人魚になったレーナ (1)
ある国に、レーナという娘がいました。レーナは海で泳ぐことが好きでした。ある日、レーナがいつものように海を泳いでいると、海面にキラキラと光る物を見つけました。「なにかしら?」レーナは、近づいてみました。すると、そこには貝殻の形をした小瓶がありました。中には虹色の液体が入っています。レーナはその小瓶の中身を飲んでみました。途端にレーナは体がむずむずしてきました。そして、レーナは人魚になっていました。
レーナはおどろきました。レーナは人魚の話しをきいたことはあり、なってみたいと思っていましたが、本当になれるとは思ってもいませんでした。しかし、海を泳いでいる人に見られては大変だ、と思ったので海の深い所まで泳いでいきました。
目を開けてみると、海藻が海水に押されてたなびいています。そして、魚たちが群れを作って泳いでいるのが見えます。レーナは「すごいわ」と思わず言いました。そのとき、レーナは自分は地上にいた時と同じように楽に話せることに気づきました。そのことに気づいた時、レーナは近くに来た魚に声をかけていました。
「すみません、ここはどこですか?」
そういった時、レーナは、魚が自分としゃべれない事を忘れていました。しかし、魚は、こう言ったのです。
「ここは、人魚の国、マーシーだよ。君の名前はなんだい?」
「私の名前はレーナよ。」レーナは答えました。
「そうかい。私はサンダーだよ。それより、君はどこから来たんだい?」
「私は水の外から来たのよ。」
レーナは、今までの事をサンダーに話しました。サンダーは驚いていましたが、すぐに近くに集まってきていた仲間たちにレーナのことを話しました。すると、魚たちは海の都の王様のところにレーナをつれていくことで意見が一致しました。そこで、レーナは、その海の都に行くことになりました。
咲絵 作