【PHI】 Kyle SchwarberとNick Castellanos獲得1- この補強がもたらす効用についてまとめてみる
どうも、フィリーズ担当のペンでございます。
ところで守備ってなんですか?
私にはもうわかりません。
分かっていることはフィリーズが2人のスラッガーKyle Schwarber、Nick Castellanosと市場価値から見て割と妥当かもしくは格安な長期契約をしたということと、外野守備コーチも兼任しているPaco Figueroa一塁ベースコーチが慌てふためいているだろうということだけです。
あっ、あともう1つ分かっていることがありました。
今回のこの2人との契約でフィリーズが新しい労使協定で増加したはずの今年のLuxury Taxのラインを簡単にぶち抜いてしまったということです。
John MiddletonオーナーはこのLuxury Taxのライン内までがチームの補強額の最大値と考えているんじゃないかと思っていたのでこの札束攻勢には驚きです。
前置きが長くなりましたがこちらのnoteではSchwarberとCastellanosの獲得がフィリーズにもたらす効用についてまとめたいと思います。選手それぞれの紹介は次のnoteに回します。
あと、SchwarberとCastellanosは少しの間だけカブスでチームメイトでしたね。というわけで、その画像をメイン画像に使わせていただきました。でも、これカブスのnoteじゃなくてフィリーズのnoteですからね。お間違いなく。
それでは、noteスタートです。
■ フィリーズ打線の補強ポイントとしてはベストマッチ
どうも、天才科学者桐生戦兎です…一部の人しか分からない仮面ライダーネタは止めておきます。
それでは、フィリーズのこのオフのチーム事情と今回の補強について整理しましょう。
1.外野枠とパワー系1番打者枠の穴埋めとしてのSchwarberの獲得
フィリーズはこのオフAndrew McCutchenとOdúbel Herreraとのオプションを破棄して外野のレギュラー枠が2つ空いている形になっていました。またMcCutchenはフィリーズでは近年のメジャーリーグで多い低打率・高出塁率のパワーヒッタータイプの1番打者のポジションを勤める機会が多かったのでこのポジションの穴埋めも必要でした。
オフシーズンの当初はセンターの守備でも貢献でき、打力も高いStarling Marteを狙っていたようですが、Marteはライバルチームであるメッツに獲得されてしまいました。MarteがFA市場から消えた時点で似たようなタイプの外野手は市場におらずフィリーズとしては別プランを用意するしかありませんでした。
まず、その別プランその1がOdúbelとの再契約です。今や優勝を狙うチームのレギュラーとしては弱い存在の選手ですが4番手外野手として外野全般とレギュラー休養時の1番を打たせるには悪くないオプションです。Odúbelとは無事に175万ドルの1年契約で合意し、成長株のMatt Vierlingと共に外野手の控えのオプションとは悪くない形になりました。
そして、別プランその2として獲得したのがMcCutchenが担っていた低打率・高出塁率のパワーヒッタータイプの1番打者のポジションとして長年活躍していたSchwarberだったわけです。獲得段階ですでに衰えが見えはじめていたMcCutchenから今年フィリーズの打撃コーチに就任したKevin Longの指導の元バッティングスタンスを修正し昨年ナショナルズでブレークを果たしたSchwarberにリードオフが変わるのは大きなプラスとなるでしょう。ただし、これからも何度も書きますがあえてここでも書いておきます。この補強に守備力というものは考慮されていません。もしかしたら、Marteを獲得できなかった時点で守備力は諦めていたかもしれません。外野守備の名手であるレイズのKevin Kiermaier獲得の噂も一部では聞こえていましたが私個人としては「Kiermaierを獲得するようなチームなら最初から守備を重視してるよ」と思っていたのでこのOdúbelとの再契約とSchwarberの獲得はフィリーズフロントの考えとしては1番妥当な選択だったと思います。
2.Harperをプロテクトする打者としてのCastellanosの獲得
以前投稿した「J.T. Realmutoの価値を改めて考える」というnoteで触れたようにJ.T. Realmutoという選手は捕手としては現在のメジャーリーグを代表する存在であるのは間違いないが、Bryce Harperの次の打順でHarperをプロテクトする打者としては弱いんじゃないかと生意気ながら疑問を呈しました。
そして、Schwarberも上で書いたようにHarperのプロテクト役というよりは上位の打順で長打と四球を稼ぐタイプの打者です。それはRhys Hoskinsに関してもSchwarberと同じことが言えます。(それにしても、1番Schwarber、2番Hoskinsとかいうアホみたいな打線の並び、今から楽しみですね)
私個人としては、Luxury Taxのラインを考えるとSchwarber獲得で補強は終わりであとはAlec Bohmの覚醒を今年も期待するしかないのかと思っていました。
そんな私の予測をぶっ壊す、そしてフィリーズの守備力もぶっ壊す衝撃的なニュースとなったのが本日発表されたCastellanosとの契約です。
選球眼と三振数には課題がありますが、今では珍しい打率面も期待できホームランも30本以上を期待できる貴重な存在であり、出塁能力が高いSchwarber、Hoskins、Harperの後を打つ存在としては現時点で獲得できる打者の中では最高の存在だったと思います。
HarperとSchwarberとの守備位置の問題をどうするのかということを考えなければですけども。
まとめ
ここまでで書いた通り、SchwarberとCastellanosの獲得はフィリーズ打線の補強ポイントとしてはベストだったと言っていいと思います。(守備まで考えるとプランAだったはずのStarling MarteとCartellanosの組み合わせがベストではあったでしょうけども、それはもう獲得出来なかったのだから仕方のない話しです)
あとは、SchwarberとCastellanosの他にフィリーズが獲得すると噂の出ていた選手にKris Bryantがいました。
私としてはフィリーズの補強がBryantにならなくて良かったと思っています。確かにBryantのUT性はとても魅力的だと思います。
その点についてはMLBの読み物氏がBryantのUT性がこれからのロッキーズに与えてくれるプラスについてnoteを書いていますのでそちらも合わせて読んで頂ければと思います。
ただし、Bryantの現在の打力面を考えるとHarperのプロテクト役になれるでしょうか。
私はそうはならないと思います。この前、私はtwitterでこのように呟きました。
これが偽らざる本音です。
守備面を度外視してLuxury Taxを軽くオーバーしてでもMcCutchenの代わりのリードオフとしてSchwarberを獲得し、さらにHarperのプロテクト役としてCastellanosを獲得した。現時点では最高な回答だと思います。
あと、最後にもう1つだけ書かせてもらいます。
納得はしててもレギュラーシーズンでボロボロの守備を連発されたらtwitterで多分ボヤきます。いや、確実にボヤきます。
まぁ、そんなところです。