金融政策決定会合 #1
昨日は800円を超える下げでしたね。いささか過剰に反応した様子ですがいかがお過ごしでしょうか。
今月日銀の金融政策決定会合があります。本年度に関してはもう3月で年度の終了ですので来年度の話になります。いつ頃何をしようか、という事になるでしょう。
植田総裁は春闘の状況を見てから諸々判断していきたい、というような事を発言しています。総裁の発言は別にして、ここに来て日銀審議委員の発言が注目されています。
まずは高田審議委員。マイナス金利解除に向けた談話。マイナス金利の解除自体はいつかはされるものです。で、それがいつ頃になるかというのが肝要な話しになります。ここで3月解除を匂わせる発言がありました。ただ、その時はブラジルに居た植田総裁が即座に否定するという連携を見せています。
この時何も言わないと日銀総裁公認みたいな流れに持って行く記事を書く日経新聞などがお祭り騒ぎを始めるので、そう言った無責任に日銀に制約をつけ自由度を奪おうとするマスコミに否定を打っておくのは総裁としての大切なお仕事なのでしょう。
何せ日経新聞は数年も前からマイナス金利解除のためなら、嘘、妄想、デマなんでもありで自身の要望を記事として人様に売るという新聞です。なんで日経はそうなのか?まずは黒田体勢になって夜の社交場で情報が仕入れられなくなったからです。リーク記事がウリなのにその情報が遮断されたせいで黒田日銀が憎くて仕方なかったからです。第2の理由は銀行に良い顔をしたくて仕方ないという卑しい根性の現れでしょう。事実植田体制になって公式発表前のリークが増えたのはそういう事です。
高田審議委員は今までの会合で反対票を一度も入れた事の無い方です。経済学に対する知見も高く、それでいて空気の読める紳士といった感じです。空気を読むという事は忖度するという事であり、マクロ/ミクロの経済学的事実や現状をどのようにハンドリングしていけばより国民のためになるかよりも会合の雰囲気で決めちゃいそうなところが不安要素な人です。高い知見があるので自説を補強する材料をいくつも用意しているでしょう。頭の良い人は良い事にも悪い事にもその良い頭を利用するので面倒ですし、コミュ力も高いでしょう。そもそもこの人自身が金融緩和に反対な人です。
それぞれの審議委員は出身母体があるのでそこの影響は受けてしまう人がどうしても出て来ます。とりわけ出身母体に利益誘導する意思は無くとも、経済とは?を実体験を持って理解して行く場が銀行だった人と証券の人では同じことでも感じ方は違います。民間でも差があるのに更に役人、財務省出身者であれば全く違う見え方でしょう。
植田総裁はそのどれとも違う学者出身なので民間金融のシマの取り合い奪い合いも未体験なら、官僚の傲慢さや孤独感とも無縁の人です。それ故に脇が甘く日経新聞あたりに接待されると結構喋ってしまうのが困ったところです。
審議委員の中で自身の経済的知見に基づいて反対票を入れ続けた片岡審議委員(既に任期終了済み)などは例外中の例外でしょう。
ては、その2に続きます。