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人魚になったレーナ(4)

 次の日、レーナは貝殻のベットの上で目を覚ましました。レーナは初め今どこに自分がいるのか、わかりませんでした。しかし、昨日イルカの案内所でイルカのイルナリアに案内されて、この部屋に来たことを思い出しました。ベットから起き上がってカーテンを開けると、部屋の中のテーブルの上には朝食が用意されていました。レーナは朝食を食べました。お皿の上には焼いたパンと目玉焼き、それにサラダがのっていました。お皿の近くにはスープが入った器がありました。そして、近くには温かいお茶がティーポットに入ってティーカップと一緒に置いてありました。朝食はとても美味しかったです。パンは、焼き上がったばかりのようでとてもサクサクしていました。目玉焼きの表面はツルッとしていて、中の卵はプルプルでした。サラダに使われている野菜は、新鮮なものでした。スープは暖かくて体がほかほかと温まりました。
 朝食を食べ終わって初めて、レーナはテーブルの上に手紙が置いてあるのに気がつきました。手紙にはこう描いてありました。

  レーナ様へ

 昨日はよく眠れましたか?朝食はお部屋のテーブルの上に置いておきました。
 さて、昨日私は明日出発すると言ったのですが、今日の朝早くにあるお客さまが来て、自分はマーシーの王子様のところからやって来たと言うので話をしなければいけなくなりました。
 なので、すみませんが今日は出発できなさそうです。今日は明日の準備などをしていてください。本当は私が準備をするつもりだったのですが、出来なさそうなのでおねがいします。トランクは部屋にあるクローゼットの中にあります。旅行に必要なものも、クローゼットに入っています。昼ごはんと夜ごはんはあとで持たせます。
             また明日。さようなら。
                           イルカのイルナリア

                                 
                                 
                                 咲絵 作



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