見出し画像

Krm Fest vol.1 〜天邑〜

パーッとスポットライトを浴びたのは、4/9に200人越えの上京記念単独公演を大成功に収め、地元大阪から上京してきた天邑。

挨拶を終え、音を鳴らすと会場からも応えるように手拍子が鳴り出す。
「みんなおてての楽器上手やな」と曲の途中にも観客との会話を織り交ぜ、会場を巻き込んでいく。“オープニングソング“で一気に会場を天邑の虜にしていった。


大阪弁で流暢な喋りくちで大阪から上京して憧れの東京でドキドキしていることやお茶の水の楽器屋さんで出会ったという新しい相棒のギター「トントン」の話をした。チャーミングな笑顔と、親近感を持てる人柄で観客を引き込んでいく。

次の曲は、“自転車“。会場全体に目配せをしながら、甘酸っぱい気持ちになる青春の曲を歌う。曲の途中でジャンケンタイムが入り、ステージの上ではなく隣で音楽を一緒に楽しんでいるような気持ちにさせられた。


上京してきて新居で実際に起こった怖い話をする。オチも見事で小話を聴いているような気持ちになり、音楽でも喋りでもLIVE中飽きさせることをしない。
そんなおてんばで明るい印象を持つ天邑であったが、「恋愛になるとな、まっすぐみすぎて病んじゃうの」と乙女の顔を垣間見せ、
恋愛のキュンとともにある苦しみを“AM2:00の病”で歌う。
好きな気持ちを抱えすぎて1人で苦しんでいる女の子の曲。切ない気持ちになるが、まっすぐな気持ちが可愛くキュンとなる。

次の曲は、語りから入る物語が浮かんでくる切ない恋愛の曲、“あなたの匂い“。
好きな人を思い浮かべて心がキューッとなっているようなギターの音色とともに儚くかわいい歌声が広がっていく。忘れられなくて辛いリアルな恋を描いていてドラマを見ているような気持ちになった。

上京初の記念すべきLIVEの最後は、2019年に2nd.singleとしてリリースされた”ボクが望む僕”。一年半音楽活動を休止していた時にできた曲である。
深い一礼をした後、天邑の音楽人生を振り返りたくさんの思い出を歌詞にのせて歌う。これまでを大事にしながら、これからに向かうようにまっすぐ前を向き心からの叫びを歌い上げた。覚悟を決めて上京してきた天邑。もちろん不安もたくさんあっただろうがそれを振り払い進んでいる彼女だからこその力強く、とてつもなく背中を押された。

そんな天邑の覚悟に、終わった後も鳴り止まない拍手。これからも応援するよ、東京へようこそと歓迎するようなアンコールが送られた。

「おおきに」と元気に登場し、「おおきになんて大阪で言わない笑」と笑わせる天邑。
アンコールの曲は、2022年5月にリリースした挫けてしまったときそっと寄り添えるように書いた曲、”キミノウタ”。「東京のみんなにも寄り添って歌うね」と言葉を添え、優しいギターと歌声が心にじわりと滲みだす。前を向くだけじゃなくて悩んだり立ち止まってもいいのよと温かく抱きしめられ、泣いた後のようなスッキリと浄化される気持ちになった。

東京での素晴らしいスタートダッシュを決めた天邑の力強い足音に、多くの人が魅了され、これからどんな景色を見せてくれるのかとてもワクワクしてしまうLIVEとなった。

photo by kohei oshima

【セットリスト】
01. オープニングソング
02. 自転車
03. AM2:00の病
04. あなたの匂い
05. ボクが望む僕

アンコール: キミノウタ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?