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子育てコラム(8)『母親の定義って』
「母の愛は無限」
「母の愛は海よりも深い」
って言います。
でも、、、無限ならば、なぜ、気持ちがいっぱいいっぱいになって、涙が出るのでしょう
海よりも深いなら、なぜ、堪忍袋の緒が切れて怒鳴りまくってしまうのでしょう
長く長く続いてきた母親神話。
神話というより、ほとんど「定義」に近い。
これ、そろそろ終わりにしませんか?って思います。
「お母さんも人間」・・・それで良いじゃぁ、ありませんか。
私は、塾の子供たちに、こんな風に話しています。
「君のお母さんは、どこまでも君を愛そうとするよ(ここは大事)。
でも、お母さんも人間だから、君が あんまりワガママばかり言ってると、いずれ心のエネルギーがゼロになってしまう。ゼロになったら、もう君を愛したくても愛せないんだ。だから、ちゃんと お母さんを労わってあげなきゃね」
そういう理屈、子供たち 結構 分かってくれます。
ゲームに慣れている今の子供たちは、キャラクターのエネルギーがゼロになると動けなくなるというイメージをもっているからかもしれませんね。
イザとなった時、母親は 自分の命に替えてでも子供を守るかもしれませんが、そんな母親も、日々の子育てストレスの積み重ねには耐えれなかったりします。
「無限の愛を兼ね備えたパーフェクトヒューマン」
という母親の定義を、
「精一杯子供を愛そうとする 不完全な人」
という言葉に置き換え、
「(精一杯愛そうという)努力義務でOK」
にできたら、
周囲から(または、自分自身から)
「あなた、母親でしょ!!」
とか言われなくて済みます.
気持ちが救われるお母さん、けっこう多いんじゃないかなぁ と思うのですが どうでしょう?
いえ。
中には、自分の中に無限の愛を感じておられるお母さんはいらっしゃると思います。
でも、それはきっと、今は たまたま家庭がうまくいってるからか、たまたま育てやすい子を授かっただけなのかもしれません。
ま、本当にパーフェクトヒューマンだったというケースも あるにはあるでしょうが。
そういうパーフェクトヒューマン系のお母さんが、時々、
「母親の愛は無限よね?」と、普通のお母さんに同意を求めたりして、「隠れ肘鉄」を食らわしているわけですが、それに追い打ちをかけるように、心理学の専門家さんが、
「子供には『何があっても自分は愛してもらえる』という安心感が必要」
とか言って、とどめを刺したりしています。
何があっても愛してもらえるなんていうムリゲー、万人に求めて良いんですか?
それにこれ、副作用、結構大きくないですか?
「ふふふ、何があっても愛してくれると言ったな。なら、何をやっても良さそうだな」
という、子供の中の悪魔を元気づけてないですかね?
そんな 悪魔のささやきを抑えたいということもあって、
「(母親は)何があっても、自分を愛そうとしてくれる」
にマイナーチェンジした方が良いと思うわけです。
子供たちがこうして、
90%の安心感と10%の不安をもって過ごすなら、
「尊大さ ここに極まれり」
みたいな子供が減るように思います。
いえ。10%の不安って言ったって、
その不安を解決するためのカギ(母親に優しくする)は、子供の掌の中にあるんですから、実質的には、不安はゼロに近いとも言えます。
最後ですが、
「自分にとって一番大切な人を大切にする」
って、この世の中に これ以上ないぐらい 真っ当な理屈だと思います。
そして、もし 子供がその理屈を納得し、母に対して優しさを注ぐなら、それこそ本当に、母の愛は無限になるのではないでしょうか。
そうそう。
上のようなことを 訴えようと思い、11年前に作って、YOUTUBEにアップした紙芝居があります。
11年で再生回数は、たった400回!
これはこれで、すごい記録だって言われます(^^;)
絵もへたくそですが、宜しければご覧ください。
https://youtu.be/mYiuXPtFZf8?si=j-ooUqy1QZRWHISS