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私の青春であるチャットモンチーを紹介したい-好きな曲をダラダラあげる記事⑤
皆さんは伝説のガールズロックバンド、チャットモンチーをご存知でしょうか? 女性3人組のガールズバンドであり、途中で脱退や加入はありましたが、2000年から2018年まで活動したバンドです。
この記事では私がメインで聴いていた2006年~2010年の個人的な紹介をいつも通りダラダラと紹介していこうと思います。具体的にはアルバム「耳鳴り」・「生命力」・「告白」・「表情」の4つからいくつか曲を紹介したいと思います!
①どなる、でんわ、どしゃぶり 耳鳴りより
初っ端ですが、ただの神曲を紹介したいと思います。この曲はめちゃくちゃ個人的に大好きで、特にベースラインがすっごく好きです。
内容は正直、暗くて付き合う恋人に別れを告げる女性の曲です。その歌詞での表現は女性の気持ちをまっすぐに表したもので、もう冷めた自分の思いと彼へのけじめの間で、無情に決断するその様子がただただ淡々と語られています。特に好きな部分を下記に抜粋しますね。
喧嘩だってこれでラスト 本当はどうでもいい
うやむやにしないのは 全部あなたのため
正直に言えば、あなたのことなんてどうでもいいし、別れようと思っているのだから、この別れる別れないの喧嘩もどうでもいい。ただ喧嘩するのはあなたがすっきりするためでしかない。
男性が聴いたら卒倒しそうな、直接的な歌詞が非情で大好きです。
どうでもいい話ですが、この曲を題材にした物語を何度も書いては消してを繰り返しているので、とっても思い出が深いです。毎回、この曲の男性の気持ちがうまく書けなくて頓挫してます笑
②真夜中遊園地 生命力より
すごい疾走感が印象的な曲で、この時代のチャット好きに嫌いな人がいないんじゃないかなっていうレベルの曲。3人だけとは思えないとんでもない完成度を感じる曲。
歌詞は全体的に頭にイメージが出来るのに、どこか幻想的。曲名通り、真夜中の遊園地に迷い込んだような、そんな現実の傍にある非日常を如実に語ったような雰囲気。やっぱり好きなのはラスサビ後ですね
どこに向かって行くのだろう
何が真実なんだろう
幸せが両手広げて抱きしめてくれるというのに
真夜中の遊園地と言う、日常から迷い込んだ知っているようで知らない世界。どこに行けばいいのか、どこに真実があるのかを探すような気持ちになる。
人は常に自分の知らない世界に日々直面しています。それは大きくと変わる日常だけじゃなくて、普段は出歩かない真夜中だったりたまにしか行かない遊園地だったり、そこで迷わないように振り落とされることなく、そんな時にこの曲を思い出します。
③余談 告白より
まさに余談のような歌詞の曲。日常のささいな会話を想起させるような歌詞で始まり、夢と現実の境の話をして最後に願望を並べるような終わり。日常の小さな会話にどんな意味をあるのかを再認識させられるような曲。
曲調は単純に見えて、どんどん音が増えていくような感覚になる。それが歌詞の美しさをより強調させる。一番好きな歌詞はCメロです。
これは余談 どれも余談 明日には響かない
ああ そう うん いや でも べつに そっか なんか あのさ
あのさ
これは余計な話。別に話す必要はないし、もちろん明日以降あなたが覚えている必要なんてない話。心のない相槌を繰り返す。でも、何かが言いたい、何が伝わらない。だから、繰り返してしまう、「あのさ……あのさ!」
どこか忘れてしまった本質を思い出す曲。どこに意味があるのかはきっと関係性によって違うんだと思う。くだらない会話だと思うのも正しいと思うのも勝手だよ。でも、私が大事だと思うことも勝手だよね、って思わせられる。
④Last Love Letter 告白より
とりあえず、しょっぱのベースを聞いて欲しい。低音からこの曲に一気に引っ張りこめられて、一瞬にしてこの曲の世界観に入ることになります。丁寧にしたためられたラブレターのような曲です。
短い歌詞でメッセージ性がやばすぎてどこを切り抜けばいいのやらと思うような歌詞ですね。涙の意味は? 人を愛されて好くことの意味は? それを教えてくれる。ただ私が一番好きで、切り抜くとしたこの歌詞を聞いて欲しい。2番のAメロからですね
わたしの知らないところで
わたしに傷つけられていませんか?
過去は生きてく都合で
形を変えてしまうもの
過去と言うものは自分の都合で自分にとって最も良いカタチに改変されていく。その中に知らなくなってしまったわたしが傷つけてしまったあなたに思いを馳せる。これは私の加害妄想かもしれない。
強迫性障害というものに悩んだ時代があった私にとってはこの曲は自分を静かに認めてくれるそんな曲でした。悩むことが正しく、病的ではあるもののどこか自分に正常である部分を照らしてくれた気がして、当時は胸が随分と空いた気がします。
⑤染まるよ 告白より
別れたあなたを忘れなくて、私の下を去ったあなたを理解したくして、でもあなたから決別したいわたしがいる。失恋を乗り越え、懸命に立ち直ろうとする女性をどこか寂しく描写した曲。
静かな曲調とは裏腹に曲の中でのわたしの感情が激しく表現されていく。そこには後悔・理解・決別、それらが隙間なく詰められている。忘れられなくても前をみて、でも私を嫌わないでっていうのが人間の気持ちをリアリティに表現をしてて好き。特に好きなのはCメロです。
あなたのくれた言葉
正しくて色褪せない
でも もう いら ない
あなたのことが忘れられない。あなたを理解したくて、あなたの好きな煙草を吸ってみた。でもあなたのことがわからない。後味が悪いだけなのはあなたのようだった。あなたが言ってくれたこと、どれも正しくて私にとっては大事な言葉。でも、もうあなたの言葉はいらない。
まさに決別を示す部分のこの歌詞がすっごく好きだった。きっと失恋をしたのなら、そこから立ち直り前に進む人ならだれでもきっとわかるはず。
⑥湯気 表情より
冬の教室で繰り広げられるすごく控えめですぐに消えてしまいそうな湯気のような恋を描いている歌詞。真夜中遊園地に負けないほどの疾走感でその物語が繰り広げられる曲。
どこかの田舎の塾を思わせられるような曲。苦手な数学の課題を解かされる。監督の先生は教卓でうたた寝をしている。日が落ちた教室は冷え込むため、ストーブが付けられてその上で湯を沸かせるヤカン。教室のどこかにと落ちる水滴の音(雨漏り)。一緒に受けるあなたは……。ストーリー性ゆたかなこの曲で、一番好きな歌詞はこのあたりです。
あの人ポツリと来なくなった
渡しそびれた赤いお守り
かばんの底で待ち焦がれていたのに
もう春が来る
一緒に受験を頑張ろうと思って作った赤いお守り。何度も渡そうとしたけど渡しそこねているうちに塾に来なくなってしまったあなた。カバンの中ですっかりとそこの方に行ってしまったお守り。ああ、もう春が来て合う可能性はなくなってしまうのに。
ただただ綺麗な恋愛を綴ったこの曲は、控えめな日本人の多くに刺さるような曲なんじゃないでしょうか? 物語の結末は是非ご自身の耳で聞いてご確認ください!
さて、今回の記事ではチャットモンチーを紹介させていただきました。私の青春だだ被りと言うことで、熱量だけ先行して、わけわかんない記事に成ってしまった感は否めませんが、是非チャットモンチーを聞いていただく機会になれば、ありがたいです、
写真:天蓋