“個人の理念” をつくってみたら、仕事と人生の選択で迷わなくなった
最近、“個人の理念” をつくった。
端的に言えば、企業理念の個人版。自分の行動指針や価値観を決めることだ。あまり聞き慣れない言葉かもしれない。
僕自身も、そもそも “個人の理念” という考え方を知らなかったし、自分に必要だと感じたこともなかった。
「個人で働いてるのに理念なんていらないでしょ。大企業じゃあるまいし」と思っていたぐらい。でも、それは違った。
理念最高。理念isキング。
つくってみたら本当によかったので、なぜつくろうと思ったのか? どうやってつくったのか? 具体的にどんないいことがあったのか? について書いていこうと思う。
なぜ理念をつくろうと思ったのか?
きっかけは今後のキャリアに悩んでいたことだった。
今年(2024年)のはじめごろ、僕はライターと名乗りながらも色々な仕事をしていた。インタビュー記事を書いたりメルマガを書いたりと、ライターっぽいこともやりつつ、クライアントのマーケティング支援やオンラインコミュニティの運営などもしていた。
幅広く活動するのは悪いことではないものの、もう少し業務内容を絞りたかった。具体的に言うと、引き続きライター系の仕事をメインに受けるのか、あるいはライターの業務を縮小してマーケター的な仕事を広げていくのか。この2軸で迷っていた。
理念をどうやってつくったのか
自分は何をしたいのか? について、あーでもないこうでもないと紙に書いていたのだが、なかなか答えを出せないでいた。
そんなとき、ライターの師匠であるさとゆみさんが製作に携わった『WILL』という本が出版された。この本には、「自分のWILL(やりたいこと)」を言語化する方法がワーク形式で書かれている。
これはいい! まさに今の自分に必要なことだ! と思い早速やってみたところ、「誰かに壁打ちしてもらった方が精度が高まるな」と思ったので知人を誘って2人でやることにした。
どんなワーク?
ワークの具体的な内容は本を読んでほしいのだが、簡単に言うと、まずは原体験から自分の価値観を言語化する。
たとえば、「価値観や行動が変化した経験は何か? どう変化したのか?」を深掘りするワークがある。
僕は学生時代に打ち込んでいたアメフト部での日々が思い浮かんだ。精神的に追い込まれた夏合宿、監督に嫌われていたものの歯を食いしばってグランドに通い続けた日々など。
辛いことが8割だったが、なぜ続けられたのかを考えたところ、仲間の存在が大きかった。正直アメフトが好きだったという感覚はあまりなく、この場所で、この仲間と一緒に頑張りたいと思う気持ちだけが、部活を続けられた原動力だった。
そのとき僕は、「何をやるか」よりも「誰とやるか」を重視していると気づいた。 それが僕の価値観の一つだ。
このようなワークをたくさんおこなう。 あらゆる原体験から自分の価値観を浮き彫りにする。その過程でVision(実現したい未来)、Mission(人生を賭けてやりたいこと)、Value(大事にする価値観)を導き出すというワークだ。
そう。この書籍は自分のWILL(やりたいこと)を探すことが目的なのだが、ワークを進めると自然に「理念」が言語化されるのだ。
3ヶ月かかった
ワークは4月から7月までの3ヶ月間で、全6回(1回につき2時間ほど)おこなった。そのワークに向けての準備は、1回につき3〜4時間ほどかかったので、合計30〜40時間くらい。
さらに僕は、ワークショップに参加したり、コーチングで壁打ちしてもらったりもしたので、それらを合わせると50時間ぐらいはかけたと思う。
自分の過去の体験を思い出し、何度も「なぜ? それで? ほんとう?」を自分に問いかけるので、正直かなり大変だった。が、それ以上に大きなものを得られた。
理念をつくってよかったこと
理念をつくってよかったことは、大きく分けて二つ。
ひとつは、「自分が何をやりたいのか」を言語化できたこと。もうひとつは、仕事選びの判断基準ができたこと。
1.「自分が何をやりたいのか」を言語化できた
まず、このワークをやろうと思ったきっかけである、「自分が何をやりたいのか」を言語化できたことは非常によかった。
理念をつくる前は「ライター or マーケター」の2軸で考えていたが、ワークを進めるにつれて、そのどちらでもなく「事業」をつくりたいと思っている自分に気づけた。
この考えにたどり着いたのは、自分の原体験を深掘りした結果、僕は「仕事が楽しくなれば人生も楽しくなる」という考えを大事にしていることが分かったからだ。
もちろん仕事が人生の全てとは思わないが、多くのビジネスパーソンは1日の1/3くらい仕事に費やさざるを得ない。であれば、それを楽しいものにできた方がハッピーだよな、僕を含め全てのビジネスパーソンが仕事を楽しめたら素晴らしいよな、と心から思っている。
では、どうすれば仕事を楽しめるのか? と色々考えた結果、以下のVisionとMissionができた。なお、これらは全て原体験に紐付いている。
■Vision(実現したい未来)
すべてのビジネスパーソンが「ちょっとだけ仕事が楽しくなった」と思えるきっかけをつくる
■Mission(人生を賭けてやりたいこと)
「良質な学び」と「人生に新たな可能性をもたらすつながり」を得られる場をつくる
このように、理念をつくったことで、僕は仕事が楽しくなるような「場」をつくりたいんだと認識できた。ワークをやらなければ絶対にたどり着けない答えだったと思う。
なお、このVisionとMissionを言語化した詳しい経緯については、また別のnoteで書こうと思う。少々お待ちを。
2.仕事選びの判断基準ができた
もうひとつは、仕事選びの判断基準ができたことだ。フリーランスや副業ワーカーは、よくも悪くも自分で全てのことを判断する必要がある。
たとえば、依頼された案件を受けるべきか断るべきか、新たに営業すべきか継続案件に注力すべきか、などなど。こんなときに理念をつくっておけば判断しやすい。
つい先日もこんなことがあった。
とあるコミュニティのオーナーに「対談しませんか?」と誘われたが、申し訳ないがお断りした。その理由は僕のMissionにつながっていなかったからだ。
非常にいいコミュニティではあったのだが、僕とは属性が違う方々が集まっていたため、僕の力では「良質な学び」と「人生に新たな可能性をもたらすつながり」を提供できない。そう思ったので断った。
こんな感じで、判断に迷ったときは理念に立ち返るようになった。そのため、軸がぶれない。この点も非常によかった。
自分のやりたいことがわからない人へ
やりたいことがなかったり、キャリアに迷っていたり、仕事選びの基準が曖昧になっている人へ、個人理念を作ることを強くおすすめする。かなり時間はかかるが、理念をつくると一気に視界が開ける。
興味がある方は、是非『WILL』を購入して実際にワークをやってみて欲しい。1人でもできるが、誰かと壁打ちしながらやった方が精度は上がると思う。
とりあえずこのnoteで言いたいことは、理念isキング! ということ。
今回は以上。ではまた。
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上述した通り、理念を言語化したことで、僕は「場」をつくりたいんだなと思った。で、実際に今ライター向けのプラットフォームを製作中だ。
ライター同士が気軽にトークできたり、コンテンツや講座で学んだりできる場。大部分は無料で利用できる。
まだ完成するのは結構先だが、告知用のメルマガをつくった。興味がある人は是非ご登録をm(__)m
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