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【イベントレポート】CTO・VPoEに聞く ひとつ上のキャリアを目指す方法とは?~ROSCAFE TECH NIGHT#8~

皆さん、こんにちは!
ぶっちゃけ系エージェント、ROSCA広報のSahoです。

6月12日(水)に弊社ROSCAが運営する「ROSCAFE」にて「CTO・VPoEに聞く ひとつ上のキャリアを目指す方法とは?~ROSCAFE TECH NIGHT#8~」を開催しました!

この記事では企画・運営、そして当日のモデレーターを勤めた私目線でイベントの様子をお伝えしたいと思います。

それではさっそく見ていきましょう!


工藤 大弥さん iCARE株式会社 CTO / Development部部長



最初のLTは株式会社iCARE(以下、iCARE)のCTO、工藤さんです。今回はキャリアにおける「縁を繋ぐ」というテーマでお話をしていただきました。工藤さんはWEBエンジニアとして14年間のキャリアを持ち、2023年8月よりiCAREの4代目CTOとして活躍されています。iCAREは「働くひとの健康を世界中に創る」というパーパスを掲げ、企業の従業員の健康課題を解決するための事業を展開しており、Carely(ケアリィ)というサービスを提供しています。

iCAREの開発組織は正社員約30名、業務委託を含めると約40名の規模で、スタートアップでありながら8年以上サービスを続けているそうです。
工藤さんのLTのテーマは「縁を紡ぐ」でした。今回の会場を提供してくださったピクシブさんとの出会いについてもお話いただき、沖縄にてRubyKaigi 2024のアフターパーティとして行われた「RubyMusicMixin」でDJを務めたことや、エンジニアとしてのキャリアとDJとしての活動が交差する面白さについて振り返りました。

工藤さんは、キャリアにおいて出会った人々との縁が重要であり、それが自身のキャリアに大きな影響を与えてきたと強調されました。
今回は工藤さんのキャリアにおける3つのエピソードを紹介いただきました。2014年にスタートアップの1人目エンジニアとしてジョインした際は、当時のCEOとの出会いがライブハウスであったこと、次に2017年にシード期のスタートアップでCTOを務めた際はシェアハウスのホームパーティーでCEOと出会いジョインしたこと、最後に、2020年にiCAREに業務委託としてジョインした際のエピソードを語り、その際も金沢でのCTO Nightでの出会いがきっかけだったそうです。


工藤さんは、「計画的偶発性理論」を最近知り、自身のキャリアを振り返ってみるとこの理論にぴったり当てはまることに気づいたそうです。この理論では、キャリアの8割は「予期しない偶然」によって決まるとされており、その偶然を引き寄せるためには「好奇心」「持続性」「楽観性」「柔軟性」「冒険心」が大切です。エンジニアとしてのキャリアにおける出会いと縁の重要性が強調されたエモーショナルなLTを発表いただきました。


生田 聡満さん テテマーチ株式会社 VPoE




次のLTはテテマーチ株式会社(以下、テテマーチ)のVPoEである生田さんです。2月にVPoEに就任したばかりで、開発業務だけでなく、現在は会社全体の様々な仕事にも積極的に取り組んでいるそうです。
プライベートではゲーミングデバイスに対する情熱が強く、家には45個のマウスと56枚のマウスパッド、そして多数のキーボードがあり、その数は現在も更新中なんだそうです!※2024年8月現在のデータです。


テテマーチは企業向けにSNSマーケティング支援を中心としたビジネスを展開しています。2015年の創業以来培ってきたSNS運用支援やブランドプロデュースなどのコミュニケーションプランニングに加え、独自での研究機関である「サキダチラボ」や、データ分析ツール「SINIS for Instagram」「SINIS for X」などを保有しています。これらのアセットを基盤に、「Creative」と「Scientific」の両軸からクライアントの課題解決に貢献し、現在まで700社以上のサポート実績があります。


会社のビジョンとして「たのもうけ」を掲げ、テテマーチに関わる人たちが仕事をポジティブに捉え、楽しく儲けている状態を目指しています。
生田さんは23歳〜24歳の頃、キャリアプランを考える際に「3年後や5年後にどうなりたいか」という質問をよく受けていました。しかし、未来を予測することの難しさを感じ、特に技術のトレンドが急速に変わる現代においては、3年後や5年後の状況を正確に予測するのは困難だと感じていたそうです。


過去5年間を振り返り、2019年には令和への改元やPayPayの登場、GPT-3の登場などがありました。2020年にはコロナ禍が始まり、リモートワークが普及したこと、2021年にはWeb3やメタバースの盛り上がりがあり、技術の進化が急速に進んでいることを実感しているそうです。


生田さんは、技術のトレンドが変わり続ける中で「変わらないもの」に注目することが重要だと考えました。集団で働くことや資本主義の中での課題解決、会社や組織の成長に貢献することが重要で、行動力や学習の継続、人を巻き込む力が必要だと伝えました。


VPoEの役割として、特にマーケティングの仕事や技術サイドの課題解決に積極的に関わり、経営層に対して技術の重要性を説得する努力をしてきたそうです。生田さんはキャリアを築くためには、目の前の仕事や問題に対して積極的に取り組む姿勢が重要であり、会社の困りごとを解決するために必要な能力を得る努力を続けることが大切だと考えているそうです。

