愛犬しんのすけの手術をして


2023年7月31日、愛犬しんのすけの肝臓腫瘍摘出手術をしました。
2年ほど前から健康診断のたびに「肝臓の数値がちょっと高いですね…でも今のところは様子見で良いかな」と動物病院の先生からは言われていて、心配ながらも「まあ大丈夫だよね、きっと」と私もあまり深くは考えていませんでした。
雑種だから丈夫だし、そう滅多に癌なんてならないだろう、と。
そして昨年2023年初夏、ワクチン接種をした夜に水をがぶ飲みしては嘔吐、またがぶ飲みしては嘔吐、吐くものがなくなっても胃液を吐き続け、夜中から早朝までに10回以上嘔吐し続けました。
私も一睡もできず、次の日すぐに動物病院に。
結果、腹腔内出血をおこしており、先生から肝臓癌との告知されました。
そして「出血を止める力があまりなさそうなので、もう時間の問題かもしれない」とも。
その日はとりあえず応急処置をしてもらい、2日分の薬をいただいて帰ってきました。
約1ヶ月後のしんのすけの誕生日まで生きられるかどうかは厳しい状況だと先生に言われ、私は悲しみすら感じる資格がない飼い主だと自己嫌悪に陥りました。
とりあえず家に帰ってきてホッとしたのか、スヤスヤと眠っているしんのすけ。
見ていると申し訳なさで涙が溢れました。いつまでこの子をこうして見ていられるのだろう…

2日後、また動物病院へ。
検査後、先生から「出血が止まっていますよ。血液検査の数値も全部ではないですが、2日前よりずいぶんよくなっているので、この状態が続けば手術がお勧めできるかもしれません」との嬉しいお言葉が。
そしてその後さらに検査数値が安定し「手術を考えてみても良いのでは」とのお話があり、大学病院でさらに詳しい検査の結果、摘出手術をすることが決定しました。

ただ私自身でも色々調べたところ、手術をして腫瘍が取り切れても寿命は約2年ほどだと言われているらしい。
2年…あまりに短い…最悪手術中に亡くなってしまうというリスクだってある。
本当にやるべきなのか?正直なところ手術代金も私のようなものには目が点になる程の高額。
もちろんそれで完全に治って長生きできるならともかく、たった2年だなんて…
先生からの説明のあと「手術します!」と即答はできませんでした。
でも人間は平均寿命が80歳を超えているのに対し、犬は15年ほど。2年という時間に大きな違いがある、ということに気がつきました。
2年あれば、私たちはたくさんの愛情を与え、与えられる。決して短い時間ではない。
そして長かろうが短かろうが、しんのすけが今いなくなるのとたとえ2年でも長くそばにいてくれるのとどちらが私にとって幸せなのかを考えれば自ずと答えは出ました。

そして無事手術は成功し、2日ほどの入院でしんのすけは家に帰ってきました。
思ったよりも腫瘍が大きくて全部は取り切れず少し残ってしまったので、今は抗がん剤治療をしています。
抗がん剤が良く効いているのか検査の数値がほぼ全て正常値になり、体調はすこぶる良く、穏やかに元気に暮らしています。
このまま再発も転移もせずに長生きしてくれますように…と私は仏壇に手を合わせる日々。
そして抗がん剤の処方代金も結構なお金がかかり「あー、また今月も厳しいなぁ…」と眉間に皺を寄せながらも、心配したり気にかけたりするペットであり家族である存在がいることに幸せを感じています。

#自分で選んでよかったこと


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