妊娠という喜びと、多胎という不安。
妊婦検診の2回目で多胎であることがわかりました。
そもそも赤ちゃんが双子とは全く考えていなかったので、先生の第一声の内容がよくわかりませんでした。
「タタイです」
タタイ??
どういうことか説明を求めると、要は双子です、とのことでした。
初めての感情でした。
驚き?
喜び?
どうしよう?
その後、先生から事細かに説明がありました。
先生の説明の中に『異常妊娠』の言葉。
その言葉は、はじめて妊娠する私にとっては、とてもつらいものでした。私、何かいけないことしたのかな。
お腹のこの子たちが異常なの?
聞いたことのない言葉に、半分パニック状態でした。
そのあとの先生からの説明はほとんど覚えていません。一緒に聞いていた夫曰く、多胎妊娠のトラブルの起こりやすさや、リスク、今後の生活について、説明があったそうです。
まずは双子の種類の診断のため、1週おきに検査に来る必要があるとのことでした。
まわりの妊婦さんはみんな嬉しそう、幸せそうなのに。
不安で不安で、待合室で人目もはばからず泣いてしまいました。
その空間で泣いていたのは私だけでした。
つい昨日まですごく嬉しかった妊娠が、一気に不安で怖いものだと感じました。双子なら2倍嬉しいんじゃないの・・・?
でも、その時感じたその不安と涙。
それは、お腹の子が一人でも二人でも三人でも
みんな同じように抱えている不安
みんな同じように流したり、こらえたりしている涙だと
後になって気づきました。
入院が長かったこともあり、たくさんの妊婦さんとお話しする機会がありました。皆さんそれぞれ、不安や恐怖、痛み、辛さ、自分の欲と戦い、そしてお腹の子へのたくさんの愛情を持っていました。
どうかその涙が、愛情となって子供へ真っすぐに伝わりますように。