【ポケカ】ミッドレンジデッキとはなにか?中速デッキの振る舞い
こんにちは、はじめましての方ははじめまして、ろし(@roshisyu15)と申します。
最近あまりコラムのような記事を書いていませんでしたが、色々と書きたいことが溜まってきたので少しづつ書いていこうと思います。
以前よりアーキタイプについて書いたり、それを前提に考察を進めたりすることが多かったと思います。
つい最近、上記の記事のミッドレンジデッキの項目に対して更新をしようと思ったのですが、ボリュームが大きくなりすぎると感じました。それならば一つの記事として書こうと思い今回書いています。
今回は扱うのは考察をする上で最も扱いが難しいミッドレンジデッキについて現スタンダード環境のデッキを例にあげ少し語っていこうと思います。
あまり賞味期限の短い現行の例を使いたくないのですが、ちょうどいい例がありましたので使わせてもらおうと思います。
この先、六十年
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ミッドレンジデッキとは何か?
ミッドレンジデッキとはGavin VerheyがZero to Sixtで述べた6つのアーキタイプの1つです(原文は消えてしまったようですが)、日本語ではよく「中速デッキ」と呼ばれることがあります。
このデッキ単体で説明をするのは難しいため、その前に比較対象として「アグロデッキ」と「コントロールデッキ」について軽く触れたいと思います。
アグロデッキ
ざっくり言ってしまえば、「リソースを使ってサイドカードを引き切るデッキ」です。手札というリソースをダメージに変換しながら攻撃をしていきます。基本的に対戦相手には干渉することがあまりなく、自身の限りあるリソースを投げ捨て使い切り、息が切れる前に対戦を終わらせようと立ち振り舞います。例えばアグロデッキミラーだと基本的に先に攻撃をした側が有利になりますが、それは「相手が手札のリソースを使い切る前に倒してしまう」とも表現でき、相手にやりたいことをやらせる前に勝つことが目的のデッキとも言えるのではないでしょうか?
現行スタンダードだと、タケルライコやトドロクツキ、ミライドンあたりがこのアグロデッキに分類されるのではないかと思います。
コントロールデッキ
対してコントロールデッキとはなにかというと「リソース差で勝つデッキ」とでも表現するべきでしょうか?
例えば重力玉やハンディサーキュレーター、カウンターキャッチャーを併用し対戦相手に攻撃以外の用途にエネルギーを使わせ攻撃に必要なリソースを奪う行動であったり、手札を削った状態でアタッカーを場から消し後続のアタッカーを出すことができなくなるような状況は相手のリソースよりこちらのリソースが上回った状況と言えると思います。また例えば対戦相手のデッキにポケモンexしかアタッカーが存在せず、ミミッキュ(sv2P)にまともなダメージを与えることができなくなった状態というのは対戦相手の攻撃リソースを無力化している状況と言え、ミミッキュのダメージ分こちらのリソースが上回っていると言えますし、ヒーローマントがついたガチグマexのHPを超えるダメージを出せず毎ターンボタンで回収され続ける状況も相手の攻撃リソースを上回って言えると思います。
相手の攻撃リソースとこちらの防御・回復リソースが上回れば基本的に負ける事がなくその状況を目指し、その上回り余裕ができた分を攻撃リソースへ変換し勝ちを目指すデッキと表現できるのではないでしょうか?
リソース差がつけることが目標のデッキですが、上記のようにアグロデッキにリソース差をつけるというやりたいことをする前に押し切られると負けとなります。
このようにリソース差をつけるだけの膨大なリソースを獲得できる手段や奪う手段というのは限られておりポケモンカードゲームにおいてコントロールデッキが存在する状況というのはなかなか珍しいことだと思います。
現行スタンでは・・・正直カビゴンLoと呼ばれるデッキをコントロールデッキとは呼びたくはないのでここではこれ以上のことは書かないようにします(別の機会があれば書きます)。
ミッドレンジデッキとは?
