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【PHI】60日IL入りしてた選手たちが一斉に復帰してロースターとブルペンが大きくシャッフルされそうな話

お世話になっております、フィリーズ担当のペンでございます。
6月のフィリーズ、波に乗っております。
このまま一気にメッツに迫って欲しいところですね。

ところでフィリーズの40人ロースターに今何人選手が登録されているか。ご存じでしょうか。

今フィリーズのロースターにはなんと45人の選手が登録されています。
ロースターのルールでは、長期間試合に出られない60日IL(故障者リスト)に登録された選手は40人の適用外の扱いとなり、その代替えとして40人ロースターに新たな選手を追加できるルールがあります
フィリーズでは現在Sam CoonrodJoJo RomeroKent EmanuelRyan SherriffRafael Marchanの5名が60日ILに入っているため、上で書いたように40人ロースターに45人登録される状況になってます。

そして、なんとこの60日ILリスト入りしている5名全員がこの6月から7月にかけて怪我から復帰しようとしているのです。
この60日ILから選手が一気に戻ってくることで起こる大変な事態について今回はまとめていきながらいろいろと予想もしていきたいと思います。
それでは、noteスタートです。

■ Rehab Assignmentと60日ILから選手が復帰する時のルールについて

まずメジャーリーグには長期間IL(故障者リスト)に入っていた選手たちがメジャーの舞台に復活するためにマイナーリーグの試合で調整・リハビリを行う期間が設けられています
それがRehab Assignmentと呼ばれる登録です。野手であれば最大20日、投手であれば最大30日間この登録下に置くことができます。また、オプションが残っている選手であればRehab Assignmentが終了後もオプションを行使してマイナーリーグに残すことが可能です。
しかし、Rehab Assignmentの期間が終了するということは60日ILの期間も終了するということであり、上で書いた40人ロースターの適用外という状況も解除されることとなります。
つまり、60日ILから故障者が戦列に復帰する時点で40人ロースターが満杯の場合、その故障者も含めた41名の中から1名をロースターの登録から外す必要が出てくるのです。
この40人ロースターから登録されている選手を除外することをメジャーリーグではDFA(Designated for Assignment)と言います。
つまり、フィリーズはこれから1ヶ月ほどの間に40名ロースター内の選手の中から5名をロースターから外すかトレードに出すかまたは60日ILに入れる必要があるのです。
すでに捕手のMarchanは5/30からRehab Assignmentに登録されており6/18までに1名ロースター枠を空ける必要があります。
また、投手のEmanuelとSherriffは昨日現地時間6/9からRehab Assignmentに登録され、また同じく投手のCoonrodとRomeroも来週からRehab Assignmentに登録される予定となっており長くても7月の前半までにはさらに4人の選手をロースター登録から外す必要があります。

■ ロースターとブルペン陣のシャッフルについて予想する

さて、ここまで説明が長くなりましたがここからが本題です。
フィリーズはこれから1ヶ月でどの選手をロースターから外すのか、その選手たちを予想してみたいと思います。
また、現在60日ILに入っている選手の内4名はブルペン要員の投手のためブルペンの編成も大きく変わる可能性が高いです。
このnoteではそのブルペン陣のシャッフルについても予想してみます。

・確実に60日ILする人と確実にDFAされる人

まずはほぼほぼ確実なロースターの動きについて書いていきます。
5/31の試合で右手の指を骨折し10週間から12週間の離脱、大体9月頭での復帰が今のところ想定されているJean Seguraが10日ILから60日ILに移動するのは間違いないでしょう。

60日ILから復帰する人もいれば、60日ILに入る人もいるということでこれであと動かすロースター枠は4つとなります。
次にScott Kingeryが再度DFAされるのも確実でしょう。

Seguraの骨折の後に代役として昇格したNick Matonと今シーズンユーティリティとして上々の働きを見せているJohan Camargoが軽度のケガで10日ILに入った関係で6/6に急遽Kingeryが再び40人ロースター入りを果たしコールアップされましたが、今年AAAでも打率.185 1HR OPS.593と低迷しているKingeryがこのまま40人ロースター枠に残るとも思えませんのでCamargoとMatonの復帰のタイミングで再びDFAされAAA Iron Pigsに戻ることになるでしょう。
これであと動かさないといけないロースター枠は3つになりました。
さて、ここからは単純に戦力として優先度が低い選手を切っていくことも考えられなくはないですが、最近のフィリーズの状況と動きを見ていると早めに仕掛ける可能性が高いんじゃないかと考えてちょっと妄想も入れていきたいと思います。

