナースコールです。

御飯食べようかと腹を据えれば、今度は正面からナースコールです。


そんなもんナースコールくらい良いじゃねーか、とお思いの方も多々おられるかと思います。

ところがギッチョンチョンこれら殆ど全てのナースコールは、押された場所で希望の行為がなされるとしたら、これってどうでしょう。


つまり

ゲームしようかと思う右では、水飲んだ誤嚥による吐瀉が逆噴射されます。

昼寝しようと決めた左では、痰を吐く「ウグォアーッ!ゴガガガーッ!ゴゴゴグェッ、」も大音量で敢行されます。

御飯食べようと確定した正面では、大人のオムツ替えが厳かに執り行われます。


更に病室は5人そろってゴレンジャーなので、同時多発というスーパーコンボも有り得るのです。

たたでさえ忙しい看護師さんがこんなスーパーコンボ食らったら、もう軽く死ねます。

更には消灯時間など完全にガン無視です。


どうですか?泊まってみたくなりませんか?

呼吸器疾患は外出を控える必要があるので、3泊もすれば私のようなアルプスの少女廃人になれます。


という事で流石に物の哀れと思われたのか、昨日からダークネスな空間を抜け出し普通の病室へと移動になりました。

感想としては感覚が麻痺しているせいか、誰も咳をしない事がシュールな感じですね。


そして最後ですが、看護師さん達には感謝しかありません、毎日お疲れ様です。




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