遠まわりしましたが、本題のミッドレンジデッキです。
アグロデッキとコントロールデッキについて説明しましたが、ざっくり言えばアグロデッキは早いデッキ、コントロールデッキは遅いデッキでその中間である中速デッキという表現はできます。
なら速度が中途半端なデッキがこのミッドレンジデッキなのかというとそれは違い、例えばスタートデッキのような構築済みデッキを例に他のアグロデッキと比べ遅いしコントロールデッキよりも早いからと言ってこれがミッドレンジデッキかというとそれは違うというのはなんとなく想像できると思います。
速度というよりもアグロデッキとコントロールデッキ両方の要素を持ち、アグロ側にもコントロール側にもなれるデッキと表現するのが正しい表現だと思います。
例えばアグロデッキに対しては相手のリソース(育ったアタッカーや攻撃ソースになりうる手札を削る)を奪い、リソース差をつけるようなコントロールデッキのように立ち振る舞います。最近よくある例だと、リザードンデッキに対して先攻2ターン目に育てたアタッカーで攻撃をした返しにアンフェアスタンプを撃たれながらリザードンでアタッカーを攻撃され場からアタッカーがいなくなり、手札が2枚で次のターンに攻撃をすることができなくなりHP330のリザードンというスケールの壁が立ちふさがる・・・このような経験したことはないでしょうか?
逆にコントロールデッキに対してはアグロデッキのように攻撃ソースを用いて勝利を目指しに行くわけですが、リソース差がつけられないようにリソースを確保できるシステムを構築し、それらを攻撃ソースへ変換し継続的な攻撃を行い対戦を終わらせようとするような息切れが弱点のアグロデッキの弱点を補ったような立ち振る舞いが可能です。
このように1つのデッキで色々なプランを取ることができるため、非常にプレイのし甲斐があるデッキです。しかし1つのデッキにこれだけの要素が盛り込む必要がありミッドレンジデッキと呼ばれるデッキを作るハードルは非常に高いと考えています。
現スタンダード環境ではリザードンやサーナイトがここに分類されるのではないかと思います。
ミッドレンジデッキとしての立ち振る舞い
対ミッドレンジデッキ戦
ざっくりと説明しましたが、それではミッドレンジデッキ同士の戦いとなるとどうなるのでしょうか?
上記のようにミッドレンジデッキとはアグロデッキとコントロールデッキの両方の要素を持ちどちらにでもなれるという特徴を持ちます。つまり対戦においてどちらかを選択しゲームプランを作っていくこととなります。上記で例をあげたリザードン対サーナイトを例に話しましょう。
この対面だとリザードン側が先攻をしサーナイトが対応していくという展開になることが多いのではないでしょうか?
悪い例ですが、例えばリザードンがアグロデッキのように立ち振る舞い、2ターン目ピジョットとリザードンへ不思議なアメを使い進化し攻撃を始めたとします。それに対してサーナイト側がアンフェアスタンプ+ワザマシン デヴォリューションというカウンターを正面から受けてしまうと・・・対戦結果は想像ができると思います。
ではどうするのか?と考えると上記のようにミッドレンジデッキ対コントロールデッキで書いたようにリソース差がつけられないようにリソースを確保できるシステムを構築し、それらを攻撃ソースへ変換し継続的な攻撃を行えるように立ち振る舞うことが可能なのがこのミッドレンジのアグロデッキとの差です。先ほどのマッチアップで具体例を出すと、①ピジョットにミストエネルギーを貼る、②リザードを経由で進化するまたはリザードを場に出した上でリザードンを育てる、③キチキギスexのような影響を受けないアタッカーを作る等これらの行動を組み合わせ、盤面を強固にしてリソースを奪われリソース差をつけられないように立ち回ることになるのではないかと思います。逆にサーナイト側はそれに対して逆に構えるのではなくビックアクションではなくマシマシラの特性やハバタクカミなどで削ってジャプをするなどアグロ側に回ったり、サケブシップでピジョットexというリソース源を奪うコントロールムーブをするなどプランをシフトして立ち振る舞うことができます。つまり対戦相手の動きを見ながら読み合いを行いシフトする必要があり、これがこれらミッドレンジデッキの難しさであり魅力であると考えています。
