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人魚になったレーナ(3)

サンダーは、レーナに言いました。
「これで私は失礼します。」
「えっ、どうして?」
レーナはおどろきました。ずっとサンダーは一緒について来てくれると思っていたのです。サンダーは説明してくれました。
「私は家に家族がいるし、やらなければならないことがあるのです。」
「そうなのね。でも、だれが私と一緒にマーシーに行ってくれるの?」
レーナは不安に思いました。サンダーは言いました。
「ここは、イルカの案内所なのです。ここのイルカが、あなたをマーシーまで連れて行ってくれますよ。」
そう教えてもらうと、レーナは納得しました。
「マーシーに着いたら、私に手紙をください。イルカに渡せば大丈夫です。では、みなさん、お元気で。」
サンダーは、
「イルカさん、おねがいします。」
と言うとレーナとイルカと握手をしてから、去って行きました。
サンダーが部屋から出ていくと、イルカはレーナに、
「私の名前はイルナリアと言うのよ。」と教えてくれました。そして二人は、明日出発することにしました。
その日の夜は、イルカの案内所にある、お客様用の部屋のかいがらベットで寝ました。レーナは、ベットの中で思いました。「明日が楽しみだわ。」
 
                              咲絵 作


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