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鬼バタ唐揚げ



鬼バタ唐揚げですが、先日会社から駅に向かう帰り道で外人さんに呼び止められたんです。


なんか歩ってたら白人のオバさんが私の方へ「エクスキューズミー!」とか言って駆け寄ってくるじゃないですか。

私は英語なんか話せないんで、弱ったなと思って誰かにバトンタッチして逃げようとしたんです。

でも回りを見ても人なんていないじゃないですか、私しか日本人は存在しないじゃないですか、ここは日本なのに日本人が私だけの星屑ロンリネスじゃないですか。


もうね、私って英語が話せない上の極度なあがり症なのに、仕方がなく外人さんから涙目で話を聞きましたよ。

そしたら持ってた紙を指差して私に見せるんです。


それ見たら英語が書いてある地図なんですよ。

地図を指差したら、そこへと行きたいという意味だというのは万国共通だと英語の不自由な私でも理解出来るじゃないですか、道が分からないという事じゃないですか。

観念して、その地図を借りて見たんですよ。


それがまた必要以上に簡略化されていて地図がどっちの方を向いているのか全然分からないんです、毎日のように近辺を歩いている私が理解出来ないんです、アイドンノー状態なんです。

日本人の私が分からないんですから、外人さんだったら更に分からないのも仕方がないでしょう。


そんなポンコツ地図を必死に見ていたらコンビニマークがあったので、それを手掛かりにして方角を考えました。

そしたら、やっと方角が分かったので目的地の丸印を見たんです。


そこって私が駅へと向かう道から近いじゃないですか。

こうなったら運命(さだめ)と思い一緒に探そうと決心しましたよ。


で、目的地を地図で確認するとDining Satoとか書いてあるじゃないですか、日本でダイニングといえば居酒屋とか飲食店じゃないですか。

まあ飲食店だったら看板くらい出てるだろ、と思って歩き始めたんです。


距離的は数分の場所だったので、すぐ目的地と思われるエリアに到着したのですが、でもそこにDining Satoなんて店名は無いんです、何件飲食店があってもそんな看板は見当たらないんです。

さすがに地図を読み間違えたかと焦っていたら、さっき通り過ぎた店を外人さんが指差して私に何かを訴えてるんですよ。


私も戻って看板を確認するじゃないですか。

そこには「三十」と書いてあったんです。


そんなの日本人でも読めるか!


まあ、無事に到着して良かったですね。




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