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夫婦のコミュニケーション

神奈月も半分が過ぎました。
月の半分、お疲れ様です。

今日は少しセンシティブな内容の話。

育児アカウントではなく、
もともと思考や価値観の整理をする為の
言語化する機会としてnoteを書いているのでお許しを。

文字にするのも少し気を使う内容ですね、
今回は「セックスレス」についてです。


前談

さて、なかなか人に相談しにくいテーマなわけですが
せっかく読んでくださる方には
誤解なく読み進めて欲しいので定義しておきます。
ここでするのは「夫婦間のセックスレス」についてです。

セックスレスとは、日本性科学会によれば、「病気など特別な事情がないのに、1ヶ月以上性交渉がないカップル」と定義されている。しかし、便宜上「カップルのうち、どちらかがセックスをしたいと望んでいるのに、長期間それができない状態」を総じて「セックスレス」と呼ぶのが一般的な解釈である。

Wikipediaより


妊娠から出産、そして今は育児というフェーズにあり、
産後2ヶ月が経ちました。

俗に言う「産後レス」というものになりそうだよな、きっと。
なんて思っています。
※妻の出産ダメージがある間すらも我慢できないムラムラ!みたいな話ではありません。
 長期的な、夫婦間の本質的な部分についてのお話です。
(こういう注意書きを入れないと変な正義感で要らんこと投げつけてくる最近のSNSは本当嫌ですね。noteはそれがあまりないのが良い。)


妊娠したタイミング以来、
いわゆる性的なスキンシップを取っていません。

お腹の赤ちゃんに何かあったらどうしよう、もそうだし
普段通りの体調でない妻に負担をかけたくない、という気持ちもあったので
外出した時に手を繋いだり、ハグしたりはするのだけど
それ以上はなんだか「しちゃいけない」よりも
「するのが怖い」ようなそんな感覚の方が近いかも。

さて、それで今現在の僕が
目の前の不満を抱えているかというとNoです。

じゃあ良いじゃんか、と言うわけではなくて
これまでのバックボーンから複雑な気持ちがあるのです。

付き合い始め〜学生の頃

初めて同士で付き合った僕たち。
お互い一人暮らしの大学生ともなれば、
そりゃあ盛り上がりそうなものだ。

だが、あまりに性的なことに純粋で(悪くいうと無知すぎて)
怖がっていた彼女。怖い、痛い、で何もできず。
本当に言葉を選ばずに言うと
男女交際しておきながら無責任で失礼なレベルで無知だった。
…今もそうかもしれないけど。笑

僕が言った、
「そういうことがしたくて付き合っているわけじゃない。
 ゆっくりでいいじゃん。安心してね。」
間違いなく本心だった。

何度かタイミングがあって
ネットで対策を調べては試行錯誤、トライしたけど
進展はなく、付き合って半年頃には
「私が良いよって言うまで誘わないで欲しい。
 ごめんね。待たせちゃって。」
と泣かれてしまった。

そこから2年間、服を脱がせることもしなかった僕を
今の僕は褒め称えたい。いや、ヘタレだっただけかも。

ぶっちゃけ、本当にぶっちゃけ
1番盛り上がりたいお年頃に決まった相手がいて
だけどその相手から拒まれている2年間。
あまりに大きかった。辛かった。
周りの友人なんて付き合ってもないのにバンバンしたりして。
虚しさと絶望の極みだった。

一緒にいてもそういう雰囲気にしないように必死だった。
難しいのよね、年頃の男にとっては。
そういう気分になっても、
誘うことも出来なくて辛いのは自分だし
仮に誘ったとしても断られるのが関の山。
でも、彼女以外にその気持ちを向けたいとも思えないし
本当に修行のようだった。

本当に当時は必死だったな。
ほぼ同棲状態で毎日一緒にいるのに何もできないって
今、文字にしてても当時の虚しさというか
辛さみたいなものがフラッシュバックしてくる。

夜一緒にいると辛いもんだから、
バイトが終わってから友達と朝まで飲んだり
カラオケ行ったりボウリングしたり
毎日のように男友達と朝帰りするような遊び方をして
できるだけ一緒にいる時間を減らそうとしたこともあったな。

4年間あったのに
1年の夏に買った1箱6個入りのゴムすら使い切らずに
大学を卒業したのは、なかなかに…なかなかである。

めちゃくちゃ仲良かったし、四六時中一緒にいたし
他のどんな価値観も共有できるほど
波長が合うから別れるというのは選択肢になかった。

だけど、セックスだけは本当に絶望的に合わなかった。

僕、彼女(妻)のことめっちゃ好きじゃん。
健気すぎた過去の自分を抱きしめてあげたい。

社会人になって

新社会人生活は車で1時間半ほど離れた地で
それぞれ一人暮らしをすることに。

僕は平日のシフト休で彼女(妻)はカレンダー通りのお休み。
月に1回、僕が車で会いに行く形。
なお、彼女は寮生活なので男子禁制。
どちらかの仕事終わりに会うくらいしかできないので
夕飯を食べて、車を持ってない彼女の
お買い物や用事の足になって解散がほとんど。

でも年に数回、
彼女が僕のアパートに泊まりに来てくれることがあった。

そこで気付いたのである。
仲良くてお互いにこのまま結婚すると思っているけど
体の性質的に(痛むとかね)できないだけじゃなく
「性」についての価値観が全く、本当に全っ然合わないのだ。

年に数回しか機会がない22,3才のカップルのお泊まり。
その数日が生理とか体調が理由なら何も不満はないけど
「気分じゃない」で普通に何事もなく終わる。
手を繋いだだけで朝を迎える。

え?ん?あれ?