・内野の強力なUTのトレードでの獲得とJose Alvaradoのトレードでの放出とDFAされる選手たち

上の見出しの大きな話は後に回しまして、続いてDamon JonesがDFAされると予想します。今年のJonesは開幕ロースター入りを果たしましたが結果が伴わずすぐAAAにオプションされています。また、今回60日ILから復帰する投手のうちRomero, Sherriff, EmanuelはJonesと同じブルペン左腕でありJonesよりも評価が高い投手たちです。すでに年齢も27歳とプロスペクトとしても厳しい年齢となっていますので残念ながらDFAということになるでしょう。

さて、次です。DFAを挟んでの動きになるかは予想出来ませんがすでにAAAにオプションされているJose Alvaradoがトレードで他チームに移籍すると予想します。確かに投げているボールに関しては超一級品ですがあのコントロールでは正直扱えないですよ。ただ、Alvaradoのボールに魅力を感じているチームはまだまだ存在すると思いますので低いクラスの年齢も若いプロスペクト1名くらいとの交換でAlvaradoがフィリーズから去ることになると思います。

ここで話をちょっとだけ変えます。
Seguraが戦線離脱したのは守備面でも打撃面でもとても痛いです。そして、今の連勝でフィリーズは改めてポストシーズンを狙っていく状況になるはずです。Seguraの抜けた二塁のレギュラーは将来も考えてBryson Stottがこのまま起用されると思いますが、それとは別に内野のUTレギュラー的な存在の右打者を早めにトレードで狙うんじゃないかと見ています。理想はレッズのBrandon Druryでしょうか。そのトレードの対価の1人としてすでに40人ロースターに入っているJames McArthurLuis Garcia辺りを絡ませることが出来れば40人ロースターの差し引きも0になりますので理想的な形になると思います。

・最後の1人は?

さて、あとはもう1人DFAにすれば40人ロースターの整理は完了です。その最後の1人は誰になるのでしょうか。
おそらくそれはJames Norwoodになるでしょう。

今シーズンずっとNorwoodを見ていますが化ける可能性があるポテンシャルの高いリリーフ右腕だと思います。ただ、現状あまりにもハードヒットを許しすぎですし、四球を与えすぎです。
そして、本来ならオプションして1度AAAに落としたいところですがNorwoodにはもうオプションが残っていないのです。つまり、Norwoodの場合はAAAに落とすとしても一旦DFAをされないといけないわけです。おそらくCoonrodの枠を空けるためにNorwoodがDFAされる形になると思いますが、Norwoodが他のチームにクレームされるか、ウェイバーを通過してフィリーズに残留するかは正直読めないです。

■ 7月のフィリーズブルペンの陣容を予想する

さて、次は60日ILから復帰してきた投手たちが加わった7月のフィリーズブルペンの陣容を予想してみたいと思います。

■ 現在のフィリーズブルペンからの入れ替わり予想
 ・Corey Knebel
 ・Seranthony Dominguez
 ・Brad Hand
 ・Jeurys Familia
 ・Connor Brogdon
 ・Andrew Bellatti
 ・
James Norwood DFA → Sam Coonrod
 ・
Cristopher Sanchez オプション → JoJo Romero or Ryan Sherriff
 ・Nick Nelson → Nick Nelson or Kent Emanuel

まず、NorwoodがCoonrodに変わります。Coonrodは去年すでにセットアップとしてなかなかの活躍を見せただけによほど状態が悪くなっていない限り今のNorwoodよりはプラスになるでしょう。
次にCristopher Sanchezは本来ロングリリーフ要員ですが、現状はAlvaradoがAAAにオプションされた変わりとしてロースターに入っています。本来はBrad Handと共に左のリリーフ要員となるポジション、特にAlvaradoの代わりと考えるとトミー・ジョン手術の前には最速でファストボールが100マイルを超えるレベルになっていたRomeroがこのポジションに着く可能性が高いと思います。(私個人としてもRomeroは推しの選手なので期待しています)
ロングリリーフ要員はこのままNick Nelsonのままで行くかもしれませんがEmanuelがその代わりになる可能性も十分あると思います。
オフに獲得したベテラン3人に加え、Seranthony Dominguezが完全復活し、球速が戻ってきてからはConnor Brogdonも昨年より良い投球をしています。また、Andrew Bellattiという掘り出し物の新戦力も出てきました。
そんな状況で昨年のセットアップのCoonrodと私の推しであるRomeroというパワーピッチャー2人が戻ってきます。
なかなかに熱い陣容になるのではないでしょうか。

■ 最後にあれこれ

今回はフィリーズの最新の故障者情報の記事を読んで一気に60日ILに入っている選手が戻ってきてロースターの動きが大変になりそうだということを察知しましたので、予想を展開してみました。
メジャーリーグ初心者の方々がこんなメジャーリーグバカの偏屈なnoteを読んでくださっているかはわかりませんが、なるべくメジャーリーグのロースターの仕組み等丁寧に詳しく記述したつもりです。
えっ?オプションってなんですか?クレームってなんですか??ウェイバーってなんですか??? …ググってください。
それでは、またのご機会に。

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