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ゲッサン史上、最重要な漫画10選

はてなでマンガ雑誌の10選を選ぶのが流行ってるんですけど
はてなブログもやってないし
匿名投稿のやり方もわからないので
ここで書いてます。
はてなははてなで誰かがやってくれるでしょう。

1.信長協奏曲(石井あゆみ)

創刊号からまだ続いているマンガで(そろそろ連載が終わりそう)
編集総出でヒット作を生み出そうとしている感が見られて
実際にそのポジションまで持ってきたマンガ。
ドラマ化も驚いたけど
クソ知名度の無い雑誌のマンガが
時代劇なのにフジの月9でやったという。
市原編集長代行のパワープレイが凄い。

2.MIX(あだち充)

あだち充をこんなわけわからん雑誌の創刊に連れてきたのも凄いけど
その時の肝いり作だった「QあんどA」を強引に終わらせてまで
「タッチ」の続編を匂わせる新作でゲッサンの注目度を一気に上げた。
あだち充にそれなりに面白かったマンガに打ち切り宣告して
話題作りのために野球漫画で
しかもタッチの続編っぽいものを描けとか無茶がすぎる。

3.からかい上手の高木さん(山本崇一朗)

ゲッサンに付属していたミニコミックから本誌に昇格し
その後ゲッサンの屋台骨を支えるまでになったマンガ。
普通は連載が終わったら違うマンガを始めるのに
同時に違うマンガも掲載してて
山本崇一朗はゲッサンのマンガ創生マシーンかと思った。

4.アオイホノオ(島本和彦)

ヤングサンデー休刊によりゲッサンに移籍してきたマンガ。
今までは吠えペンなど島本和彦の自叙伝風のフィクションだったけど
実名が出てくるノンフィクション風なったことで
平成のまんが道にまでなったと思う。
ただそれでもまだ島本和彦本人の方が面白いらしい。

5.放課後さいころ倶楽部(中道裕大)

ゲッサンでこういうのをヒットさせようと試行錯誤してて
直前まで蛇矛を振り回すような漫画を描いてた
ふわふわ系のイメージのない中道裕大にまで挑戦させるのかよと思ったら
まさかのヒット
これが「からかい上手の高木さん」より前というのも凄い。

6.ツール・ド・本屋さん(横山裕二)

ゲッサンの宣伝のために全国を自転車で駆け巡るルポ漫画
ゲッサンで連載している漫画家のご自宅等にも訪問していたので
有名漫画家のことも知れて内にも外にも宣伝となっていた。
Wikipediaにはこのマンガの頁は無いけれども重要なマンガだった。
この次のカメントツのルポ漫画を含めてゲッサンのルポ漫画は
弱小雑誌だけど小学館という後ろ盾を使って無茶してたので面白かった。
個人的には横山裕二が札幌に来た時にベンチで会話できたので
めっちゃ思い入れがあるというのも(笑)

7.まねこい(モリタイシ)

サンデーの連載が終わった後どうするのかなぁと思って2年後
市原編集長代行でゲッサンという雑誌が始まると知って
秘蔵っ子のモリタイシが連載しないわけなかろうと思ってたら
本当に始まった。
同時期に似たようなタイトルだったり似たようなマンガがあったので
このマンガ自体はマイナーだけど
今「ラジエーションハウス」や「あそこではたらくムスブさん」があるのも
これがあったからだと勝手に思ってる。

8.忍者シノブさんの純情(ゆずちり)

ゲッサン新人賞で準グランプリで30万円貰ってるけど
大賞でも50万円なんだしグランプリでええやろと思ってた。
ゆずちりだけじゃなく、きゅっきゅぽんも。
その時の雰囲気を残したまま始まったのがこれ。

9.今日のさんぽんた(田岡りき)

読み切りとして完結した面白い読み切りが来たなぁと思ったら
Twitterで連載になってて、本誌でも連載になってた。
ゲッサンが創刊の時から柱にしようとしてタイプの漫画だと思うので
ちゃんと日常マンガをとぎらせずに発掘できているのは凄い。

10.ここが噂のエル・パラシオ(あおやぎ孝夫)

正直なところ
記憶喪失の主人公なんて
なんの捻りもないラブコメだったとは思ってますが
ゲッサンのメディアミックス第一号がこのマンガで
しかもドラマという。
テレ東だとしても当時ゲッサンなんてマイナー雑誌の
表紙を飾ったこともないマンガがドラマ化されるのは意外でしたが
その後の信長協奏曲やアオイホノオなどをみたら
ゲッサン側からテレビ局や制作に推していたのかもしれない。
そのメディアミックスするぞという強い意思の一端を見せられたマンガ


選外

アサギロ 〜浅葱狼〜(ヒラマツ・ミノル)
創刊時からある時代劇マンガ
こっちはまだまだ続く感じ。
新選組のマンガなので説明するまではないけど
ゲッサンは時代劇と日常とノンフィクション(風も含む)で出来ている。

VANILLA FICTION(大須賀めぐみ)
原作:伊坂幸太郎の人だと思ってたので
自力連載させたのは驚いたし長く続いたことも驚いた。
その次の「マチネとソワレ」は1話目から面白かった。
マチネとソワレは今も続いているので人気マンガなんだけど
ちょっとレールがズレてたら「推しの子」みたいな存在になれてたかもしれないとは思ってる。

だって小山くんが艶い。(島崎結太)
どこかしらに西森博之イズムを感じさせるギャグ漫画で面白かった。
1巻が出てこれからって時に結果として長期休載になってしまい
こればかりはどうしようもないんだけど
看板になり得る可能性があっただけにもったいなかったなぁと

海王ダンテ(皆川亮二、原作:泉福朗)
ゲッサンが何度やっても軌道に乗らない冒険ファンタジーを
今度こそ雑誌をかけて全力でやるぞという気概満々ではじまったマンガ
凄かったけど凄いしかないので
見てる人にしか伝わらないというのが残念

大ダーク(林田球)
終了間近の「ドロヘドロ」が移籍してきて
ちんぷんかんぷんでどういうことだろうと思ったけど
ゲッサンで区切りをつけてもらって
そのまま次のマンガを描いてもらうってことだったのね。
ゲッサンに無かったものをこうも簡単に手に入れるかといった感じ。

金剛寺さんは面倒臭い(とよ田みのる)
「タケヲちゃん物怪録」も物理的にキラキラだったけど
それ以上に物理的にキラキラしてた。
とよ田みのるのマンガはコミックでどうすんだってのが多い。


総括

エル・パラシオで書いたけどメディアミックスに掛ける想いは凄かった。
特に2014年にアオイホノオと信長協奏曲は同年同クールにドラマが始まって
アオイホノオは忠実中の忠実でめちゃくちゃ面白くて
信長協奏曲はやりたい放題で今なら大炎上事案だとは思うけど
劇場版では勝手に結末まで作っちゃって
だけどドラマも劇場版も最高に面白くて
逆にマンガの方はどうすんだ?と思ったくらい。
ちなみにどっちもサブスクとかで見られないのがもったいない。
(アオイホノオなんてレンタル店ですら見ない)

そしてゲッサンは創刊時から別冊付録があって
その中身が充実していた。

その結果として
ゲッサンを支えることになる
「からかい上手の高木さん」が生まれることになるので
別冊付録がない昨今のゲッサンはなんか違うとは思ってる。

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