僕にとっては
セックス=愛情表現、コミュニケーションであるけど
彼女にとっては
セックス=性欲の延長、くらいのもので
彼女自身は性欲が本当にないタイプだし、
これまでの僕の振る舞いのせいで
「性欲なんて我慢できるし
 発散しなくてもストレスにならないもの」
くらいの認識でしかなかった。
セックスじゃなくても愛情も幸せも感じられると。

…会えない時間が愛を育むなんて嘘だと思った。

本気で理解しようと思ったけど、
全然頭が受け付けないくらい、全く意味が分からなかった。
恋愛漫画とかドラマとか映画とかラブソングとか、
全部シャットアウトしたくらい潰れそうだった。

時間が解決してくれるとは盲信していなかったけど、
こんなに変わらないのかと彼女が帰ってから泣いた。
なんなら、彼女が隣で爆睡かましてる時に寝れずに泣いてた。
虚無。会う方が辛いとさえ思ったこともあった。

同棲して克服?

転職を機に同棲してからも、何だか誘うのも気まずくて。
なし崩し的に誘って、やっとまともに最後までできたのが、
同棲してから半年以上経って(付き合ってから6年半)のこと。

実に長い6年半だった。
嬉しすぎて泣いてしまった。

そこからというもの、今までの分を取り戻すかのように…
とは全くいかず、ペースは2ヶ月に一度あるかないか。

2週に一度くらいの頻度で誘ってみるのだが、
だいたい気分じゃないと断られる。
そう来ると僕としても空振り率が高いと分かっているから
誘うことが億劫になってくる。
経験のある人はきっと分かるのだけど
繰り返し断られると自分自身を否定されてるような気分になる。

1番大切だと思っている相手から大切にされないような感覚。

25,6才の健康な男性でも自信を喪失すると、
体にも不調が出てくるんですね。
いざ、という時にできなくなるんです。

数ヶ月に一度の機会に失敗できない
(痛い思いをさせないようにとか
 ストレスにならない長さで終えられるように)
というプレッシャーもあり、
今度は僕が最後まで出来なくなった。持たなくなった。

自由診療に罹ってED薬を飲まないとできなくなった。

頻度こそ少ないものの、
やっと最後まですることができるようになってきたのに
その頃には自分自身が役立たずになっていた。

皮肉だ。虚しさの極地である。
そして、入籍後1年ほどでまた時間が空くことになる。

結婚式と家族計画

コロナ禍が明けるまで延期していた結婚式。
式が終わるまでは
妊娠しないように気を付けようと話していた。
(元々ほとんどしてない+毎回きっちり避妊してるんだから敢えて言うことでもないだろうと小さく心の中で毒付いたことは墓場まで持っていく)

その間に引越しやなんやかんやバタバタと。

無事に結婚式も終わり、
新婚旅行代わりの怒涛のライブ参戦。
セックスから遠のいて2度目の夏が終わった。

気付いたら1年半以上、2年近くセックスしてなかった。
いや、気付いたらは嘘か。気持ちに蓋をしていたら、だね。
きっかけをつかめなくなって悶々としながら、
半ば鬱々としながら結局ほぼ2年過ごしたのである。

結婚式から約1年後、
そろそろ年齢の計画的に子供を考えよう、
となって避妊をやめた。

相変わらず、する・しないの全権は妻に。
生々しく書きたくないから察してほしいのだけど
妻にとってはセックスって「してもらう」行為。
双方向のコミュニケーションとして、したいんだけどな。
と思った2回目で妊娠。

そこから今に至るというわけである。

そう、付き合って10年半。結婚して3年半以上。
今まで一度も性生活の価値観が合ったことがなく
(僕としては満たされる感覚がほとんどないまま)
ここまで来てしまった。

これからのこと、あなたとのこと

とはいえ、目の前で大きな不満を抱えているわけではない。
家事と育児、それに少し余裕が出てきて
育休前には出来なかった時間の使い方をして充実してる。

なんならまた1年近くセックスの時間が空いているのに
充実しているからか、全く焦りもストレスもない。
(性欲自体があまり湧かなくなったのもある)

ただ、夫として、愛情表現の一つとして
やっぱり自分にとっては蔑ろにされたり
むやみやたらに優先順位を下げられて平気なものではない。
大切にしたいものだという価値観が変わったわけではない。

今までは「どうせ一致しない価値観」だと
自分の気持ちとの付き合い方だけに目を向けていたけど
夫婦の話でもあるのだから、
できれば自分にも妻にも余裕がある育休中のうちに
フラットに会話をしたい。

あわよくば、ある程度リズムができたりしたら…
なんて期待は話し合いの勇気が湧いてから持つことにしなきゃね。
2人目が欲しいから、で
必要に駆られてセックスすることになったら
多分僕たち夫婦はこの先も一生優先度が上がらないまま
全くしなくなっていくんだと思う。

別に性にオープンになりたいとか、奔放でありたいとか
ましてやマニアックな性癖を受け入れて欲しいとか
そんな話では全くないのだ。


改めて僕にはセックスが幸せを感じるのに
必要な時間と行為であることを伝えたい。

そして、これまでの不満をぶつけたいのではなくて
これまであなたを傷つけたくなくて
自分を押さえつけていて苦しかった事を
分かってほしい、と思っている。

自分1人の人生だったら、こんな気持ちも知らなかった。
もっと好き勝手やっていたと思う。
この気持ちは知りたかった気持ちではないけど、
この気持ちを知っているから、知ってしまったから
あなたを大事にすることができているんだと思う。

そのうち、コーヒーでも飲みながら話せるタイミングを作ろう。

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