
エヌビディアからの逃避先
前回、今後のエヌビディアの株価が、今まで通り上昇し続けるか不透明になったという話をしました。
では、どうすればいいか。
それを考える前に、現在の相場環境を簡単にまとめます。
ソフトランディング
ハードランディング
世紀の大暴落
現在、投資家心理としてはソフトランディングとハードランディングの間を揺れ動いている状態です。8月以降はハードランディングの不安が増したため重要指標前後は不安定な値動きになtっています。
普通の投資家が指標の結果を不安そうに見守っている間に、賢明な投資家は現金化したりディフェンシブ銘柄へ資金を移しています。
なぜ、このような資金移動が起きるかと言えば、
エヌビディアのような高成長株は、将来の成長期待を織り込んで高いバリュエーションで取引されています。しかしハードランディングが起きると、将来の成長見通しが不透明になり、織り込んだ成長期待が高ければ高いほど売られる傾向があるからです。
この不安定な相場を利益にしたいと考える貪欲な投機家はどのようなポジションを取るべきか。
まず前提としてソフトランディングとハードランディングを揺れ動く相場が今後1年以上続くと仮定します。
そこでS&P500を上回る可能性が高い投資先としては、ゴールドとAI関連高成長株の2つをあげます。インド株、米国債は外しました。
ゴールド
過去50年ゴールドはS&P500指数を上回って上昇してきました。
なぜ50年前から区切るかというと、1971年のニクソンショックまで、金は現金という脆弱な資産に紐づけされていました。
しかし、ニクソンショックによって金は投資対象となりました。金の希少性に基づく価値は、S&P500すなわちアメリカのトップ500社の企業努力による株価上昇を超えて上昇してきました。
それも米国経済が停滞している時に、ゴールドは上昇しやすい傾向があります。まさに、現在のような状況です。今後、ソフトランディングかハードランディングかが明確になるまでは、上値は十分で下値が限定的な資産であると思います。
中期口座で私は2.5倍レバレッジで保有しています。下に20%上に50%程度を見ていて一時的な下落で強制ロスカットされないポジションを取っています。
AI関連銘柄
インターネットが登場して以降、株式市場の価値の大部分をIT関連銘柄が創出してきました。そして今後は、AI関連銘柄が株式市場の大部分の価値を生み出していくでしょう。
IT関連銘柄には、売上が増加しても他の産業ほど経費が上昇しないという特徴がありました。このため市場を独占して圧倒的な利益を生み出す企業が次々と誕生してきました。そしてAI銘柄でも同様なことが起きるでしょう。
ではどのようなAI銘柄かいいか。
現在、エヌビディアを筆頭とするAI向け設備投資銘柄はいったん休憩しています。そして次はソフトウェアのAI化によって利益を上げられる企業が買われていくでしょう。例えばパランティアのような企業です。
私はパランティアのような競争環境で勝ち残っていく企業に全張りするよりも、既にニッチな分野を支配し、データやソフトウェアを提供しているような企業群に分散投資するほうが個人的には好みです。(これらの企業群の株価は今年に入り既にかなり上がっています。)
こちらは上下に値動きが大きいため現物保有しています。
最後にインド株、米国債を外した理由を書きます。
インド株
買われるには米国からの資金移動が条件になりますが、米国株の暴落懸念が燻ってる状況では本格的な資金移動は起きにくいため除外。
米国債
ソフトランディングかハードランディングかで揺れ動く状態では米国債は下落も上昇も起こり得るから除外。1970年型のスタフグレーションの場合は米国債の上昇しない可能性もあります。