ワクチンと熱と、旅行に行きたい話
やっと夏休みに入った。毎年暑すぎてあまり外に出ないので、今年もそうやって過ごしそうである。
夏休みに入って最初にしたことは、ワクチンの接種だった。ワクチンを打つのは1回目だったが、次の日のお昼ご飯を食べた後、38度の熱が出た。悪寒から始まるような普通の熱で、ちゃんとご飯を食べて布団に入っていないと長引きそうな感じのやつ。副反応なんて放っておけば1日や2日で治るものかと思っていたのに、実際は思うように身体を動かすこともできなかった。3連休だったこともあって、両親に強制的に布団に押し込められた。
その次の日も、お風呂に入った後に発熱した。昨日よりは身体が軽かったので、母に作ってもらった豚汁を沢山食べた。いつも思うが、ご飯が美味しいというのは幸せである。
3日間続いたら流石に病院に行こう、、と思ったが、3日目に熱は引いた。ワクチンを次に打つのは9月でまだ夏休み中なので、また熱が出ても休める。周りの友人たちは、2回目の接種後は38度や9度の熱を出して大変だったというから、少し体力をつけて備えておかなければならないなと思う。
熱が引いても家の中にいることは変わらない。大学4年生の夏は院試に追われているだろうから、3年生の夏はどこか旅行に行きたいと思っていた。でもそれも叶わないので、せめて言葉だけでも学んでおこうかと思うが、行きたいところが多すぎて絞れない。一回行った場所でも、何かしらの心残りがあって、また行かねばと思うことが多い。ニューヨークではブロードウェイを見なかったし、夜にジャズを聞きにいくことができなかった。ブルックリンの方にも足を伸ばしていない。ドイツでは南の方しか歩いていない。かつての西ドイツも、味のあるお洒落な街になったと聞いた。行きたいところが次から次に出てきてキリがない。
去年の3月にイタリアに行くつもりで、飛行機をとっていた。直行便ではなくて中国での乗り換えを1回挟むやつで、もうすぐ予定の日にちというところで、日本から中国行きの便が全て欠航になった。仕方がなかったとはいえ、仕事がなくなったガイドブックの不服そうな表紙を眺めては、こればかりはのんびり待つしかないのだと、自分に言い聞かせている。