【PHI】 マックス・ケプラーと1年1,000万ドルで契約
名前はMAXなのに所属していたチームはMINだなんて矛盾しているね。
さて、最高級なアメリカンジョークが決まったところでサクッと本題に行きたい。
課題の外野手の補強に成功
現地12/20フィリーズは外野手のマックス・ケプラーと1年1,000万ドルで契約。
編成の最高責任者であるデーブ・ドンブロウスキーによるとケプラーはレフトのレギュラーを予定しているとのことだ。
これにより来年のフィリーズの外野のレギュラーはレフト ケプラー、センター ブランドン・マーシュ、ライト ニック・カステラノスの編成になる。
課題は解決したのか
2024年のフィリーズ外野陣は攻撃面でMLB最低クラスの数字を記録。
ケプラーも2024年は臀部や膝のケガなどもあり不振のシーズンを送ったが、それでも控えに回るヨハン・ロハスよりは高い打撃力があり、打撃面では確実なアップグレードになる。
また、キャリアのほとんどでライトを守ってきた外野守備も優秀で、ロハスが控えに回る守備のマイナスも最低限で済む。
また、選球面が優秀で近年フィリーズの課題となっている「三振・空振りの多さ」を抑制するという面でもニーズにあった存在であり、極端にフライボールが多いプルヒッターという特性はライトスタンドが狭い本拠地シチズンズバンク・パークにフィットすると見られている。
2019年や2023年レベルの成績を記録できれば、打線の中盤で重要な存在となり、課題だった外野の攻撃力も解決となるだろう。
次の課題は右の外野手
ケプラーの獲得で課題となるのがプラトーン起用できる右の外野手だ。
キャリアを通してケプラーは対左投手が課題となっており、またマーシュも2024年シーズン対左投手に大変苦しんだ。
彼ら二人をカバーする存在として打てる外野の右打者の発掘が必要となる。
第一候補はウェストン・ウィルソンだが、打撃力自体は問題ないが、本来内野手であり、また大きい体格の通り外野の守備はかなりマイナスとなる。
次の候補はオットー・ケンプだ。アリゾナ秋季リーグでの活躍で注目を集めたケンプも本来は内野手であるが、こちらはウィルソンと違い守備の評価も高く、アリゾナ秋季リーグでは将来を見越してか内野だけでなく外野の守備にもついた。キャリアは短いがプロ入りが遅く年齢はすでに25歳となっており、スプリングトレーニングの活躍次第では開幕ロースターを掴むかもしれない。
流石にもうお金を使えない
フィリーズはケプラーとの契約で2025年のサラリーがラグジュアリー・タックスの負担が最大の割合60%となる3億100万ドルにギリギリのラインとなった。すでに3年連続でラグジュアリー・タックスの対象となっており、もしサラリーが3億100万ドルを超えるとサラリーの110%という高額のラグジュアリー・タックスを支払う必要がある。
ドンブロスキーも記者会見で「このオフのFAとの契約はケプラーで最後になるだろう」と話しており、フィリーズの次の一手はもはやネタ扱いされ始めているアレク・ボームや来年オフのFAを前に代理人をスコット・ボラスに変更したレンジャー・スアレスのトレードとなるだろう。