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「アビゲイル クローズド・ワールド」 タイムリーな徒然
フィールドを毎瞬、色とりどりにクリエイトする皆さま、こんにちは。
今回は、2019年の8月22日に公開され、最近レンタルの始まったロシアのスチーム・パンクファンタジーアドベンチャー映画「アビゲイル クローズド・ワールド」の映画レビュー徒然です。
「映画は観ないとわからない」
そう、いつも思いますが、やっぱり毎回映画をネットで観る時は、前もってつい、レビューを見てしまいます。
でも、レンタルショップに行ってDVDを借りる時は、そこでパッケージを観て、面白そうだな、とか、直感的に映画を選んで観ることが多いです。
今回も、よくありがちなファンタジーのパッケージでしたが、この新作映画のDVDをなんとなく手に取って、面白そうなので借りてみました。
レンタルショップに行くメリットは、パッケージ全体が作品で、作り手の情報量が多いので、
自分の好みに合う合わないがなんとなくわかるからです。
(それでも、めっちゃ外した時は、ウケますが(^◇^;))
こちらの映画は、ロシアの映画で、
パラレルワールドの一つとも言える、「スチームパンクの世界」の中の、
特殊能力の魔法の使える人間と、
その能力を持たない、魔法族を検閲する側の人間の話でした。
謎の疫病が流行ってから100年、街全体に特殊なシールドを張って、疫病から人を守るも、
検査官が全ての人を監視し、その病気に罹っている人間を見つけると、
その人は二度とこの世界に帰ってこないため、
父親を子どもの時に連れて行かれた主人公「アビゲイル」が、大きくなってから父親を探しに未知の世界へ飛び込んでいく話です。
去年の夏公開で、まだコロナが世間一般には知られていない頃の映画ですが、
謎の疫病
頭から覆う形のペストマスクを彷彿とさせるような世界観、
疫病を持った人間を犯人扱いして探し、検閲と監視と隔離をする社会、
その裏の大きな組織と、支配のための長い歴史をかけた民衆の管理と洗脳と脅迫による弾圧。。。
この辺りは、今を予言しているような、なんかメッセージ性を感じざるを得ないものがありました。。。
タイムリー。。。
全体への感想としては、俳優さん達は素敵で、映画全体の映像は素晴らしく、スチームパンクの世界観も見事に描かれていて、
映像が綺麗で、戦うシーンの映像もテンポなども、ほんとにカッコ良かったのに、脚本的に、
む、む、む、おしい、、、という感じでした。
話やシーンが突然飛んでいて、なんで唐突にそこへいくのかわからなかったり、
主役級の、あるグループのリーダー役が、ブレブレで信念や言動に共感できない、
など、説明や展開が繋がらず、モヤモヤして進んで終わる感じでした。。。
でも、全体としては、その世界観から、
美しい一枚の絵を見た後のような、美しい心象風景が残る映画でした。
主役の女優さんは、スラリとしたボーイッシュで透明感のある、ティナティン・ダラキシュヴィリ。
長身に、ハーフコート、棒のような足とスキニーパンツ、ブーツにマッシュルームカットの出立ちは、とてもキュートでした。
今回なんで、ストーリーがちょっと…といいつつ、この映画を徒然に選ばせていただいたのか。
実はわたしにとって、ほんとに観てよかった、観るべきサインがあった、ということをお伝えしたかったからでした。
最初から最後まで、小さな妖精が出てきます。
ある世界を、一つの段階へいざなう妖精です。
映画が始まると、妖精はすぐ、出てきましたが、
個人的なことで、ここ最近のこと、
この妖精に関する事でとても興味が湧いたことがありました。
見聞きする中で、この妖精の映像を目にして、この物語に触れたということが、わたしの中ではとても大切なことでした。
これは、全く個人の中でのことで、他の人には関係ないことなのですが、このロシアから来た一本の映画が、今のわたしにはとても意味を与えてくれる大事なものだったのです。
自分の人生の中で、他人とは共有できないことでも、前向きに生きていける要素を受け取ったのです。
わたしは例えば映画や本や漫画や音楽から沢山受け取っています。
皆さんもきっとそうでしょう^ ^
そんな中今回はこの映画の中に描かれていたものが、とてもわたしに、人生への信頼を与え、
この映画の、それは断片的なものだけが、わたしには必要だったのですが、
それだけで、充分な、自分への確認や喜びだったのです。
こういう、メッセンジャー的なことを、芸術はやってのけてくれます。
意味があるとか、よくできた映画とか判断は全く重要ではなく、
わたしの人生の中の必要な歯車一つを、世界のどこかの誰かが、映画として表の世界に出してくれて、
それが世の中の大きな歯車の中で、動き、このタイミングにわたしに届けられた。。。
そんな感じでした。
それは、観てみないとわからない出会い。
他の人の評価とは全く関係のない、個人の心打つ体験。
なので、映画の批判があってもなくても、
ピンと来たら、ぜひレビューなど気にせずにいろいろメッセージを感じてみてはいかがでしょうか^ ^
ほんとに嫌な映画だな、とか、
面白くないな、とか、
こんな未来が来るわけないのに、とか、
モヤモヤに気づいたとしたら、それも自分を知るいいきっかけになるのでは、と思います^ ^
余談ですが、
映画レビューに、映画は観ないとわからない、と書くたびに、
昔、映画で大失敗したことを思い出し、
毎回一人で笑っていることがありまして(≧∀≦)
もう、30年以上前のことです。
まだ、DVDは無く、ビデオデッキが出来たばかりで、ビデオテープで映画を借りられて観られるようになった頃のことです。
一本借りるのも、1000円近くして、
買うと15,000円とか2万円近くしていたので、テープをビデオデッキに巻き込んだりしたら、
弁償代がえらいことになっていた頃の話です。
ある時、学生でお金がなかったので、友人と半分ずつ出し合って、ホラー映画を観ようと借りてきました。
お金がないのに、お金を出し合って観ようと思っているわけですから、身銭を切った分は取り戻したいわけです。
面白かったね、と。
ところが。。。
なんと、それはゾンビ映画だったのですが、
5分経っても、
10分経っても、
20分経っても、
1時間経っても、
ただ、砂漠をゾンビが手を伸ばして歩いてくるだけの映画だったのです❗️🤣🤣🤣
そのまま、終わりましたね。。。
もちろん、女の人がキャー!と逃げ回ったりはしましたが、
今思えば、同じゾンビのシーンのフィルムを繋いでは再生してたんでしょうね。。。
それも、ただ手を伸ばして砂漠の遠ーくから歩いてきて、
アップになるまで歩いてくるだけで何も起こらない。。。
そのゾンビも、3、4体のみ❗️❗️
わたしと友人はあんなに楽しみにしていたのに、何度も何度も、退屈で寝落ちしていました。
そして、ハッと起きるたび、
オレンジ色の砂漠の遠くから少数のゾンビが両手を伸ばして歩いて歩いてくるだけ、、、🤣🤣🤣
最後は二人とも、無言でした。。。
その時は、金返せ!みたいに腹が立ちましたが、これはほんとに自分の中では笑い話で、
あんなひどい映画、後にも先にも出会ったことなくて、なんならもう一回でいいから観てみたいと思うくらいです🤣🤣🤣
とはいえ、一回で、それも早送りでいいですけど…🤣🤣🤣
そんな訳で、観てみようかな、と、直感的に思った時は、レビューの「面白くない」も含めて
ぜひ、観るのもありかと思った徒然でした^ ^
ありがとうございました。
今日も一日が皆さまにとって、楽しい時間でありますように。
戸張碧月