手芸店不毛時代 第二章


第一章では現在の手芸店大量閉店問題を紐解くことができましたが、更に問題の本質を見ていけば大量閉店になった理由には複雑化された問題が潜んでいます。

複雑化された問題とは主に共働き世代の増加、衣類の価格破壊など。それだけではありません。

なんならネット通販サイトの普及で購入自体がスマホ一台で完結が出来てしまうことも影響としてはものすごく大きい。


まずは共働き世代の増加


一見するとほぼ無関係だと思われますが、専業主婦の割合自体が減って行けば手芸店の需要は減って行きます。何故なら共働きすれば手芸自体をする時間すらも確保できないので閉店する店舗が増えていくのは当然なのではの状態にまでなっています。
現在では共働き世代の方が専業主婦の世代よりも割合が逆転状態なので閉店するのは仕方がないのである。


衣類の価格破壊


手芸店の大量閉店の理由としてはファストファッションの存在こそ大きいのではないのでしょうか?
ファストファッションとは主に大量生産をしながら主にファッションの流行を取り入れるスタイルです。服のサイクル自体がどんどん短くなっていくとしたらどうでしょうか?短くなればなるほど手芸自体の存在も蔑ろになっていく。壊れたりほつれたら即捨ての服達のせいで蔑ろにされた補修の技術と一から作る過程を楽しむ手芸自体の存在は閉店と言う形で消えて行くのです。まさに「服は作るより買う方が安い」状態となって一から作る過程すらもハードルが上がった。

ゆとり教育廃止による教科ごとの授業の再分配


そうなれば教育機関課程における家庭科の授業から被服実習自体がどんどん無くなって行ったというのは何とも言えません。だが、手芸店の閉店自体が増えてる現状では仕方ないとも取れます。
被服実習自体が無くなって行った理由としてはもう一つあります。それはゆとり教育廃止による教科ごとの授業の再分配です。
受験に関係がほぼない実習系の科目の授業時間を減らすことで受験に関係するであろう5科目の授業時間に割り当てするという内容です。これにより家庭科の授業と言えば被服実習ですがゆとり教育廃止による授業時間の再割り当ての結果、そもそもの授業時間減少における実習数の減少が被服実習の廃止という形になっていているのではないのか?
被服実習廃止になる所が増えれば、手芸店の閉店自体が増えるのはほぼ秒読みレベルとも取れます。
それと前述の共働き世代の増加も閉店自体が増える要因にもなり得ます。専業主婦の世代の減少で手芸店に訪れる機会の減少自体はそのまま閉店増加につながっていく。


ネット通販サイトの普及


言わば手芸店の閉店を加速させた問題の一つです。この問題は小売レベルだけではありませんし大型チェーン店ですらも閉店する店舗が増えていく。
大型チェーン店の大量閉店の問題は既に深刻レベルまでに到達しています。
それと返品率の少なさと言うのも大量閉店問題にも現れています。


100均普及

何度もおっしゃった通り手芸店の閉店に追い打ちをかけているのは100均普及の存在です。基本的な材料なら安く手に入る上にお試し感覚で楽しめる。
だからこそ、手芸店自体が不要になっていく理由としてはものすごく大きいです。
レジンですらも100均で購入できてしまえば手芸店自体が減っていくのも秒読みレベルです。更に手芸用品の価格破壊自体はもう止まらないという域までに達していくのか?
とすればもう、手芸店の閉店は止まらない。と断言できるレベル状態にまでなってもおかしくはありません。

いいなと思ったら応援しよう!