対アグロデッキ戦
上記でざっくり話ましたが、方向性としてはアグロデッキに対してはコントロールデッキとしての立ち振る舞いをする展開が多くなると思います。
アグロデッキに対して育ったアタッカーを倒したり何かしらの手段で無効化してしまう等のアタッカーの除去、攻撃ソースへ変換するための大元のリソースである手札を削ったり、将来リソースに変換されるシステムポケモンを除去(キチキジスexやピジョットex等)を行い、対戦相手とのリソース差をつけることがゲームの目標となると思われます。つまりミッドレンジ側の攻撃は、ゲームを進めるというよりも場からアタッカーという脅威を除去するという意味合いが強い行動であると言えます。
上記のリザードンデッキのアンフェアスタンプを絡めたカウンターを例に出しましたが、それに対してアグロデッキはどのように立ち回るのか。一つはアタッカーが場に1体だけだとそれを倒され後続が繋がらなくなってしまいます。それに対して後続が確実に繋がるように複数体アタッカーを展開してから攻撃に転じたり、キチキギスex等の将来リソースに変換できるポケモンを展開してからアタッカーとシステムポケモンの両方を処理しなければならないよう相手の要求値をあげるという展開が考えられます。これらアグロデッキが速度を落とし速度帯をミッドレンジに合わせてきたと表現できるかもいしれません。
そうなるとミッドレンジ側がアグロデッキへシフトし先攻する展開になる可能性もあり、読み合いが発生するかもしれません。
対コントロールデッキ戦
基本的にコントロールデッキが能動的に攻撃してくることは少ないためミッドレンジ側が先攻する展開が多くなると思います。
コントロールデッキは上記の通り、相手のリソースを奪う等してリソース差をつけることを目標に立ち回ります。それに対してコントロールデッキよりも速度帯が速いミッドレンジの基本的に能動的に動き先攻しアグロデッキのように立ち振る舞う展開になります。リソースを無力化したり叩き落としたりして奪ってくるコントロールデッキに対してミッドレンジがどのように立ち回るのかというとリソース差がつけられないようにリソースを確保できるシステムを構築し、それらを攻撃ソースへ変換し継続的な攻撃を行い対戦を終わらせようとするような息切れが弱点のアグロデッキの弱点を補ったような立ち振る舞うことになります。
それこそ先ほどアグロデッキがミッドレンジに対して速度を落として盤面を構築したように、リソースを使い盤面を構築してから攻撃に転じるようなイメージでしょうか。
もう一つ展開があり、コントロールデッキとして立ち振る舞い相手のリソース源を奪い、逆にリソース差をつける相手の土俵で戦う展開です。
例えば相手のリソース確保手段がロトムVやピジョットexだった場合、手札干渉+ロトムVやピジョットexを攻撃することで相手のリソースが枯渇して受けきれなくなる展開は想像できるのではないでしょうか?
終わりに
長文になりましたが、少し思い付きで書き始めたこともあり自分の書きたかったことが書き切れたか、話がまとまっているかちょっと不安ですが読んでいただきありがとうございます。
終着点を考えずに書き出してしまったものなので不時着気味な気がしますが、何かの足しになったらうれしいです。
除去行為などポケモンカードではあまり使われることがない言葉だと思いますが、1行動1行動に意味付けや言語化していく作業を自分自身行っていて当てはめていくとまた別の視点で物事を考えられたりします。自分自身ももっと探求したいと思っていますので、ディスカッションのネタにでもしていただけたらと思います。
長文になりましたが、もし面白かった、続きがみたい、他にもなんか書いてなどありましたら、♡押してくれたりコメント書いてくれたりRTしてくれたら喜びます。それではまた別の機会に。