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【CIN】 クルーズを諦めてでもプラチナグラブの捕手を獲得

現地12/21レッズはヤンキースから2022年プラチナムグラブを受賞した守備の名手ホセ・トリビーノをトレードで獲得。見返りとして、MLBトップクラスのスプリッターの使い手フェルナンド・クルーズと控え捕手のアレックス・ジャクソンを放出。

今回はこちらのトレードについてまとめていく。

ヤンキースには必要なくなったが、レッズにはどうしても必要だったトリビーノ

今回のトレードが起こった要因はオースティン・ウェルズの台頭と言っていいだろう。
守備力が高い上に若く打撃の成長も期待できるウェルズがレギュラーになったことで、守備力に特化したベテランのトリビーノの立場がヤンキースでは無くなっていた。

一方、レッズは正捕手のタイラー・ステファンソンが打撃面で成長を見せたものの、守備面ではMLB最低レベルの数字を記録。
特にレッズはスプリッターやチェンジアップといった落ちる球種の強化を実践しているチームであり、捕手のフレーミング、ブロッキング面での強化としてトリビーノは完璧にマッチする補強ポイントであった。

守備の良い捕手の下で成績の向上が見込めるクルーズ

クルーズはとてもとても魅力的な投手である。
この2年クルーズにずっと注目していたのでその点に関しては断言できる。
ただ、クルーズは弱点も明確な投手なのだ。

クルーズの弱点はスプリッター以外使える球種がないことだ。
スプリッターは現在のMLBでもトップクラスであり、調子が良い時はスプリッターを武器に三振を山のように奪っているのだが、一方で調子が悪い時はスプリッターを見切られて四球を与えるパターンや、カウントを悪くして4シームを痛打されるというパターンも目立った。
クルーズは2年連続でFIPと防御率の乖離が大きいが、調子が悪い日に上記のパターンで走者を貯めて大量失点をしていたのが原因と言っていいだろう。
そして、その大量失点の要因の一端にはステファンソンの守備もある。
走者を貯めた場面でブロッキングがマイナスの捕手を相手にスプリッターを連投するのは難しく、投球が単調になり掴まりやすくなるのは仕方のないことだろう。

その点ヤンキースにはウェルズというブロッキングも優秀な捕手がいる。
クルーズのブレークのためにはスプリッター以外にもう一つ効果的な球種も必要だとは思うが、とりあえず捕手の守備面でのリスクが軽減されるだけでも成績が向上する可能性は高いと言えるだろう。

トリビーノを女房役にレッズ投手陣がブレークできるか

クルーズは筆者としても一押しのブルペン投手だっただけに彼がヤンキースに行ってしまったことは悲しい。
ただ、その一方で守備の良いトリビーノの加入がレッズの若手投手陣に良い影響を与えることを期待している。
捕手の守備を気にすることなく、今までよりも投球の組み立てに幅ができレッズ投手陣がさらなるブレークをできるのか?
期待して見ていきたい。

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