飛びたいめんだこ 16話
3人はイルカのルルに波の穏やかな場所まで連れてきてもらい、少し休憩しています。
「もうちょっとだね、暗くなるまで一緒にいるよ!!」ルルが3人に言うと、
「え!!いいの?」メンが聞き返します。
「もちろん!!心配しないで!」ルルが言いました。「暗くなってきたら僕は行くよ!3人で見れたほうがいいでしょ?ほら!海もオレンジになってきた!そろそろだよ!!」
「そういえば!本当だ!!オレンジだ!!!」メンは周りを見て目を輝かせています。
「綺麗〜すごいね……」とラブが言うと、隣でキキが
「ね…すごい…こんなことまで図鑑に書いてなかったから…帰ったらぼくも書いてみようかな…!!!」と言いました。
「いいね!!もし書けたら僕にも見せてよ!」ルルが言うと、キキは
「ここまで持ってくるの大変だよ…」と少し笑いながら答えました。
少し話していると、ルルが
「暗くなったらさ、ジャンプしてほしを見てみて!すごく綺麗だよ!!」と言いました。キキが
「ジャンプ?ぼくたちにできるのかな?」と聞くと
「絶対できるよ!!出来なくても出来るまで練習すればいいだけじゃん!!ね?ラブ!」メンが言いました。
「うーんまあ…どうだろう…」ラブは自信がなさそうです。
「じゃあ今から練習してみたら?」ルルは3人に提案しました。
「いいね!やろやろ!」メンはやる気満々です。
「わかった!!じゃあせーので一緒に飛んでみよう!!ルル!合図言ってくれる?」とキキが言いました。
「出来るかな…」ラブが不安そうに言うと、
「大丈夫だよラブ!コツが掴めたら簡単だから!」とルルが言いました。
「じゃあいくよ?」
「せーのっ!!」
ルルの合図で3人は一斉に助走をかけ始めました。ルルは(行ける!!)と思いましたが、
「できない!!!」「難しい…」「やっぱり無理だ…」と残念そうな3人の声が聞こえました。
「3人とも助走が足りないんじゃないかな?もう少し長めに泳いでから飛んでみたら?あとは水を押す!!それでもう一回やってみて!!!頑張れ!!」ルルが3人に言いました。メンが
「わかった!もう一回合図お願い!!」と言いました。
「おっけー!!いくよ?せーの!!!」
3人さっきより助走を長くつけ、思いっきり水を押しました。
「___ちゃぽ」
ルルが音のした方を見るとメンが
「すごい!!ちょっとだけ飛べたよ!!海の上が見えた!!」と言いました。あとの二人も嬉しそうな顔をしてルルのことを見ていました。
「よかったね!!これでもうほし見えると思うよ!ほら!そろそろ暗くなってくると思うし僕は行くね、ちょっとだけだったけどメン達と一緒にいれて楽しかった!ありがとう!」ルルが言いました。
「こちらこそ!!いろいろ教えてくれてありがとう!!助かった!!頑張るね!!」メンが言うと、ラブが「ありがとう、頑張るね」、キキが「ルルに会えてよかった!!楽しかったよ!ありがとう!」と言いました。
「うん、3人とも頑張って!それじゃ!またいつか会えたら!!!」
そう言ってルルは泳いで行きました。
by深海M