道井 俊介さん ピクシブ株式会社 執行役員 CTO




3人目のLTはピクシブ株式会社(以下、ピクシブ)の執行役員兼CTOである道井俊介さんです。2012年に新卒のエンジニアとしてピクシブに入社し、現在まで12年間ピクシブに在籍しています。ピクシブは2005年に設立され、2007年9月にpixivというサービスを開始しました。2024年6月現在、従業員数は585名で、そのうち正社員が約360名、さらにその中の約170名がエンジニアという組織です。東京オフィスには5階と6階の2フロアがあり、福岡にもオフィスがあります。福岡オフィスでは主にカスタマーサポートやコミュニティマネジメントを担当しています。


ピクシブのミッションは「創作活動を、もっと楽しくする。」というもので、壁にはミッション、ビジョン、バリューが掲げられています。ピクシブはpixiv以外にも17個のサービスを展開しています。
道井さんはキャリアについての話を展開し「キャリアとは何か」について考察しました。彼はキャリアを一般的に思い浮かべると、強い意志や計画が必要だと考えられがちですが、実際には人生には非連続的な変化が多く、CTOになることもその一つのライフイベントに過ぎないと伝えました。彼はCTOになるための具体的な道のりは存在せず、これまでの経験がCTOという役割をもたらしたと感じているそうです。


ピクシブにおけるCTOの役割についても説明がありました。道井さんは、会社全体での技術選択に責任を持つことがCTOの役割だと定義しています。エンジニアのマネジメントや評価、育成、採用の仕組みはVPoEが担当しており、CTOは直轄のCTO室以外に固定的な技術部門そのものを持っていません。また、各事業部の技術選択はそれぞれのテクニカルリードに委譲しているため、CTOが全てを管理するわけではないそうです。


CTOとしての役割を果たすために、まずやることとやらないことを決めることが重要だと考えているそうです。前任のCTOが築いたコミュニケーションパスをそのまま引き継ぐことはできないため、自分がやるべきことと他の人に任せることを明確にする必要がありました。これを文書化し、関係者と話し合いながら進めていきました。


また、エンジニア採用のためにカンファレンスやブースに積極的に参加し、CTOとしての存在感を示すことが重要だと考えました。さらに、パブリッククラウドについても自ら勉強し、社内で広めるための活動を行ってきました。


CTOとしての役割を果たすためには、自分の役割を明確にし、他の人の仕事を阻害しないようにすることが重要だと考えているそうです。彼はCTO室とファイナンシャルサービス本部を担当しており、CTO室では会社横断のミッションを遂行し、ファイナンシャルサービス本部ではお金に関する問題を解決するための活動を行っています。


最後に、CTOとしての4年間を振り返り、CTOという肩書きにこだわらず、必要とされることを探しに行く姿勢が重要だと強調されました。また、自分一人でできないことが多いため、他の人ができるように環境を整えることが求められると伝えました。


田野 誠さん mederi株式会社 CTO




最後はmederi株式会社(以下、mederi)のCTOである田野さんです。以前はPairsというオンラインマッチングアプリのエンジニアを務め、その後、Best Beer Japanという会社で共同創業者として活動していました。


mederiはオンライン診療を通じて女性用ピルを販売している会社で、現在社員数は30人、会員数は30万人に達しています。女性の健康に関する課題についても触れ、特に生理による体調不良が女性の勤務能力に大きな影響を与えることをユーザーアンケートデータを交えて説明していただきました。彼は、ピルを使用することで女性のパフォーマンスが改善されることを強調し、mederiのサービスがいかに重要であるかを示しました。


本題に入る前に、田野さんはCTOとしての役割について自身の考えを述べました。彼はCTOとシステム開発部長の違いについて触れ、システム開発部長はexcellent workを目指すのに対し、CTOはinvent workを目指すと考えています。CTOは経営課題の発見や技術的解消、技術方針の決定、対外的ネットワークの構築などを担当し、会社全体の技術戦略をリードする役割を持っています。


田野さんは、mederiのビジョンである「女性の身体的な課題と現実社会の整合がとれている状況になること」を実現するために、日々の業務に取り組んでいます。彼はユーザーインタビューや情報収集を通じて、ビジョンの拡大化を図ろうとしています。また、技術方針の決定においても、プロダクトがどのような社会性を持つかを重視し、最適解を見つけることに努めています。


さらに、田野さんは社内外のネットワーク構築にも力を入れており、外部の人々との交流を通じて新たな知見を得ることを大切にしています。mederiの福利厚生や働きやすい環境の整備にも注力しています。
田野さんは、CTOとしての役割を果たすために、強い共感を持ってビジョンを広げ、現状の最適解をプロダクトに落とし込むことが重要だと考えています。常に新しい知識を取り入れ、社内外の文脈を理解することが求められると伝えました。


最後に、田野さんはCTOとしてのキャリアについて触れ、CTOとして社会性を重視し、会社のビジョンに強くコミットすることが重要だと強調されました。


今回もイベントを通じて、各企業のCTO / VPoEの皆様の考えるキャリアのあり方について学ぶことができました。改めまして登壇者の皆様、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!


今回も、最後までお読みいただきありがとうございました!
また次回の記事でお会いしましょう!


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