綻ぶ花も20190413

故父は「毒親」だったのだろうか?

七十歳を前にして天国に行った父は、非常に過保護で過干渉ではありましたが、わたしには世間で言う「毒親」なのかどうか、判別できません。

・友達づきあい禁止
・部活禁止
・門限厳しい
・一度帰宅したら家から出るの禁止
・休日に出かけるの禁止
・わたしの目の前で毎日兄にDV行為(罵倒、怒鳴る、殴る)
・病院へ連れて行ってくれない(手遅れになった病気多々)
・病気で倒れると「怠け病」と罵られ、休ませてもらえない
・父自身の思い通りに支配したがる
・なんでも先回り
・細かいことをよく覚えていてネチネチ繰り返す
・わたしが父の意向を酌ま(め)ないと「死んでしまえ、お前など要らん」と怒鳴る

ざっと思い起こすだけで、これだけ問題行動はありましたし、わたし自身、発達障害を抱えたアダルトチルドレンだとは思いますが、基本的には面倒見の良い親切な父でしたし(近所の人に料理のレシピを聞かれてメモを作って渡すくらい親切 ※父は料理が趣味)、がんで逝去した時は、もっと親孝行出来ていればと悔やんだくらいです。

父の死から十年以上が経過しましたが、今でもわたしは父に叩き込まれた癖が抜けず、人様の顔色を窺って生きています。でもいざ父が「毒親」なのかと問われると、よくわからないのです。確かに、死別したことで現実的な干渉が無くなり、生きやすくはなりました。でもわたしは父に、まだ精神面で束縛されています。ミスをしたら、怒られるのではないか、許されないのではないか。ずっとびくびくしています。

「謝れ!」
「ごめんなさい」
「ごめんなさいとはなんだ」(+ビンタ)

眼前で繰り広げられた、兄とのこの光景が、いつまでも頭から消えません。一度ミスしたら許されない、わたしはそう思い知らされて育ったので、「誰かに許されることがある」のが信じられないのです。

やっぱり、父は「毒親」だったんでしょうか……。
故人ということもあり、悪く言ってはいけないという気持ちも強いので、今ひとつ心の整理がつかずにいるのも、事実です。

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