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【PHI】 ヘスス・ルザルド獲得 〜 2026年も念頭に置いた一手

この一手には驚いた。
このオフにこんな痺れる動きを見せるとは思わなかった。

現地12/22フィリーズはマーリンズから先発投手のヘスス・ルザルドと27歳のマイナーリーガー捕手ポール・マッキントッシュをトレードで獲得。
見返りとしてMLB.comチーム4位のプロスペクトスターリン・カバと同28位のエマリオン・ボイドを放出。

このオフにFAとなるレンジャー・スアレスの移籍も見据えたこの最高なトレードについてまとめていこう。

左の本格派 ルザルド

平均96マイル越えの4シームと高い空振り率を誇るスライダーとチェンジアップを武器に三振を奪いまくる左の本格派ルザルド。

2024年は左肘や背中のケガで12試合の登板のみで終了、成績も低迷したが、2022年・2023年の状態に戻せれば強力なフィリーズのローテーションの中であっても上位の成績を残せるだろう。

対価はマーリンズの好みが出たか?

対価のメインとなったのはプロスペクトTOP100にも選出されているショートのカバ。
現在のマイナーリーグの中でトップとも評価されるショート守備に加え、とても練習熱心で真面目な性格も評価が高い。一方で、パワー不足の打撃は課題となっており、このまま打撃が伸び悩むようなら評価を一気に落とす可能性もある。
もう一人の対価であるボイドも高い身体能力を持つアスリート系のプロスペクトで、こちらも外野守備の評価は高いがパワー不足の打撃が課題となっているタイプだ。
フィリーズとしては、アンドリュー・ペインターエイダン・ミラージャスティン・クロフォードのトッププロスペクト3人をキープしながら、現在の評価がピークになる可能性もあるカバでルザルドを獲得できたのは最高の成果と言っていいだろう。

スアレスをいつ放出するのか?

2シーズンキープできるルザルドを獲得したことで俄然注目が集まるのはスアレスの去就だ。
ルザルドが加入したことで2026年までの先発ローテーションの目処が立ったフィリーズ。
これで来オフにFAとなるスアレスを放出する準備も整ったと見ていいだろう。
問題は放出するタイミングだ。
フィリーズは夏のトレードデッドラインにブルペン左腕のタナー・バンクスを獲得したタイミングで、同じポジションだったグレゴリー・ソトをオリオールズにトレードしている。今回も同じような動きを考えているのであれば、近いうちにスアレスを使って今回放出したプロスペクトの穴埋めをすることになるだろう。
一方で、ルザルドやアンドリュー・ペインターはケガ明けのシーズンとなる。スアレス本人もケガが多いことから、スアレスをキープして三人の出番を調整して贅沢に起用する形も考えられる。

とにもかくにも最高だ

ここからは私情になるがルザルドは個人的に今のMLBでもフェイバリットな投手の一人である。
そのルザルドがこれから2年フィリーズの一員となる。
ポテンシャルが完璧に開花すればサイ・ヤング賞だって取れる投手だと思っている。
とにもかくにもこれからの2年間が楽しみである。

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