【論文読み】Horizontal gauge symmetry and masses of neutrinos

修士1年になりました。6月です。
最後に記事を書いてからだいぶ空いてしまったので、その間にあった出来事を書いておきたいところですが、研究を進めるのに論文を読まなければいけなくなったので、取り急ぎ後々の自分のためにメモを残したいと思います。

まだ日課にはしませんが、メモの残し方はこちらを参考にしました。

読むもの

Tsutomu Yanagida. Horizontal gauge symmetry and masses of neutrinos. Conf. Proc. C, Vol.7902131, pp. 95–99, 1979.

概要

左巻きニュートリノの小さい質量は、右巻きニュートリノのmajorana mass が大きいと仮定することで説明できる。
・majorana massは、連続対称性かSO(10)によって説明でき、ここでは連続対称性に注目。majorana massは連続対称性を破るはたらきをする。

内容

・ニュートリノ振動の実験結果より、左巻きニュートリノの mass はオーダー 1eV 程度である。
・ほかのレプトンに比べてこんなにも mass が小さいことを説明する方法として、連続対称性$${SU_F(n)}$$を仮定し、それを破ることを考える。

・左巻きニュートリノは、それらの chiral partners と、dirac fermionのかたちで、他のニュートリノやレプトンのmassと互換性のある mass で結び付けられるべき。
・これは、もし右巻きニュートリノがめっちゃ重いmajorana massを受け取れば避けられる。
・この状況は、連続回転対称性のモデルか、SU(10)のモデルで起こりうる。

・SO(10)では右巻きニュートリノのでっかいmajorana mass Mが126-plet Higgs scalarによって作られる。
・Mの値は自然にgrand unification mass $${10^{15}GeV}$$になり、これによって左巻きニュートリノが$${10^{-6}GeV}$$のmassを持つ。
・このモデルでは、SO(10)が破れることによって左巻きニュートリノのmass
が説明される。

・回転対称性の破れからも、でっかいmajorana massが説明できる。
・$${SU_F(n)\times SU(2) \times U(1)}$$を考える。
・$${SU_F(n)}$$は回転対称性の群であり、$${n\geq 3}$$は生成子の個数である。(回転群$${S_n}$$ではないのね?どういう群なんだ)
・weak SU(2)-doublet と -singlet ferimionは$${SU_F(n)}$$の n-plet に割り当てられる。
・右巻きニュートリノはlepton sectorのtriangle anomaliesを取り除くのに必要である。

・ここで、2種類のHiggs scalar $${\chi=(n(n+1))/2,1)}$$、$${\phi=(n^2-1,2)}$$を導入。それぞれの()内は、$${SU_F(n)\times SU(2)}$$の次元を表す。
・$${\chi}$$は右巻きニュートリノとその荷電共役な場に対してYukawa couplingを持っており、$${SU_F(n)}$$を破る役割を果たす。
・$${\phi}$$はelectroweak$${SU(2) \times U(1)}$$をelectromagnetic$${U(1)}$$に破り、fermionにDirac massを与える。

・neutrinoのmass termは次のように与えられる。

$$
\mathcal{L}_{mass}=-\bar{\nu}_Rm\nu_L-\frac{1}{2}\bar{\nu_R^c}M\nu_R+h.c.
$$

ここで、$${m=G\lambda^a<\phi^a>}$$、$${M=G'<\chi>}$$であり、これらは$${n\times n}$$行列。また、$${\nu_{L,R}=(\nu_e,\nu_\mu,\cdots,\nu_n)_{L,R}}$$である。

・以前の論文で、dirac mass matricisを(2),(3)式と表した。ここで、$${\kappa,\kappa',\kappa''}$$は数値的なパラメータ、等々である(論文見て!)
・(2),(3)はweak mixing angle(小林益川のこと?)に強い制約をかける。これは、six-quark modelを棄却する。
・よって、以降は生成子が4つの場合を考える。

・weyl spinolを使って(1)を書き直した。
・$${\xi-\tilde{\eta}}$$空間のmass eigenmatricesはおおよそMと$${m^\dag M^{-1}m^*}$$で与えられる。
・ほとんど左巻きのニュートリノは、(6)のような小さなmajorana mass matrixを受け取る。

以下はあんまり興味が湧かなかったので段落ごとにひとことでまとめ。

・第4のquarkのmassの予言。

・$${\nu_e}$$と$${\nu_\mu}$$の質量の予言。

・回転対称性を含んだGUT

・mとMのmass matricesの不確実性のため、粗い計算しかできていない。

わからん単語

horizontal symmetry 回転対称性
avoid 避ける
consequence 結果
assigned 割り当てられた
parenthesis 括弧
responsible 責任のある、重要な
obtain 得られる
numerical 数値的
constraint 制約
eigenmatrix 固有行列(なんじゃそりゃ)
approximately おおよそ
diagonalize 行列を対角行列に変える
compatible 互換性
attributed 起因する
correspondingly それに応じて
scheme 計画、案、図式
correlated 相関のある
crude 粗雑な
admittedly 確かに
uncertainties 不確実性

時間

・読了 34分
・単語調べ 15分
・メモ 1時間30分


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有理化
読んでくれてありがとうございました!!右下のいいねボタンを押して出てくる言葉は、私の好きな各国のことわざです。 しんどいことも多いですが、気長に、気楽にやりましょう〜。