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火山島5

犬川頼介(よりすけ)と犬塚盛親(もりちか)はだきあいました。もっとだき合いました。
「これから一緒に行動しよう」
と盛親が涙ぐみながら言いました。
「そうしよう、また分かれるのは、いやだからな」
と頼介も涙ぐみながら言いました。
「で、別れる前の話をお願いしたいと思います」
と清正が言いました。
「良いですよ。わたしは、安房国(あわのくに:今の千葉県)生まれです。頼介も同じ、安房国生まれです。ある日、皆(8人)で、川に行って、船に一人ずつ乗りました。その時、大きな波が襲って来ました。それで、皆、ばらばらになりました」
と盛親が言いました。盛親と頼介はその時、泣きやんでいました。そして、二の丸の部屋を4人は、後にしました。頼介と盛親はいっしょに部屋に行きました。
「盛親、朝鮮半島についてくるかい?」
と頼介が盛親に聞きました。
「私は、ついて行くと言いました」と盛親は言いました。「で、いつこの熊本城をでるのかな?」
「わたしにはわからない。聞いてきてやるよ」
と言って、頼介は清正の屋敷を探しにいきました。
清正の屋敷はすぐ見つかりました。
「清正様に、聞きたい事があって来ました」
と頼介が、清正に言いました。
「入って良い」
と清正が言うと同時に、頼介が屋敷に入りました。清正の部屋に入りました。頼介はびょうぶがきれいだなと思いました。
「で、何を話しに来たのじゃ」
と清正が頼介に聞きました。
「いつ、熊本城を出ますか?」
と頼介が清正に聞きました。
「明日、出発する予定じゃ」
と清正が言いました。その夜、一向は二の丸で寝ました。次の日、義弘、清正、頼介、盛親は、立花宗茂と合流するために熊本城を後にしました。作者:京


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